足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

米国の政治は安定化に向かう・・・・昨年とは異なる

2012-06-14 07:32:43 | 株式

リーマンショック時の中国の景気対策は世界の投資家のムードを大きく変えた。

しかし今回の電撃的な利下げも大きな反響はなく、むしろ足元の景気の現状をみて中国の動きには大きくは期待しない。ハンバーガーのマクドナルズによると先月の中国の売上は落ち込んだ。消費者のセンチメントをもっと端的に反映する指標である。先般の利下げもリーマンショック時のように、積極的に世界の混乱に対応しようというものでなく、国内の足元をみての行動であった。

投資家の関心は引き続きユーロ圏での動きに最大の関心が集まる。

差し当たり日曜日のギリシアの国民選挙と来週の米連銀(19~20日)の動きが世界の株価を動かす最大の材料である。

引き続き今週の米バロンズ誌の年央座談会の記事の一部を紹介したい。

ことしから新しくメンバーに加わった米投信の大手の経営者ブライアン・ロジャーの発言だ。

「あらゆる投資家がフイスカル・クリフ(米財政問題の行き詰まり)を語るが、ワシントンでは穏健派が主導権をにぎるだろう。選挙では減税は延長され共和党が両院を支配する。オバマ大統領の再選の可能性が高いが、先行き政治は中道を進み安定する。年内の相場はリスク・オンとリスク・オフの局面があと2回あり、年末の相場は現在より高い水準で終わる」と読む。

現場での運用経験の豊かな経営者の見方である。

昨年後半とは異なり、米国の政治が正常化の方向に進んでいることは案外、見落とされている。