YS Journal アメリカからの雑感

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オバマ憲法違反、連邦最高裁判所判決

2014-06-29 21:37:13 | アメリカ政治
アメリカ連邦最高裁は先週、オバマ大統領が人事承認手続きを行う上院を「休会中」とみなし、全国労働関係委員会の委員を指名したのは憲法違反との判決を下した。それの 9-0 であり、オバマが選出した2人の判事も違憲判決を支持している。

又、下院議長はオバマ政権が行政府の権限を超え三権分立を逸脱しているとする提訴の可能性を発表している。

ほとんどのマスコミがオバマ大統領に惚れてしまい、報道する事より、積極的に支援する側に回った事で、チェック機能が無くなってしまっいる。2012年の大統領選でも、普通に公正な報道があれば、オバマの再選は危うかったと考えられている。

共和党の不甲斐無さもあるのだが、ここに来て国内外での不手際が目立ってきており、この判決で少し勢いづいてきている。議会が政権を訴える事は前例が無いのだが、そこまでしなくてはならない程、オバマ政権、そして上院の過半数であり議会を不全にしている民主党、特に上院議長が腐りきっている。

何回も言うが、オバマはカリスマ性のある操り人形、上院議長ハリー・リードが、民主党内を絞り上げいる構図がずっと続いている。

今年11月の中間選挙に向けて少しづつ民主党内の不協和音も聞こえてきているし、オバマも外交政策の大失敗でレイムダックの様相を呈してきているので、いよいよ悪行が暴かれる日が近いかもしれない。


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オバマ外交戦略の失敗と日本の集団的自衛権

2014-06-22 18:36:55 | 政治の話題
集団的自衛権の本質は、中東での軍事行動をする為の法整備であろう。日本も否応無しにイスラム過激派、テロとの戦いを意識せざるを得ないのだ。

オバマ政権は、『アラブの春』で、リビア、エジプト、シリアのイスラム過激派の台頭を、独裁政権に対する民主化運動と勘違いをして支援したので、今日のイラクの混乱を招いた。オバマは、ブッシュによるイラクへの侵攻が間違っていたと激しく非難していたが、同じ間違いを犯している上に、やっとの事で落ち着いたイラクから撤兵する事で、イラク戦争以前より悪い状態にしている。イラクの混乱は、シリア、イランに拡大してしまった。

アメリカの厭戦気分は根強いが、国際外交舞台でのオバマ政権のあまりの拙劣振りに、支持率が最低レベルまで下がっている。先週イラクへの軍事アドバイザーの派遣を決定してるが、何をしたいのかハッキリしておらず、取り敢えず行動をとったと言うアリバイ作りでしかない。

中東の石油が世界にとって重要なのは間違いないが、アメリカ国防上の重要性は下がってきている。アメリカは資源開発の規制緩和と移民政策を厳しくすれば、孤立主義に向かう事も出来のだ。

中東の石油に大きく頼っているのは、中国と日本だ。日本は石油資源を中東に頼る以上、今後いやが上にも巻き込まれてしまうだろう。

集団的自衛権の根底には、自国の権益を守る為には世界へ出て行かざるを得ない国際経済の悲しい運命がある。そして、世界経済を混乱させるのは、イスラム過激派が暗躍する中東の国々なのだ。

中東では、日本が軍事的脅威と意識している中国と共同で軍事行動をする事になるであろう。

日本が軍事行動、特に中東に関与したく無いなら、ロシア、カナダ、アメリカとの石油、天然ガスの取引拡大と原子力発電の再開でエネルギー源の多様化が必要になる。アメリカ一辺倒では回らなくなってきている天然資源の無い日本は、外交的に巧みに立ち回るしか無いのだ。

自衛隊が中東でドンパチは理不尽だが、日本だけ平和で高見の見物とは行かないのだ。悲しいかなその遠因は、オバマ政権の戦略が無く失敗続きの外交政策にあるのだ。

Edge of Tomorrow

2014-06-13 20:48:48 | 映画
観る気はなかったのだが、評判が良いので時間の空いた金曜日午後に行ってきた。3D は暗くなるだけと聞いたのでパス。日本のノベルが原作だそうで、邦題は原作の『オール・ユー・ニード・イズ・キル』日本での公開は7月4日。

トム・クルーズ主演で、前作の『オブリビアン』に続き SF 物だ。今回はアクション路線が強く出ている。結局、好きなのだろう。

観る価値は微妙。タイムスリップの無限ループ話としては陳腐であるし、戦場の恋は発展しないし、それでいて無難にまとまっている。これ以上のコメントが必要無い空っぽの映画であった。

何の予備知識も無く、時間つぶしにふらっと入った映画館で、割引が使えるのでたまたま観たら、得した気分になれる程度の映画である。

入場料は金曜日午後早い時間だったので $5.50、ランチ直後だったのでポップコーンは無し。


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"Oblivion(オブリビアン)" (5-10-2013)

ハイブリッド車販売の憂鬱

2014-06-11 15:07:46 | アメリカ自動車業界
ガソリン価格は、ガロン当り$4と高値安定しているのだがハイブリッド車の販売が冴えない。新車販売における割合は 3.5% 程度で、2010年からたったの 1% しか増えていない。ハイブリッド専用車ばかりではなく乗用車などにも設定があるのだが、今のところ大勢に影響が無い。(1ガロンは3.79リッター、アメリカ政府のガソリン、ディーゼル価格のデータはこちら

マーケットリーダーであるプリウスは、一時期のカリスマ的な輝きを失いモデルとしても古くなっており、今年の売り上げは減少気味だ。デビューから2年目の Ford C-Max も前年比38%減である。

理由としては、ガソリン価格が高値ながら安定しており慣れてしまった。同じ車格ではハイブリッドの車両価格が高く、ガソリン代節約分では見合わない。地球温暖化への配慮、グリーンイメージのファッション性が無くなってしまった、と言う所であろう。

さて、4月に購入した Ford C-Max だが、既に6,000マイルを突破。暖かくなってきたこともあり、燃費は少しづつ良くなってきた。ここまでの通算燃費は 35.04 M/G (14.89 Km/L)、公称の 43M/G には遠く及んでいない。これまでの給油毎での最高は 40.05 M/G である。下取りに出したアコード(L4 2.4L) の6万マイル通算実績が 27 M/G だったので悪くは無い。

フリーウェイを高速(80 Mile/hour)で運転する事が多いので、こんなものだろう。しかし、遠乗りするほど航続距離が短くなるというのは、なんとも変な感じである。そんな訳で、次の車はディーゼルと固く決心している。

アメリカ自家用車の未来はハイブリッドにあると思っているのだが、ガソリン価格がもの凄い速いペースで上がらない限り、アメリカの消費者はこなしてしまいそうな気がする。

ハイブリッドでさえこのザマなので、電気自動車に至っては当分お呼びでは無さそうだ。


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"2013 Ford C-Max SEL" (4-1-14)

グアンタナモ収容所のタリバン幹部5人とアメリカ兵1人の交換

2014-06-07 17:35:39 | アメリカ政治
オバマ政権は、アフガンでタリバンに拘束されていたアメリカ兵とキューバ、グアンタナモ収容所に収容されていたタリバン幹部5人を交換した。

タリバン幹部5人はカタール政府が一年間保護観察をする事になっている。一方、アメリカ兵は現在ドイツにあるアメリカ軍基地内の病院にいる。

背景、事実関係が全て出揃っておらず、不明な点が多い。

1、交換されたのは、古典的な意味での戦争捕虜ではない。元々、ブッシュ政権はグアンタナモに収容されたテロリストを捕虜と規定していない。又、アメリカ兵も戦線離脱の容疑があり、自主的にタリバンに協力したとの噂があり、アメリカ軍の裁判に掛けられる可能性が高い。

2、グアンタナモに収容されたテロリスト釈放に関して、オバマ大統領は連邦議会に事前報告する義務があるのだが、行われていない。

3、オバマ政権は、アメリカ兵の健康状態の悪化と輝かしい軍歴を根拠に交換を急いだと発表しているが、両方とも既に事実でない事が明らかになっている。

2016年にアフガン完全撤退を表明しているオバマにとって、グアンタナモ収容所の閉鎖は悲願である。大統領就任後最初に署名した大統領命令は、一年以内にグアンタナモ収容所の閉鎖であり、公約のやり残しとしては最大の課題である。

現在も収容者数は160人程度(最大で600人以上)いるのだが、最も危険と目されて居た5人を出したので、今後、釈放のハードルは低くなるもと思われる。力尽くでの閉鎖は出来なかったが、収容者をゼロにする事で達成する気の様だ。

アメリカ兵士を1人残さずアフガンから撤退するというのは美談であるが、その為に手段を選ばないというのはありだろうか?

外交政策の一環として考えるより、アメリカ国内を意識したオバマ政権のヘタ打ちと考えた方がスッキリする様な気がする。その証拠に、アメリカ兵の軍歴、健康状態で嘘を付いているし、捕虜交換では無いのに、そのような論旨で弁明をしている。

グアンタナモから釈放されたテロリストは分かっているだけで30%が戦線に復帰しているので、この交換でアメリカがより安全になる事は無い。全てのアメリカ兵を復員させる為のリスクであるなら、それに関連したコメントを併せて出してもバチは当たらないだろう。

最近のオバマ政権はヘタ打ちが多過ぎて、次から次に出てくるので、追求も中途半端になっている。オバマ政権がいかに無能であるかの傍証ではあるが、糾弾されるとしても引退後だと思うと、後2年半でどれだけアメリカにダメージを与えるのかを思うと、憂鬱になる。

ジミーカーターが最悪大統領の汚名を返上する日が一日も早く来る事を祈るのみか。