足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

一人のアナリストが相場を動かした

2009-10-22 08:11:10 | 株式

昨日のNY株は引け1時間前まではプラスで推移していたが、引けにかけて下落しマイナスに終わった。

この日は注目のウェルズファーゴ、モルガン・スタンレー、USバンコープの大手銀行株が決算発表した。いずれも好調な内容だ。

しかし有力アナリストのデイック・ボーブがウェルズファーゴを「中立」から「売り」に格下げして株価が-5.1%と急落し、それが金融株安につながり、ハイテク、小売りの相場のけん引役が軒並み安になった。

それにしても一人のアナリストが相場全体を動かすというウォール街の相場形成にはいまさらながら感心させられる。

アナリストの弱気の理由は「住宅抵当証券が利益の上昇に貢献したが、本来のビジネスに改善がみられない」という。この銀行の大株主であるウォーレン・バフェットはどんな顔をしているか。

早速、The Motley Foolがウェブ・サイトで大手銀行各社の不良債権/総資産の数字を流した。ウェルズファーゴ2.6%、バンク・オブ・アメリカ3.5%、JPモルガン2.7%である。最優良銀行JPモルガンの不良債権とほぼ同じである。

いまひとつVIX(恐怖)指数が昨日は一時、20.10まで下落し14ヵ月ぶりの低水準にまで下落したが、引けは22.22で終わった(前日は20.90)。

昨日の「トリトンスクエア通信」でこの指数を論じたたが、相場が年末に掛けて上昇トレンドにあるとみた見方は不変である。