YS Journal アメリカからの雑感

政治、経済、手当たり次第、そしてゴルフ

セブン&アイの Speedway 買収

2020-08-04 03:44:56 | 経済の話題
$21B (約2兆2千億円)で3900店、単純計算で一店当たり $5.4M (約5億7千万)、これは高いだろう。巷では、ガソリンスタンド(GS)は $25-30万(約3000万円)程度で売りに出ている。

Speedway はコンビニがあるガソリンスタンドだ。(アメリカのGSがほとんど全部そんな感じ)コンビニとしての価値は日本のイメージとは違う。

GSとして成功するかどうかは、究極的に清潔なトイレと整理整頓された店内に尽きると思う。Speedway は2-3年前積極的に店舗改造を行い、コーヒーの品質アップの宣伝をしたりして良くなってきた。新店舗を増やしたりもしていたが中途半端で終わっている。

アメリカのGSチェーンは順繰りにやる気が起こる様で、10年位前には Shell が清潔になったが今ではこれも尻窄み。Truck Stop 系の Love’s と Pilot が幹線道路沿いでは気を吐いている。(フランチャイズの突然のやる気は、マックやバーキンでも10年位のサイクルで起こる。(「業績ダウンー経営者交代ーイメージ刷新(店舗改装、メニュー刷新)ー業績アップー利益が増えて良い気になりそのまま放置ー業績ダウン」のサイクル)

Speedway は郊外型のGSなのでコンビニ主体との位置付けだろうが、そこにはスーパーマーケット系のGSが頑張っており、スーパーマーケット価格でスナックとか売っており、ドーナッツ、ピザ等の本来コンビニが得意とする分野でも頑張っているので、Speedway が選択になりづらい。

その上心配なのは、現在セブン&アイが経営しているアメリカのセブンイレブンは清潔感が無い店舗がほとんどで、スラーピーが大好きな私さえ足が遠のいている。

よっぽど優れたビジネスプランが無い限り途方もない高い買い物になりそうな気がする。答えは5年後くらいだろうか。

We Co., Softbank, Vision Fund and Unicorn

2019-09-25 06:22:37 | 経済の話題
孫正義を尊敬と羨望の眼差しで見ているのだが、世界的な頂上戦では苦労されている様だ。「情熱で毛が生えそうだ」とのコメントがあるが、年齢的にもきついのではないか?

今週のアメリカでの大きな経済ニュースの一つは、"We Co,." の IPO 延期と評価額の暴落である。要因は、創立者のハチャメチャぶりが暴露されたのとビジネスモデルへの疑問である。

ユニコーンと呼ばれる大型スタートアップは、カリスマ性の高い創立者がいる。(だから急成長するのだろうけど)

ビジネスモデルは重要であるが、ここまでは今までになっかた形態が多くてストーリーに法外な価格がついていた。しかし、Uber/Lift がコケ気味でこれらの案件は本当に儲かるのかという疑問を持つ人が増えてきた。

(書いている途中で、創立者が CEO を辞任)

それよりも心配なのは孫正義、本人の事である。豊富な資金でテック関係のユニコーンを買いまくっているが、神通力が効かない異界に突入しているのではないだろうか?

アメリカメディアは、超世界的というより特殊な人というイメージの人物像になっている。その特殊性は、桁外れの資金力と馬力のあるスピード感だ。

オイルマネーを必要とするレベルの投資は能力レベルを超え、体力的に全案件を全身全霊でこなせなくなってきているのではないだろうか。


孫正義に関連する過去のエントリーはこちら

海上運賃

2016-05-27 07:50:08 | 経済の話題
中国から西海岸への海上運賃がビックリする程下落した。

40フィートコンテナを毎週5-6本、年間約250本程度扱っている。下落幅は一本当り $1,000、年間で25万ドルのコスト削減となる。海上運賃は、状況次第で燃料サーチャージ、ピークシーズンサーチャージの項目で値上げされるのだが、その可能性は低いと予想されている。(海上運賃交渉は年一回)

日本からの運賃も下落しているが、下げ幅は少ない。結果的に、中国からと日本からの海上運賃が同じになってしまった。日本からアメリカへの荷量は長期的に減る傾向が続いており、伴って船便が減少しており、需給関係がある程度調整されてきている事情がある。

それに比べて、中国出荷分は急激に落ち込み、その上コンテナ船の大型化で、需給関係が急激に悪化している。本来は昨年下落するはずだったが、西海岸港湾問題で事実上価格交渉が無く、一気に2年分の大幅値下げとなった。

コスト削減は喜ばしいのだが、中国からの輸入が減った事の意味を注視する必要がありそうだ。

April 15

2014-04-14 00:30:51 | 経済の話題
既にリファンドも頂いているので余裕綽々なのだが、税申告が未だの人にとっては憂鬱な週末であった事だろう。

IRS(国税庁)でもオンラインでの申告を受けつているし、市販ソフトも充実しているので、給与所得と簡単な控除項目しかないので自分でやれるのだが、もう20年近くも馴染みの会計士に任せっ放しである。$400 以上も払うのは勿体ない気もするのだが、安心料だと思っている。

自分でやらないので税金全体に関して、鈍感、鷹揚になってしまったようだ。

昨年のりファンドが思いのほかあり、今年は税の天引き分が昨年に比べて多かったので、理由も無く期待が膨らんでいた。しかし、昨年は予想以上のボーナスが支給された事で Tax Bracket (税率)が変わっており、捕らぬ狸の皮算用というお粗末な結果になった。

余り詳しく書くと収入がバレてしまうのだが、連邦所得税、ミシガン州所得税、Social Security、Medicare を合計すると、課税所得(控除後)の 26% を税金として払っている。又、Social Security は納税のキャップ(最大限)に達しており、会社が同額を負担しているので、併せると連邦所得税を上回る額を納入している。

となると俄然気になるのが使い道。2013年度の予算では、軍事関係(24%)、Social Security(24%)、Medicare 健康保険関連(23%)、その他(29%)となっている。

資料の脚注で、2013年単年で収支をバランスさすには $24.5 つまり納税者全員が $24.5% 多く税金を払う必要がある。(昨年は税収が好調だったのにこの様だ)その上、ObamaCare が完全施行となると更に 6% の負担増となる。

尚、本来 Social Security は別会計で守られているのだが、連邦政府内で貸し借り(というか借りてばかり)で味噌も糞もゴッチャになっており、連邦政府が財政破綻すればご破算になる。

オバマ政権は軍事費の削減だけで支出を抑えようとしているが、財政改革の本丸は Social Security、Medicare にならざるを得ないであろう。アメリカも日本も、政府が社会福祉、経済成長の名のもとにお金をバラまくかがよーく理解出来る。

オバマ政権は高額所得者の増税を唱えているが、結局はミドルクラスも増税となるのは目に見えている。

連邦政府本来の仕事、軍事、国防、国家安全の為の納税は納得出来るが、社会福祉の増大のために負担が増える事には納得が行かない。


なぜ「最低賃金、時給 $20」 と言わない

2014-02-19 20:32:14 | 経済の話題
オバマ政権は最低賃金(時給)を現在の $7.25 から $10.10 に引き上げる事を提唱している。手始めに、連邦政府関連の今後の雇用に適用する大統領命令に署名した。

CBO(連邦議会予算事務局)は、最低賃金が $10.10 になると失業が増加する可能性を発表したが、早速、ホワイトハウスと民主党は反論している。しかし、最近の研究では、最低賃金引上げの雇用への悪影響は明らかになっているので、CBO は当たり前の事をいっているだけである。

最近、オバマは所得の不平等の是正を訴えている。最低賃金問題もその一環である。

ObamaCare が問題続きで、今秋の中間選挙で民主党の苦戦が予想されている。注目をそらす目的で、ゲイ問題、環境問題なども矢継ぎ早に取り上げている。オバマは本気で最低賃金の引き上げを考えているわけではなく、選挙キャンペーンの一部として利用しているに過ぎない。所得の不平等や貧困層の事を本気で考えているのなら、$10.10 などとせこい事を言わず、$20 だと主張すればよい。年間に二千時間働くとして時給 $20 なら年収4万ドルになるので、Working Poor の問題が一気に解決出来る。

現在アメリカで最低賃金で働いている人の割合は 2.8% であり、そのほとんどが若年層である。元々大統領が口を出すような問題でもないのである。

次のバブル

2013-04-07 16:56:32 | 経済の話題
これからお金がどこに動いているかを考えている。

手垢の記憶のあるもの(エネルギー、コモディティ、金属)はないと思っていただけに「前回バブルの主役は、次のバブルの主役にならない(The introduction for the next bubble)」は、対象を絞り込む上で大きな示唆を与えてくれた。

アメリカで考えていると、単純に株と不動産ではないかと考えている。

2008年に懲りて現金を手元に残していた人々が、余りに金利の低さにゾロゾロ動き始めている。自分自身も2007年から基本的にはキャッシュを抱えていたので、次は何かとキョロキョロしている。

そういう意味で、最高値を更新している株は怖いながらもすぐ逃げ出せるだけので、リバビリとしては持ってこいだ。

不動産であるが、住宅の取引が活発になっているが、個人が本来の住宅として購入する割合が70%を割っており、ファンドとかが賃貸用として積極的に購入している。REIT とかその派生商品の動きが活発になりそうだ。

これじゃバブルっぽく無いし、儲かりそうもない。もっとキョロキョロしなければ。

紙一重

2013-03-24 13:02:08 | 経済の話題
ここ数年、コモディティ相場は何かのニュースがあれば、跳ね上がる傾向がある。人々の心の中に、これらの資源は有限であり限界に近づいているいるという感覚があるのだろう。最大のノイズは中国であろう。ビーフを食べる様になるので飼料が必要、電気の需要があがるので石油輸入が激増する等、10億人を超える人口を自国(日本、アメリカ等の先進国)の人口との比で考えがちなのでトンでもない需要になりそうな感覚になる。

価格は跳ね上がるものの、本当の意味での供給不足になったコモディティは、今の所見当たらない。まだ、世界は今の状態では供給不足という事はないのだ。

それが証拠に急速な値上がりの後にはダラダラ下がるというパターンが圧倒的だ。しかし、着実に価格のベースは上がってきている。これを単純にインフレと見るか、供給の限界に近づいていると見るかであろう。

世界的に見た人の営みは膨大で複雑であるので、供給と需要は常にバランスするのではないかと思う。放っておけば自然に調整されて行くと思う。

人々は常に正確に価値と価格を見極めているのだ。


関連エントリー

アメリカ中西部は大旱魃(らしい) (7-22-12)



このコーン相場を見ると、去年の大旱魃の影響でベースが一気に上がった事が見て取れる。しかし、跳ね上がったとは安定した相場が続いており、特に最近は軟調になっている。

この冬アメリカは寒く、雪も多かったので今年は豊作の予想が出ている。


日本のソブリンリスク

2012-01-09 20:49:37 | 経済の話題
金融日記:日本のソブリンリスク (1-8-12)
アゴラ:国債価格と財政破綻の可能性 (1-9-12)
おかねのこねた:日本国債のCDSスプレッド (1-8-12)

いつも読んでいる経済系(?)ブログで、立て続けに日本のソブリンリスクの話題が取り上げられていた。

私も15年位前から、水谷研治井掘 利宏を読んだりしながら、どう考えても、日本国債はディフォルトすると思っている。普通に考えたそうならざるを得ないとずっと思っているのだが、世の中は人が考えるよりずっと複雑怪奇で、そうなるからといって、いつ、どうなるのかは、結局、誰にも分からないのだ。

結論としては、みんなで大きな泥舟に乗っているので、大船に乗った気分で良いという事の様だ。タイタニックだって、氷山にぶつかるまでは、みんな安心して楽しくやっていたのだ。

その後どうなるかは、結局誰にも予想が付かないのだ。何とかなるだろうと思うしかないぢゃないか!

でも、日本国債のCDSスプレッドがギリシャ並みになっても、世界中が平穏だったら、日本としてはちょっと寂しい気がする。

日本の上場企業、5割が実質無借金

2011-09-20 05:11:05 | 経済の話題
こんなニュースを目にすると、日本経済の将来と日本企業の将来は暗いなーと思ってしまう。

まず、上場企業が無借金という事は、株主、従業員に対して利益を還元していないという事、そして、投資案件が無く、リターンが望めないという事であろう。

将来の投資に備えるという事で、ポジティブな感じで書いてある事が書いてある事が多いが、これって、典型的な「合成の誤謬」で、みんなが巣ごもりしたら、経済は滞留するばかりだ。

MBA で、キャッシュリッチな会社が、企業文化を刷新する為に、内部留保を全て吐き出して(確か、配当で)成功したケーススタディをやった事がある。(その後どうなったかは知らないが)

いかにも日本的ではあるが、これって、例えば正社員と派遣社員の固定化とか、結構、奥の深い問題の一端を除かせている様な気がする。

ぬるま湯の茹でガエルという事か。

櫻川昌哉

2011-08-27 22:24:03 | 経済の話題
郵便で来る数日遅れの日経新聞で、久しぶりに骨のある「経済教室」を読んだ様な気がする。

8月23日付けの櫻川昌哉による「ドル体制終焉の引き金に」である。

ポイントとして3点が挙げられいる。

1、対外依存度高い米国債に増発の余地は少ない
2、日米欧の財政問題の中では日本は解決容易
3、円高は日本に国際的流動性を期待する動き

米国債の増発余地が少ない事から、将来のドル流動性不足がもたらす世界的な景気の後退への懸念を表している一方で、円高はその流動性の肩代わりを期待しているのでは、と結論付けている。

大恐慌を流動性不足から説明しており、2008年以来、大恐慌研究の専門家であるバーナンキ・米連邦準備制度理事会(FRB)議長がやろうとしている事がやっと少し理解出来た様な気がする。

この記事では具体的に述べてないが、別の所で、100兆円(2009年:$10,494,000,000)近くもある外貨準備高を担保に円建てで海外資産を買えと主張している。(つまり、円でもって流動性を供給してやれと言っている)この辺は最近の著作「“円”国際化で日本は復活する!」に詳しいのであろう。(読んでみたい)

これって、抜群のアイデアであろう。(日本の倍の外貨準備高がある中国がこの事に気付いて始めたら、それはそれで大変だ)

櫻川昌哉、今後注目の経済学者だと思う。

ムーディーズ、日本国債を格下げ

2011-08-24 08:08:04 | 経済の話題
ムーディーズは8月24日、日本政府の自国通貨建て・外貨建て債務格付けをAa2からAa3に引き下げた。見通しは"安定的"に変更した。(これまでは"不安定的"だったのか?格付けを下げて、見通しをネガティブから安定的にした組合わせが理解出来ない)

8月上旬のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)による米国債の格下げでは、基本的には関係の無い Debt Ceiling (国債発行残高上限)問題とごっちゃになって、米国債「デフォルト」の話題が、アメリカより日本で大騒ぎになった、という印象があるが、今回肝心の日本の格下げは、日本でも冷静に受け止められている感じがする。

株価にしても、アメリカは格下げ直後に大きく下がったのだが、日本はそんな気配もない。株価にしても、為替にしても、直接的には関係無いので、日本の状況の方が正し(?)そうだ。金利など直接的な反応は勿論皆無であった。

では、アメリカの騒ぎは何だったのかという事になる。

今週、S&P CEO Deven Sharma の辞任(今年末)の発表があり、そこはかとなく騒がしいのであるが、政治的、政局的な要素が多かった事を匂わせている。(辞任はその前に決まっていたらしいが)

格付け会社の国債への評価が正しいかどうかを判断する事は出来ないが、どのようなモデルを使ったとしても客観的な評価が出来るとは思えない。政府や中央銀行の対応を織り込んだモデルなど出来るはずがないからだ。冷静に考えて、現状のままで各国の財務状況が劇的に良くなる事はないので、歳出カット(もしくは増税)を政治的にどの様に解決して行くかを評価していく事になるだろう。以後の格付け会社の国債に対する評価は、財務分析の皮を被った政治分析にならざるを得ないだろう。

今後の注目は、次の格付けの変化であろう。

今回のアメリカ、日本の格下げは、政治に対するエール(?)とも考えられる。歳出カットにしろ増税にしろ、政治的困難を伴うが、どのようにやれるのかをみてますよ、その結果として数字が改善されるかをみてますよ、ということだろう。アメリカは来年の大統領選挙で大きく動く可能性があるが、日本はどうなる事やら。

米国債「デフォルト」で大騒ぎした日本の方々は、今回の日本国債の格下げをどのように評価されているのか気になる所だ。(アメリカの陰謀だと騒ぎたい所であろうが、余りに平穏なので拍子抜している感じがする)

The Big Mac Index

2011-08-13 18:59:04 | 経済の話題
The Big Mac Index は、為替レートをビッグマックで検証する指標である。The Economist が考えだし、今年で25年になるそうだ。(最新のデータは、こちら

知らない間に、一人当たりの GDP の調整を加味した指標も追加されているが、やっぱり、注目は Raw Index であろう。

やっぱり一番気になるのは円ードルであるが、現在の為替がピッタリ The Big Mac Index と一致している。(一人当たりの GDP も同レベルなので、調整してもほぼピッタリ)こんなにピッタリした事は、初めてとの事だ。

これの意味合いは非常に重要な気がする。現在、未曾有の円高(特に対ドル)という認識があるが、実は、適正なレベルである可能性を示唆している。もし、そうだとすれば、今更、円高で国際競争力が無くなっていると嘆く事は、全くナンセンスという事になる。

(個人的には、数年内に日本国債の暴落による円安を予想しているのだが、突発的な大事件(?)がなければ、現在の為替レベルは普通と考えた方が良さそうだ)

80円を切っての円高が続いているのだが、いつもの様な大騒ぎになっていないのは、この円高レベルを輸出企業は時間を掛けて覚悟して来ていたからではないかと思う。つまり、日本での製造業は競争力が無くなっていると言うコンセンサスは出来ており、例えば、最近の自動車会社の積極的な海外展開は、成長が期待される地域への展開と考えていたが、それは表層的な事であり、根本的には日本脱出の意味合いが大きいのではないか。

これ以上の円高にオーバーシュートするとは考えられないので、いろんな物の値段が国際価格に近づく事をデフレだと感じていたが、今後は、ちょっとした石油、穀物、その他の原材料等の高騰が、インフレに直結すると思われる。(金利の動きに注目して、アメリカが、日本と同じ様になると言う議論が多いが、デフレの危険性が無いので、杞憂に終わると思う)

その他を眺めてみると、中国元やインドルピーがやっぱり為替安である。でも一人当たりの GDP で調整すると、アメリカの生活と遜色なくなる。こう考えると、アメリカは、中国、インド並みの生活という事になってしまう。(そう考えると、やっぱり GDP で調整した指標の意味はなさそうだ)

世界的に一番お得そうなのが、台湾、香港であろう。一方で、ユーロがボコボコになったお陰で、スイス、スウェーデン等の通貨は、過大評価をされているのがよく分かる。

子どもにせがまれて、結構マックに行く事が多いのだが、バーガーを食べるのなら Big Mac では無く、Angus Burger をお勧めしておこう。(日本では販売されていない様だ)圧倒的に美味しい。価格は、ちょっと高かった様な気がする。

電力不足、リバタリアン的解決方法

2011-03-24 01:43:32 | 経済の話題
日本経済の復興と言う意味で、一番気になるのが、東京電力の供給能力と計画停電である。

そんな中で、セ・リーグの早期開幕とナイター開催が、全面的にボコボコにされている。この騒ぎのなかで、巨人滝鼻オーナーの「開幕はお上が決めることじゃない」が、一番まともなコメントではないかと思う。

計画停電が実施されている非常事態に、しゃあしゃあとプロ野球のナイター如きで貴重な電力を無駄にする事を、政府を筆頭に一般市民やプロ野球ファンまでが全面的に非難をしている。(選手会も同調している)

これって、国家的に非常に危ない心理状態だと思います。70-80年前にこんな感じに日本中がなって、国民全てが猛反省をしたのじゃなかったでしたっけ。未曾有の災害を戦争、被災者や停電で影響を受ける人を兵隊さんに置き換えたら、そのままじゃないですか。

といっても、電力不足は如何ともし難い。何と言っても京浜工業地帯(表現が間違っている様な気がするが)が影響を受けており、復興に向けて大ブレーキになりそうである。ナイターで4000-6000世帯の電源を使い、その上、試合を見る人がいるので、更に電力が必要というのは由々しき事態なので、解決策も提案しておこう。

東京電力は、電力料金単価を、使用量が多いほど高くすれば良いのである。電力不足が深刻な今、大量に使えば使う程、単価を高くすれば良いだけである。(取り敢えず一般家庭への料金は据え置いて、例えば一カ所当たり平均家庭の千倍で単価100倍、一万倍で単価1000倍とか。(東京電力はこのような需給バランスを取る為の料金シュミレーションをしているとどこかで読んだのだが、探しても見当たらず)

別にセ・リーグとかを目の敵にするのではなく、大口顧客全て公平に扱えば良いのである。基本的に、プロ野球で電気を使うのと、どこかの会社の本社機能(23区が除外されている理由らしい)や工場が24時間動くのと、どちらが大切かは、別に政府が決める事ではないだろう。(政府機関だって、優先的に供給を受ける正当性があるのだろうか?)

供給不足なのだから、それに見合うお代を頂戴すれば良いだけである。需要を押さえる為には、一杯使う所を割高にすれば良いだけである。こうすれば、企業も、個人も、そして政府機関も、合理的な判断を下すはずである。巨人滝鼻オーナーも、一所懸命ソロバンを弾くはずである。

こうして需給バランスが取れ、計画停電が無くなり、東京電力も、今後活動する原資を確保する事が出来、政府の助け(税金投入)が少なくて済むとおもわれる。日銀が躍起になってもおこせなかったインフレも来るだろう。供給が足りないと値段が上がるという経済の原則を理解する最高の教材にもなる。

「欲しがりません勝つまでは」ではなく、供給不足の折「欲しい人は、一杯払ってね」が正しい。


追記:セ・リーグは、結局、開幕延期とナイター自粛とおれちゃいました。さて、次の標的は何になるのでしょうか?

天然ゴム、歴史的な高値

2010-12-22 09:55:41 | 経済の話題
金とは関係ないのだが、密かに天然ゴムが、史上最高値を付けている。今年の夏前に2008年の最高値に迫った後一度落ち着いたのだが、あれよあれよと言う間に史上最高値になってしまった。

理由はいろいろあるのだが、まずは中国。現在世界の全生産量の40%を買っている。従来シンガポール市場がメインであったのだが、現在は上海市場での取引量の方が多くなっているらしい。次に、今年の夏のアジア各地の豪雨。影響で主産地タイの出荷が落ち込んでいる。そして忘れては為らないのは、投機資金の流入も有るらしい。

天然ゴムが上がると、本来は関係のない合成ゴムも連られて上がる。天然ゴムは主にタイヤの原材料なのだが、合成ゴムと混合して使われる。耐久性とか粘着性のバランスで無限の組合せがあるのだが、天然ゴムが上がると合成ゴムの比率が上がったりして、価格も上がる傾向がある。

原油価格も上がり気味なので、合成ゴムメーカーとしては絶好の値上げチャンスであろう。

最大の問題は、今後天然ゴムの供給が増えない事だ。ゴムの木は植林から採取まで7年掛かる。2005年以前の数年は天然ゴムが安くて、産地での植林が増えておらず、今後数年は供給が増える事は考えられない。よって、限られた供給を奪い合うと言う図式が続く事から現在の価格のまま、もっと高くなるという憶測もある。

非常に個人的な問題として、家内が乗っている SUV のタイヤがボチボチ交換の次期に近づている。SUV のタイヤは大きく、たっぷり天然ゴムを使ってある。

産地に、豪雨、洪水、津波、火山噴火、山火事などが起こらないように祈ってます。