足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

サイバー攻撃関連銘柄

2015-06-11 07:08:18 | 投資戦略
欧米の株価は猛反発した。
日銀の黒田総裁の円相場発言を好感してドルが大幅安。ユーロ株もNY株に追随して高い。NYダウは1ヵ月ぶりの高値水準になり円相場は122円台に上昇した。タイミングよくドイツが条件付でギリシア支援を表明しギリシア株も反騰した。
ウォール街では小売のターゲット(TGT)が自社株買いと大幅な増配を発表して急騰した。米国の経営者は自社株の不振を払拭するためには全力を上げて努力する。
黒田総裁の発言はドル安→原油高にもつながった。最近の円安はだれがみても異常な水準であった。この日の日銀総裁の発言の威力は最近の連銀イエレン総裁の力をしのいだ。円相場の動きをみるかぎり、しばらくは行き過ぎの調整が続きそうである。
NY市場ではハイテク、金融がリード役になりS&P500の10業種全体が上昇した。これまで独歩高してきた中国株は大幅な下落であった。

本日の日経新聞には「サイバー攻撃/日本標的」の記事が掲載された。国民の老後の最大のよりどころの日本年金機構が狙われた。職員のパソコンが標的にされ、この種の被害が今後は大企業にも波及する恐れがある。株式市場でも本来なら大騒ぎになるビッグ・ニュースだが、東京市場では関連株がみられない。産業界は無防備の状況にある。
米国では昨年から攻撃が問題になり官民あげて対策に力をいれてきた。
バロンズ誌の新春座談会でゴールドマン・サックスの有名ストラジストのアビー・コーヘンが本年の有望銘柄にパロ・アルト・ネットワークス(PANW)を推奨した。株価はそれから40%以上も上がった。ここ1年間で2.4倍である。本欄でも紹介したが、投資の場としてのウォール街の魅力を実感させる。
東京市場でも今後は関連株が出るだろう。差し当たりウォール街での有望株に注目することである。