先週末にNY市場で急落した円相場にも歯止めかかった。
「ここからさらに20%の下落もある」という見方もウォール街では出ていたが、ブルンバーグが浜田宏一イエール大名誉教授の談話の「政府の懸命な政策で円相場が下落してきたが、さらに一段と下落するようなら歯止めをかけなければならない。110円は下がり過ぎだ」を報道した。
円相場にスピード調整が出てきた。当面は100~105円のゾーンで動きそうである。
一方では「さらに20%は下落する」という為替トレーダーもいるが、そのような熱気に浜田名誉教授が懸念を表明したのは応えた。アベノミクスの演出者のひとりだけに影響力がある。
東京市場では決算発表が終わった。
これからは個々の銘柄の動きに注目が集まるだろう。
人気株として踊り出たのはソニー(6758)だ。25日移動平均は+24%になった。過熱ゾーンに入ったが、相場をリードする人気株の場合は+20~+30%台は普通にみられる現象だ。
ヘッジファンドのダン・ローブ(サードポイント)のソニーへの提案は株価には好材料の内容で実現すれば日本の株式市場の地殻変動にもつながる。資本主義の本場の米国では資本の合理的な行動とみなされている。
最近はアクティビストが量販店JCペニーの成長部門の分社化を提案し、会社側が同意して実現し本体も分社化した株も上昇した。
このような流れをヘッジファンドが東京市場に定着させるかどうか、アベノミクスで動き出した相場には大きな援軍が出てきた。ヘッジファンドのサードポイントのウォール街での評価は高い。