足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

バーナンキ議長の存在感・・・株価が新高値

2013-07-12 04:47:54 | 株式

 昨日のバーナンキ議長の講演会が相場の雰囲気を一転させた。投資家の視点で判断すると現実主義者としての本分を存分に実践した講演であった。

 彼の5月の議会証言をきっかけに市場ではQE3(第3次量的緩和)の出口論が盛んになり、早ければ9月にも債券買いの金額を減らすという見方が一部では有力になり金利が上がった。

 長期金利は2%台に乗った。

 昨年11月に底入れし上昇トレンドに入っていた株価は調整局面に突入した。同議長にとっては大きな誤算であったはず。来年1月に自分の意向通りに議長の椅子から離れるには、景気の足取りを確かなものにしなければならない。最大の条件は株高が継続することだ。

バーナンキ議長は出口論の火を打ち消すための行動に出始めた。

 今回の講演会では「失業率が6.5%になっても自動的に政策転換することはない」と語った。この発言を受けて市場では「ここ数ヵ月の発言を打ち消し180度ハト派に転換した」という見方さえ出てきた。昨日のNY株は大幅高になりNYダウ、S&P500は新高値に進んだ。改めてバーンキ議長の存在感が誇示された。

 

本欄でこれまで取り上げてきた電気自動車のテスラモーターズ(TSLA,ほかにヤフー(YHOO)も新高値になった。ここ1年でテスラは4.3倍、ヤフーは+75%である。1年前の円相場は79円なので円投資では大きな成果を上げた。目先、この両銘柄には決算発表が控えている。

 

昨日は半導体のアドバンスド・マイクロデバイシス(AMD)が+11%と急騰した。大手証券が格付けを引き上げた。ナスダック銘柄に出遅れ株が多い。