足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

NY株は年末にかけ尻上がり・・・東京市場を読む

2009-10-17 18:30:20 | 株式

ウォール街で第3四半期の決算発表が始まって以来、足かけ2週間が過ぎた。

この間の世界の投資家の目は米国での決算発表に集中してきた。東京市場でも同じで、今回ほど米国企業の業績に関心が集まるのは珍しい。それはすべての人気材料が米国から提供されるからでもある。

S&P500の採用企業のうち61社が発表したが79%が事前の予想を上回った。

特に注目点は実績が売上の予想を66%が上回ったことである。

この数字の持つ意味は大きい。事前の利益の予想を上回るのは第1四半期以来、3期間連続であるが、今回は売上が予想を上回っているのが注目点である。これまでは合理化と人件費削減が利益増を支えてきたが、今回は企業の在庫投資の連鎖反応が売上増につながっている。

国内の在庫投資よりも海外からの在庫投資の注文が米国企業に入り始めた。この点は世界経済の先行きを読む上では明るい材料である。

S&P500は大手企業が中心であるが、売上の40%は輸出である。好調なアジアやその他の新興諸国の景気の反転を企業が取り入れている。

このような米国企業の動きが10月の最終週から始まる日本企業の業績にも反映されるだろう。

ここ2週間の株価のパフォーマンスをみると日経平均+5.4%、NYダウ+5.3%と、日本がようやく米国に追いついてきた。

われわれの関心事は相場の先行きにある。

ウォール街での株価の歴史的なパフォーマンスをみると9月=-0.7%、10月=+0.8%、11月=+1.0%、12月=+1.9%である(データはISIグループより)。

季節的にみてもしり上がりによくなる。

東京市場でも先行き年末相場への始動がどこかで出現する。あまり小器用な相場観の必要はないと思う。

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