足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

底値を探る動き

2016-01-29 07:18:33 | 投資戦略
ウォール街では底値を探る動きが出てきた。
この日の注目点は2大懸念材料のうち原油相場の反騰が相場を押し上げたこと。材料はロシアとOPECが減産について話し合いにはいったという噂だ。両者とも否定したが、底流には動きが出てきた気配はある。大手石油株のエクソン(XOM),シェブロン(CVX)がともに2%以上の上昇。
前日、フェイスブック(FB)は好決算を発表し株価が15%も上昇した。昨年の波乱相場のなかでもハイテク株の代表として人気を集めた銘柄である。すでに時価総額は31兆円で大型株の仲間入りしている。インターネット関連での人気の先鋒役を務める。
ほかに目を引いたのはスポーツ・シューズのアンダーアーマー(UA)で16%も急騰した。
予想を大きく上回る決算発表が材料だ。日本では知名度は低いいが、ウォール街では人気株。アメリカンフットボール関連のスポーツ・シューズをはじめスポーツウェアなどアパレル分野で成長してきた企業である。フェイスブックと並んで日本では類例のない米国が誇る若い成長株である。このような人気株の動きをみていると、一部の成長株には人気が集中するという動きが出てきた。
この2社のような動きは例外で目下、発表中の2015年第4四半期の決算は不振だ。これまでに発表になった企業(8S&P500の企業)の売上は-3.5%(前年比)で、第3四半期の-1.1%に比べて一段と悪化しており、悪役はエネルギーと素材である。

ソロスが先週のダボス会議に出席し中国の危機を論じているが、特に中国元に言及しているのに関心を持つ向きも多い。ソロスは中国元の切り下げを懸念している。これまで1990年の英ポンド危機、1998年のアジア危機で通貨の切り下げで活躍し大きな利益を上げただけに、彼の発言には市場は敏感である。

今週の米連銀のFOMC(26~27日)の声明文の裏読みから12月の利上げは結果論としては連銀の先走りで、慎重さに欠けたとみる向きが増えてきた。本日の日銀の政策決定会合の結果が注目される。目先の東京市場のカギを握る材料である。
コメント
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