突然ですが、問題です。ケースに入ったカメラが一式310$で売られています。カメラの値段はケースよりも300$高い値段となっています。100$出してケースを買うとおつりはいくらでしょうか。
この問題、初見だと間違える人が多いそうです(私は間違えました)。紙に書いてきちんと整理すればなんてことない簡単な問題なのですが、頭の中だけで整理し答えを弾き出そうとするとなかなか正しい答えにたどり着きませんでした。問題を吟味すること、問題をきちんと理解することが大事だと改めて気づかされました。
情報化社会、ユビキタス社会といわれている現代の日本では、様々な媒体を通して多種多様なニュースがリアルタイムに飛び込んできます。政治、経済、芸能、スポーツ等溢れ出る情報から私たちは無意識のうちに情報を取捨選択し、脳みそにインプットさせています。しかし、本当にそれで良いのでしょうか。先日、テレビのニュースを見ているとこんな場面が映し出されました。レポーターが通りすがりの女性に対し、日本のTPP参加の是非について質問するが、その女性は「そもそもどんなメリット・デメリットがあるのか分からないし、政府はきちんと説明していないから分からない。」と答えました。確かにこの女性にとっては政府がきちんとした説明をしていないのかもしれませんが、そもそもこの女性自身は自らTPPについて知る努力をしていたのでしょうか。「TPPという単語を今はじめて聞いた。」あるいは「自分には関係ないと思っていたから、知ろうとすら思わなかった。」というのであればそれまでですが、ただ少なくとも、知らない→説明されていない→説明責任は政府にある→説明しない政府が悪い、という理屈には一概にはならない気がします。少しでも興味があれば自分で調べればいいし、まったく興味がないにしても一言多いような気がしました。説明されていない、の前にどこまで知ろうとし、興味を持っていたのか疑問です。
情報の取捨選択が無意識のうちに行われるのであれば、興味のない情報はインプットされずに捨てられ、興味のある情報しか脳みそにインプットされません。ただ、ほんの少しでいいので興味のない情報でも意識して取得する必要があると私は思います。労働環境も含め、衣食住等私達の身の回りに関する取り決めは国会等で議論されます。議員や政治家の話は小難しくて興味が持てないという意見については私も同感ですが、自らの生活がどう変化していくのか、その行く末を知るためには例え小難しくて興味がわかない情報(問題)だったとしても、吟味し、理解する必要があると思います。分からない、ということを他人のせいにするのではなく、聞き慣れない単語や、分かりにくい用語もきちんと理解すれば、分からない=説明されていない、なんてことにはならないと思います。全財務青年委員会では労働組合等に関する用語の手引書である「くみだす」の改編を今年度予定しています。青年組合員の中には組合活動をあまり理解していない方もいると聞いていますが、組合活動を知る・理解するツールとしてこの手引書を役立てていただけたら幸いですが、もうしばらくお待ち下さい。
ちなみに冒頭の問題ですが、答えは95$でした。私と同様に90$と答えた方いませんか?【大将】
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます