YS Journal アメリカからの雑感

政治、経済、手当たり次第、そしてゴルフ

2013 アメリカ自動車販売数

2013-12-30 23:09:12 | アメリカ自動車業界
未だ12月の数字が上がってきていないのだが、2013年を振り返っておこう。(数字は、11月までのデータを基にした年間予想数字)

販売台数は、約 1,550 万台、前年比 8% の伸びだ。各社総じて伸びているが、ここ数年検討が目立っていた Hyundai (included Kia), VW がお疲れ気味だ。

乗用車では、トヨタのカムリが40万台を突破しナンバーワンだ。Ford Fusion は30万台に迫り、Focus も25万台と大健闘。SUV の Escape も30万台、Ford は魅力的な車を作れる様になってきた。その上、これらの三車種はプラットフォームを共用しているのでコストも競争力もあると思われる。

意外に検討しているのが GM Cruze 25万台を超えそうだ。最近頻繁に見掛ける。車格はコンパクトで、ディーゼルのオプションがある。GM の乗用車では、Malibu, Impala がそれぞれ20万台と手堅く売れている。

日本勢では、Honda Accord が37万台、Nissan Altima が32万台と、安定して高い販売数を維持している。

SUV では小型が人気だ。Ford Escape が30万台、GM Equinox が25万台も売れている。日本勢も、Honda CR-V が30万台、Toyota RAV4 が22万台、旧型の Nissan Rogue だって17万台だ。(Rogue は今秋フルモデルチェンジしている)

Hybrid では Toyota Prius が24万台だが、昨年から伸びていない。但し、Camry, Highlander, Lexus にも設定があるので微増になっているだろう。電気自動車は、GM Volt, Nissan Leaf 共に2万台をちょっと超えた程度。来年伸びなければ、店仕舞になる可能性もあるかも。今年はガソリン価格が安定しており、現在の水準に慣れてしまい、車体価格の高いハイブリッドへの関心が薄れているようだ。

トラック、特に大型に関しては、相変わらず Big 3 (最近は Detroit 3 と呼ばれているが)の独壇場だ。Toyota Tundra が11万台、Nissan Titan に至っては2万台にも達していない。それに比べて、Ford 75万台、GM 66万台、Chrysler だって36万台も販売している。唯一の救いは、Big 3 が小型、中型トラックセグメントから撤退しており、Toyota Tacoma が16万台と気を吐いている。Mazda もメキシコ工場で B-Truck でも生産すれば面白いかも。

総括すると、今年の自動車業界は調子が良い割に話題に乏しく、淡々と売上げが伸びたという感じだ。株価が高騰したが、何だかパッとしないアメリカ経済と似ている。

原材料のコストも安定しており、サプライヤーの値上げ要求や、メーカーへの値上げ交渉というキナ臭い話は皆無であった。

今年の販売数のレベルは、2009年の落ち込みは特異点であった事を考えると、その後、アメリカ景気がダラダラと回復しているのと歩調を合わせ本来の需要に回帰していると考えられる。景気回復の要因でもある低金利の寄与も忘れてはならない。低金利と新車価格の上昇で、ローン返済期間が延びており、現在の平均は65ヶ月になっている。その上、車ローンの全体残高も増加しており、昨年比で 15% アップとなっている。

金利に関しては、FED が QE の出口戦略を実行し始め、既に長期金利は上昇傾向にあるので、来年早々から、ローン金利の上昇もしくは自動車メーカーの利益減という形で影響が出るであろう。既に、Ford は来年の利益減予想を発表している。

よって、2014年の自動車販売台数は、横バイもしくは微増と予想している。

The Secret Life of Walter Mitty

2013-12-28 18:05:09 | 映画
デルタ航空の機内誌でベン・スティラーのインタビュー記事を読み、この映画に興味が湧いた。映画の中のリアリティについて語っている箇所が心に残ったのだが、この映画の中で彼が演じる主人公の白昼夢と現実の関係と相似している。

役者夫婦の子どもなので、物心ついた時から虚構の世界が現実、という特殊な環境で育ち、そのままその世界で活躍している、創造の世界でありながら、役者である彼にとっては演技体験が現実であるという、夢現(ゆめうつつ)の世界をずっと生きている。この辺は彼が監督、主役を務めた "Tropic Thunder" にも通じるものがある。(この映画は観てなくて知識のみ)

ストーリーは単純である。ベン・スティラー演じる主人公は写真雑誌ライフのネガを管理している。オンライン移行に伴い発行廃止が決定されるので、この雑誌を支えてきたミステリアスな有名写真家が、最終号用にとフィルムカートリッジを送ってくる。しかし、彼が指定している肝心のネガ番号 25 が行方不明となる。前後に撮影されている写真をヒントに、主人公が写真家の足取りを追い、グリーンランド、アイスランド、アフガニスタンを旅する。

前半は、片思いをしている同僚シェリルや廃刊に伴いリストラを推進するマネジャーとのやり取りが、白昼夢とごちゃ混ぜに展開される。後半は、現実離れしてはいるが主人公の実体験としての探索の旅となる。

そして、何の感動も伴わない写真家との遭遇があり(この辺は渋い)、紛失したと思っていた #25 を発見。自分はそれを見ないまま会社に渡してしまう。

クライマックスはライフ最終号の発売日、ニューヨークの街並みのニューススタンドを心温まる表紙が飾る。(バラしたいけど、今回は内緒)

絶対にお勧めである。娘に抜け駆けして観たのだが、一緒にもう一度観ても良い位だ。

日本での公開は来年の3月19日、邦題は "Life!" 。(公式サイトはこちら)日本語吹き替え版で、主人公の声はナインティナイン岡村隆史。

このトレイラーは6分とちょっと長めだが、映画の雰囲気が上手く出ている。



入場料は、クリスマスシーズンなので $10。数日前にポップコーンを食べたばかりなので、ラージコーラとナチョのコンボ #4 に初挑戦。価格は #1 と同じで $10.75、たまにはナチョも良いかも。

カリフォルニア州グレンデール市に建てられた「慰安婦像」撤去の嘆願書

2013-12-27 23:25:55 | 雑記
韓国に対して特別な感情は無いのだが、歴史の歪曲、それも全然関係ないアメリカになぜこんな像を設置する必要があるのだろうか?

「慰安婦」問題については、池田信夫のブログなどを通じて福島瑞穂を筆頭とする自虐的日本人(その上嘘つき)の捏造である事を知っていた。

今回、当ブログの読者である Chikagokoi さんから情報と拡散依頼を頂き、微力ながら協力します。

10万の嘆願署名が1月10日までに必要との事。今日現在で81,400、後18,600必要なので、是非ともご協力をお願いします。(このエントリーを書き始めてから一時間位の間に100近く署名が増えている)

やり方は、嘆願書を立ち上げたテキサス親父さんのサイトに詳しく出ている。(嘆願サイトはこちら)いきなりホワイトハウスのサイトだったので、ちょっとビックリ。

ホワイトハウスに自分のメールアドレスを登録するのも一興かも。

10万の署名が集まったからと言って何かが約束されている訳ではなさそうだが、結果がどうであれ、どのような対応になるかフォローするつもり。

因みに、福島瑞穂の慰安婦の捏造と安倍首相の靖国神社参拝は、外交センスの無さと言う意味では五十歩百歩である。


追記 (1-3-14)

嘆願署名が10万を超えている。是非撤去して貰いたいものだ。

果たして、ホワイトハウスからのコメントは出るのだろうか?

Whale Wars

2013-12-26 00:45:13 | アメリカのテレビ番組
チャンネルサーフィンをしていて偶然にもこの番組 "Whale Wars" に当たってしまった。テレビにものを投げ付ける衝動を抑えるのに苦労した。

下が2時間スペシャルの全映像。(Sea Shepherd がアップしているので、ずっと観れると思う)



公海上で国際条約に準じて捕鯨している日本船団に妨害を加え悦にいっている。クジラを守る為なら死んでも良いと言っているバカもいる。

補給船の両脇に陣取り補給を妨害し、接舷を試みる調査母船に接触し、沈んだら日本船団のせいだとほざいている。

自分の主張は正しく、その目的達成の為にはどのような行動も正当化されると考えるのは、理性が到達する究極の愚かさだ。

こんな輩を公海上で沈めてたら、国際上の問題になるのだろうか?


関連エントリー

海のならずもの Sea Shepherd (1-9-10)

American Hustle

2013-12-25 01:26:48 | 映画
前評判が良いのと "The Hunger Game" 以来気になっている Jennifer Lawrence が出演しているので、観に行ってきた。

大物役者も出ているが、基本的にはぎりぎりの所で成立しているB級映画だ。

舞台は70年代のニュージャージー、二流詐欺師が主役だ。FBI のおとり捜査で捕り、別のおとり捜査に協力するハメになる。アトランティックシティーのカジノ建設に絡んで、そこの市長を収賄容疑で逮捕しようするのだが、段々とエスカレートして、FBI の用意した偽者アラブの王様、マフィアの大物が登場し、二流詐欺師では収集出来ない展開となる。

横糸は、詐欺師と正妻、詐欺のパートナーでもある愛人女性との三角関係、その愛人と FBI 捜査官の互いに Manipulative な関係、詐欺師と市長の妙な友情、FBI 内の上下関係が絡み合う。

結末はコンゲーム映画らしく、騙したと思った方が騙されて詐欺師は自由の身となる。

詐欺の仕掛け自体がしょぼいが、時代背景が70年代と古いので何とか崩壊を免れている。人物像もちょっと掘りが足りない。

笑えたり、いけたりする場面を巧みに繋いだだけの映画であるが、会話がそれなりに洒落ているので楽しめる。デニーロがチョイ役ながら大物マフィア役で出演しているはシーンは必見。

日本向きではないが、デニーロとか Jennifer Lawrence などが出ているし、アメリカでそこそこヒットしそうなので日本でも公開されるかも。(追記:1月31日の日本公開が決まっている。公式サイトはこちら。ついでに、70年代という事で音楽がノスタルジック感が抜群。現代から懐かしがるのでは無く 80's のファンとして響いてくるものがある)

観て損は無いが、時代背景を知っていてある程度会話を理解出来なければ、何が面白いのか分からないかも。

今更ながらだが、 Jennifer Lawrence が今年アカデミー主演女優賞を獲得している事に気が付いた。詐欺師の正妻役を怪演しており、来年は助演女優賞の候補になることであろう。

クリスマスシーズンで入場料がインフレしており、いつもは $6 が $10、ラージコーラとラージポップコーンのコンボ #1 はいつも通り $10.75。

Am I a sexist?

2013-12-19 04:21:56 | 新聞、雑誌から
12月18日付け WSJ "Mind the Gender Gap in Politics" に張ってあったグラフである。



私の結論

女はバカである。高学歴の女はもっとバカである。

私の推論

女は理屈に弱い。社会は女性化が進んでいる。


未だに、オバマが正直だと信じている女性が44%もいるのに本当にビックリ。

アメリカで、それも政治関係に絞った調査結果なのだが、男女の差が歴然とある事を現している。しかし、一方で男にもバカが大勢いる事も示しており、より厳密に結論付けると「女はよりバカである」となる。(高学歴の女については、男とのギャップがより顕著な事が本文中に出てくる。高学歴な男の分析は無い)

アカデミックの世界がリベラルである事は周知の事実である。一所懸命に勉強しているうちに感化される女性が多く、女性の大学進学率の方が高いアメリカでは顕著に出て来ているのかも。社会全体に男を必要とする場面(単純な力仕事とか)が無くなってきており、女性化が進んでいるのだろう。

以前から主張しているが、私の中ではバカとリベラルは基本的に同義である。

アメリカは、世界中で一番男女平等にうるさい国である。同権では無く、全く同じと言う根本的に間違った方向に突っ走っている。

生物学的に性が近い事は下等であるのに、わざわざ堕落の道を選んでいるとしか思えない。ゲイ問題も同根であろう。

ちなみに、sexist は女性差別主義者の事で、淫乱の意味ではない。

The Hunger Games: Catching Fire

2013-12-09 14:51:39 | 映画
娘に抜け駆けしてシリーズ一作目を観てしまったので、第二弾に連れて行けと頼まれると嫌とも言えず、先週のサンクスギビング休みの金曜日に行ってきた。

ぶっちゃけた結論を言ってしまうと、主人公がいつもビクビクしている映画は楽しくない。ピータとの偽りの恋愛関係、理不尽なキャピタルの抑圧政策、75周年記念特別番 "Hunger Game" への強制参加、と不安材料は山の様にある。

壮大なストーリーでもないし、友情、博愛のメッセージも弱く、恋愛のエピソードもちっとも盛り上がらない。ゲームのトリックも陳腐で陰湿なだけで、映像としても面白くない。

もうちょっと何とかならないものか。

本は三部構成なのだが、映画では三作目が2つの映画となり四本のシリーズになる。三作目以降は革命映画になりそうだ。一作目を観るとシリーズ全部を観にいく義務感を感じてしまうのだが、断ち切るならここかなー。

日本での公開日は12月27日。お正月映画としては暗いかも。

さて、主人公キャトニス役の Jennifer Lawrence は、気になる女優になりつつある。(このシリーズでしか知らないのだが)12月公開の American Hustle の予告篇 とかを観ると、ふてぶてしい役の方が生き生きしている気がする。クリスマスは変則的だが長い休みになりそうなので、これと "The Secret Life Of Walter Mitty" を観に行く予定。

Dolby ATMOS で 入場料は $7。ラージドリンク二つとラージポップコーンのカップル用のコンボ #2 が$13.75。


関連エントリー

The Hunger Games (4-30-12)

デトロイト市、破産申請承認

2013-12-07 12:35:55 | Detroit Bankrupcy
今年7月のデトロイト市による破産申請が承認され、いよいよ処理が始まる。

承認された大きな理由は、負債額が $18B (約1兆8千億円)と巨額であり、通常の再建交渉では解決不可能であり、破産処理で一気に解決するしか方法が残されていないとの判断からである。

一番の関心は、年金をどうするかにある。

ミシガンの州法では地方自治体の年金の支払い義務は破産処理の対象外とされいるが、今回の判決では、連邦法では例外とされていない事を根拠に、年金の支払い義務を例外としなかった。

これまでにも破産した自治体はあるのだが、州法で守られていたり、その他の理由で年金の支払い義務に手付かずの状態であった。

公務員の組合は、年金が守られる事で財政が悪化しても減額等の見直し交渉に応じてこなかったが、今後財政再建を進める自治体では交渉せざるを得なくなった。破産してしまえば何も残らないからだ。

今後、州政府を含む地方自治体の年金も、給付額確定から拠出額確定タイプに移行すると思われる。究極的には、行き詰まりが確実な Social Security (国民年金制度)をどう改革するかが本丸である。

デトロイト市の現在の人口は70万人、一人当たりの負債額は $25,000 (約250万円)。何だか微妙な数字だなー。

Fly Me To The Moon

2013-12-02 07:27:57 | 音楽関連


人類が最後に月面を歩いてから41年が経ったそうだ。(12-14-1972)

この曲は、ケネディ大統領が月面着陸計画声明のずっと前に発表されている。内容はラブソングなのだが、アポロ計画のテーマ曲の様に使われている。

去年、40周年を記念して Fox New の特集のタイトルにもなった。(それらの映像はこちらDVD も販売されている)

...I'm on the surface; and, as I take man's last step from the surface, back home for some time to come - but we believe not too long into the future - I'd like to just [say] what I believe history will record. That America's challenge of today has forged man's destiny of tomorrow. And, as we leave the Moon at Taurus-Littrow, we leave as we came and, God willing, as we shall return, with peace and hope for all mankind. "Godspeed the crew of Apollo 17."

アポロ17号の乗組員が月面を離れる時の言葉である。

アポロ11号が月に行った時は、自分も、宇宙飛行士になってではなく普通の観光客として行けると思っていたが、今となっては誰かが行くことを見る事も叶いそうに無い。

積読の効用

2013-12-01 17:23:29 | 書評
今年の目標に1つは、本を毎月2冊づつ読む事であったが、ここまでに購入した冊数が両手を超えない体たらくである。

本を読み始めても気力が続かず、内容の良し悪しに関係無く数ピージでギブアップする事が多かった。海外出張が多かったので、始終疲労が抜けきらず体力の衰え、つまり老いを強く意識する事が多かった。

だが最近になって、仕事でチャレンジな展開が出てきたのと、今年になって迷い続けてきたゴルフスイングが良くなってきたので、厚さ2インチの英語の本を読み始めている。爺臭い言い訳を考える前に、鍛え直そうと思っている。

さて読書だが、未だに電子書籍とどうやって折り合いをつけるか迷っている。キンドルを2年前に買ったのだが、ほとんど使っていなかった。キンドルファイアーに色気が出たり、ホワイトに興味が湧いりするのだが、どうしても体が拒絶しまう。

自分にとっては物理的な本の存在が絶対に必要だ。

昨年家の改修をした時に蔵書、といってもたいした数ではないが、を全て地下に持っていった。現在書斎エリアにある本棚は3分の2がガランドウである。何だか自分の知性に風穴が空いている様な感覚がある。埋まっている所も辞書とか、昔の教科書とか、未読の本ばかりで、何だか無機質で語りかけて来ない。

引越す度に本棚に本を並べ直す時はいつも幸せな気分であった。アメリカに来る時に全ての本を整理したのだが、今でも公開している。読書好きという自負はあるのだが、これまでに買った本、これから購入する本の数なんて高が知れている。

クリスマス休みには地下室の整理を兼ねて、処分も含めて蔵書の整理をするつもりだ。

読んだ事のある本も、未読の本も常に身の回りにあれば、自分の中に沁み入ってくる気がする。

「本を買い積んでおくだけで内容の八割は読んだ事になる」電子書籍が無い時代の言葉ではあるが、芯を突いている。特にノンフィクションや実用書等では、ある事柄が気になるからその本を買ったのであり、積読になっている本がその事柄について刺激を与えてくれる。他の媒体で取り上げられてもアンテナに引っかかる様になり、どんどん取り込む情報が増えてくる。

私のとっての読書とは、体感を切り離せない行為なのである。

先週、どうしても必要な実用本がありキンドルで購入した。注文した次の瞬間には読んでいたのだが、ページを行ったり来りが一瞬で出来ないのでイライラしてしまった。安くもあり便利なのだが、どうしても馴染まない。

半端な共存にするつもりは無いのだが、今後タブレットを持ったりすると、致し方ないのかもしれない。

積み上がっている未読の本のご利益を信じて、飽くまでも物理的な書籍派を貫く一存です。


関連エントリー

代わり映えしない一年になりそうな予感 (1-30-13)