YS Journal アメリカからの雑感

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オバマの支持率40%を切る

2011-08-17 16:50:09 | アメリカ政治
世論調査(ギャロップ)で、オバマ大統領の支持率が就任以来初めて40%を切った。

先週末に共和党所属のテキサス州知事の Rick Perry が正式に名乗りを上げ、同じ世論調査で、共和党のトップ候補者に躍り出た。

オバマは今週末からの夏休みに備えて、中西部をバスで選挙活動中(公式には、就業率アップの為の視察)であるが、特注のバスが真っ黒で、霊柩車と皮肉られている。

最近、オバマのベースであったリベラルからの攻撃も段々と飛び出す様になっており、「惚れた男に裏切られた女の逆恨み」的な雰囲気すらある。

支持率40%を切る事の意味だが、2006年にブッシュの支持率が40%を切っている。ブッシュは2期目であるので、直接的な関連性は無いが、オバマの再選に正式に黄色信号が灯ったと考えて良いのではないかと思う。

2008年で無党派中立層の支持を集めた事がオバマ当選の鍵であったが、正にこのグループのオバマ離れが激しい。今回のバスツアーは、共和党のアイオワ州の模擬大統領候補選挙にぶつける形で、ミネソタ、アイオワ、イリノイを巡業しているのだが、全然盛り上がりに欠けている。演説中に失神する観客が出た2008年とは隔日の感がある。

今回の目玉である失業率を下げる政策についても、9月に発表するというだけである。(多分、大した政策の発表は無いと思う)

先取末に、以前とは別の控訴審で Obamacare の違憲判決が出ているのだが、オバマは司法手続きを踏むという大義で、最高裁での審議に迅速に進む事を阻害している。Obamacare の施行は一部で始まっており、将来どのような決着がつくのかが不明なため、雇用の手控え要因にもなっている。

ここまでは悪い事はブッシュのせいであったが、今週は、日本の震災、アラブの春、ヨーロッパの国債問題、という事になっており、オバマが嗜好する完璧な世界での、完璧なアメリカ大統領という世界は、どうも実現しそうにない。