YS Journal アメリカからの雑感

政治、経済、手当たり次第、そしてゴルフ

アメリカ西海岸、港湾業務大混乱

2015-02-08 18:40:38 | アメリカ経済
昨年7月に港湾労働社組合との契約が切れて以来、紳士協約で引き続き業務は行われてきたが、いよいよやばくなってきている。

通常、アジアからの中西部までの船便はアメリカ国内の輸送を含めても30日弱であるが、既に40日を超えており、コンテナによっては60日に迫りそうな状況である。

自動車業界も大混乱で、自動車会社の工場を止めないために、サプライヤーは部品をエアーでバンバン飛ばしている。

自動車会社も自分で輸入している分をエアーで飛ばしていると聞いていたが、なんと某 H 社は今週だけでジャンボ貨物機を50機チャーターで飛ばす予定だそうだ。ジャンボ貨物機のチャーター代は通常40万ドル(約4700万円)らしいのだが、現在は70万ドル(約8300万円)に跳ね上がっているとの事。

早く誰かがギブアップしないと自動車会社とサプライヤーの我慢比べが延々と続きそうだ。

自分にも影響があるので、早期の解決を望んで止まない。


さて、下の映像は、港湾業務の雇用主側の先週のアップデートである。自分たちの提案は十分に受け入れられるもので、この状態が続くとお客がパナマ運河を利用して東海岸に逃げるし、アメリカ経済が混乱したら労働者組合の責任だと、脅しを掛けている。現在の平均給料が、ベネフィット込の14万7千ドルで、健康保険代の負担もゼロで、年金が8万ドルであり、10%以上の賃上げと引き続き健康保険代の負担無しを提案しているそうだ。

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The American Way of Debt

2013-03-03 20:21:35 | アメリカ経済

WSJ 2月25日の記事のグラフである。アメリカの借金事情を俯瞰するのに便利なので貼付けておく。

アメリカの一般的な家庭は本当に借金だらけだ。住宅ローン、学費ローン、自動車ローン、クレジットカードと返済に大忙しである。うちだって、学費ローンが無く、クレジットは毎月残高無しになるよう支払っているので金利は掛からないものの、結構な残高が常にある。

一番気になるのは、学生ローンの不良率(支払い遅延90日以上)が急激に上がってきている事だろう。昨年6月には9%だったが現在は11%になっている。学費高騰でのローン額の増加と不景気による就職難が重なって大変な事になっている。

一方でクレジットカードは落ち着いて来ている。でも、不良率が10%以上というのは実感が湧かない。住宅ローンも落ち着いてきているものの、総額が桁違いに大きいので、2007年以前の水準に戻るにはまだまだ時間が掛かるであろう。

住宅ローン関しては、政府の補助金がいろんな形で入ってきていると思われる。別エントリーで紹介する予定であるが、自分のローンの変遷を見てもよく分かる。

学生ローンも事実上政府の管理下に置かれているので、今後何らかの救済措置がとられそうな気配である。

それにしても改めて思うのは、アメリカ市民の生活は借金まみれであるという事である。


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アメリカの学生ローン事情 (6-1-12)
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アメリカ中西部は大旱魃(らしい)

2012-07-22 09:59:47 | アメリカ経済
6月下旬から7月上旬にかけて、ミシガンでも最高気温が 100°F (37.7 °F)を連日の様に超え、最低気温も 70°F (21.1 °F)を割らず、雨の降らない日が続いて、芝生がスッカリ黄色くなってしまった。(少し気温が下がったのと雷雨が何回かあり、今は青々としている)

しかし、ミシガンよりもう少し西そして南の地域では、旱魃が1956年以来のひどい事になっているらしい。コーンはうまく受精が出来ておらず、大豆も7月下旬から8月に掛けての実の成る時期に充分な水分がないと、大幅な減収となる。

アメリカ農務省長官は、「毎日、跪いて雨乞いをしている」とコメントを出している。

既にコーンも大豆も歴史的な高値になっている。2008年にもこれらの穀物価格が暴騰したが、その時はバブル要因が大きく、結局暴落した。今年は供給が本格的に少なくなる(8-15%減)予想が出ている。

急騰している穀物価格が食品市場に影響しだすのは3ヶ月位のラグがあるらしいが、コーンはいろんな食品に使われているので、インフレが来そうだ。アメリカはコーン、大豆の輸出国でもあるので、中東やアフリカなどの政情不安が更に落ち着かなくなる要因のひとつになるだろう。

日本でも豆腐の値上がりか?

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10-year Treasury これ以上金利は下がらない様な気がする

2012-06-05 04:45:30 | アメリカ経済
先週、10 Year Treasuryが 1.5% を切った。(昨日4日の終値は 1.53%)

いろいろ迷ったのだが、先週末の時点で1.47%だったので、これ以上金利が落ちる事(つまり値上がりする事)は無いと思って、IRA(個人年金口座)のボンドファンドを Money Market Fund(基本的には現金)に移し変えた。

今年のここまでの利回りは2.5%(年換算で6.0%)。株価がマイナスになっており、定期預金も 0.4% とかなので、悪くは無い。

アメリカ景気の先行きが一層怪しくなった事で、FEDによる量的緩和の第三弾(QEIII)の噂がある。よって、金利はもっと下がる可能性があるのだが、国債としては日本並み(0.9%)まで下落しない気がする。 (根拠薄弱)

インデックスファンド位しか選択肢のない超小口投資家として考えられるのは、株価が反発するタイミングを狙うしかなさそうだ。



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10-year Treasury (12-18-11)
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アメリカの学生ローン事情

2012-06-01 21:13:10 | アメリカ経済


学生ローンの債務残高がクレジット債務残高を超えているといいニュースを聞いてから暫く経つが、未だに感覚的に混乱している。

アメリカはクレジットカード天国(地獄?)で、世帯当りの平均残高が $8,000 (約64万円)とか言われていたとの記憶がある。結婚当初いろいろと物入りが重なり、残高が $10,000 を超えた経験があるので、払っても払っても減らない残高のトラウマがある。

平均的な所帯は、このクレジットの支払いがある上に、それ以上の学生ローンの返済を背負い込んでいるのだ。

学生ローンの 9% が支払いが90日以上遅れているそうだ。2008年以降、アメリカは "Great Recession" からなかなか抜け出せないので、学生ローンを抱えて大学を出ても就職難が待ち受けている。失業率が高いので、順調に返済していても急に払えなくなる人もいるであろう。

住宅の価値が上がっていた時は親が家を担保にローンを組んでたりしたが、全米の住宅の半分が価値より住宅ローン残高の方が多いと言う現状では、学生ローンにならざるを得ない。大学生の 90% が学生ローンを抱えている。一番辛いのは学生ローンを抱えたまま卒業出来なくなった人々であろう。

学生ローンが拡大した大きな要因として学費の値上がりがある。それもインフレ率などものともしない高騰が十数年続いていた。

補助金削減で苦しくなった大学、特に財政基盤の弱い学校は、学費を値上げせざるを得ない。それが原因で学生が減って閉校になる所もこれから増えそうだ。

学生ローンの不良率アップで金利上昇も予想されており、学生ローン自体が縮小する可能性が高い。大学進学率も落ちるだろう。

オバマ政権は事実上、学生ローンを政府管理下に置いてしまっている。若者へ媚びて補助金で低金利を画策したりしている。又、政府機関への就職すると学生ローンを免除する制度を拡大しようする法案もある。(政府依存する人を増やす方向だ)

アメリカの場合信用経済の規模が非常に大きいので、経済が上向かないと何もかも上手く回らないという事だろう。

今日もアメリカ株価は下落し、5月の失業率は 0.1% 上がって 8.2% 。オバマ大統領とホワイトハウスは、"Great Recession" を引き継いだので、3年半経った今でも、景気回復には時間が掛かるといつもの声明を出していた。


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アメリカ4月失業率 8.1% に改善、でも何だかどんより

2012-05-04 21:45:37 | アメリカ経済
オバマ大統領就任以来最低の失業率となったが、オバマ政権からも民主党からも威勢の良いセリフが出て来ない。マーケットも下落した。

失業者が減った訳ではなく、失業保険の期限切れで統計から外れるので失業率としては低下する。統計データを掘り下げると実質の失業率は 14% となるらしい。パートタイムや資格、経験に比べて落ちる仕事に就いている人も多い。

暖冬の影響で、2月、3月の新規雇用が例年より良く、先食いの影響も出てきているらしい。

自動車販売は相変わらず好調を維持している。しかし、Big 3 はやや息切れ気味で、日本車が息を吹き返してきている。トラックの売れ行きは好調だが、小型乗用車に関しては、日本車、韓国車、そして VW が元気がよい。

原油価格はバレル $100 をなかなか切らないが、ガソリン価格は(高値で)安定してきた。イラン情勢が小康状態なので原油供給不安が緩んできているとの解説があったが、取って付けたようで怪しい。夏場を迎えるとガソリン価格は上がる傾向なのだが、需要が減っているのではないかと思う。結局は需給関係で上がらなくなっているのだ。

やはり、アメリカでは車しか移動手段がないので、ガロン $3 が続いている事に心理的なショックは薄らいでいるが、ボディブローの様に消費に響いて来ているのではないかと思う。

車とガソリンだけでアメリカ経済が成り立っている訳ではないが、身近なだけに過敏になる。

株価は昨年のボラが収まってきてどちらかに弾けるのではないかと思っていたが、世界中に不安要素が一杯あるので、このまま暫くダラダラしそうだ。

アメリカは政府の景気対策に期待する雰囲気はない。オバマもさすがに新たに景気刺激策を出すと言う計画は無く、富裕層への増税で福祉充実と赤字削減を訴えている。

逆に、福祉制度の大改革、財政赤字の対策、ObamaCare 廃止を掲げる実質共和党大統領候補 Romney の人気がジワジワ上がってきているのは、いつまでも景気に対して有効な手を打てない事と、既に政権運営より本格的な選挙キャンペーンに突入したオバマに辟易し始めている現れのような気がする。

政治的には大統領選が終わるまでは停滞するので、様子見が始まったのかもしれない。


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不況からガソリン高騰へシフト

2012-02-21 23:46:21 | アメリカ経済
なんとなくぼんやりと景気回復しているような雰囲気が出てきている。相変わらず失業率は高いし、運転していると店舗の空き家も目立つのだが、数字的にも最悪期は脱している。

原油価格が高値安定していたが、またジリジリ上がってきている。そう、ガソリン価格も上がってきた。

アメリカの年間ガソリン使用量は、125,871,000,000 ガロン。ガロン当り $0.01 値上がりすると、単純に $1.25B(約1千億円)の可処分所得が消える事になる。もし $1.00/G 値上がりすると $125B(約10兆円)が吹っ飛ぶ。

景気復活傾向で再選可能性が上がってきたオバマ大統領に対し、きっちりと論議を挑みそうに無い共和党は情けない。目立ってきたガソリン価格の高騰で、グリーンエネルギー政策、中東外交、そして景気回復、雇用対策の失敗を非難しようという味噌糞一緒の感情的な攻撃になっていくであろう。

2008年の原油、ガソリン高騰の時は、共和党がブッシュ政権を叩きまくったので、おあいこなのだが、ちょっとしょぼすぎる。

ガソリン高騰で景気が腰折れする可能性も高いので、あながち間違いでもないのだが、共和党、保守系のガソリン高騰を根拠にした食傷気味のオバマ政権批判が続くだろう。
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10-year Treasury

2011-12-18 17:42:54 | アメリカ経済
一般人にとって、株価は天気予報みたいなもので、毎日何と無く気にしているが、自分の生活や仕事に直接関係がある訳ではない。

国債の利率に至っては、全く関心の無い人が多いだろう。私も気にしていなかったのだが、今は株価よりも気になる。

これまで何回か転職しているので、辞める度に会社の 401K から自分の IRA (Individual retirement account) に移しているのだが、ここ数年は、一番安全なマネーマーケットファンドで運用していた。リスクがほぼゼロなのは良いのだが、今年に入ってから利率が余りに低い。去年までは 1% を超えていたが、今年に入っては、ほぼ 0% 。

このような経済状態なので、仕方が無いかとも思えるが、やはり、寂し過ぎる。と言っても、アブレッシブなファンドに切り替えるどうかと、考え倦ねていた。

ふと気付くと、アメリカの10年国債の利率が 3% もある。中期の国債の比率が高いくて手数料の安いのファンドを選んで、切り替えてみたら、あれよあれよという間に、金利が下がるではないか。(ファンドは値上がり)結局、今年は、8% を超えるリターンとなった。もし、年初から純粋に10年ものの国債ファンドにしていれば、9% を軽く超えていた。

来年は、前半に 1.5-1.6% 位になり年末に掛けて 2.4% に上がって行くというのが大方の予想らしい。

この予想を信じて、1.6% になるまでは、今のファンドを取り敢えず持っておこうと考えている。

先週、結構下がって現在は、1.85% 。金利が上がる時に、キチンと株価は上がるなら、株のインデックスファンドに切り替える手もある。でも、アメリカの株価はボラティリィティが高い割りに、レンジが狭まっており、テクニカルには、どちらかに大振れする可能性が高いらしい。

今年のラッキーを確定しようかとも思うし、悩ましい。

今年のミシガンの冬は(ここまでは)温暖なので、天気予報より 10-year Treasury の金利の方が、気になる今日この頃である。

過去一年のチャート (As of 12-16-11)

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Jefferson County, Alabama

2011-12-05 03:41:21 | アメリカ経済


この写真、WSJ にも The Economist にも使われていた。

アメリカ地方自治体としては最大の破産申請である Jefferson County の、下水施設建設に発行した債券の扱いを一般債権と分けて処理するかどうかが、一番注目されているので、象徴としては格好である。(County は、郡と呼ばれる行政単位。昔は、市や町が小さかったので、それらをまとめていたのだと思う)

通常、地方自治体の債権の担保は徴税権であるが、 Jefferson County の負債額 $4.2B (約 3,300 億円)のうち $3.0B (約 2,300 億円)が、下水処理施設の建設費であり、施設利用費、つまり限定された歳入が担保となっている。

投資家の間では、特定された歳入を担保として発行された地方自治債は、一般的な債券と区別されていると認識されているらしいが、もし、裁判所の破産手続きで、区別されないとの判決が出ると、地方自治債マーケットにパニックが起こる可能性がある。担保と考えていた特定の歳入を、一般歳入とごちゃ混ぜにされるのだ。

Harrisburg は、ゴミ処理場への投資失敗が響いているし、地方自治体がこのような大きなプロジェクトを仕切る事自体が間違っている様な気もする。

もし、債権が区別されないとなると、行政サービスの概念自体が変わる可能性がある。下水処理の様なプロジェックトは、行政サービスではない流れになるだろう。

どちらにしても効率は悪そうだが、地方自治体が運営するより、民間運営に地方自治体が口を挟む方がマシであろう。


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Solyndra Bankruptcy

2011-09-15 12:20:41 | アメリカ経済
ソーラーパネル製造会社の Solyndra が倒産した。

オバマ大統領が就任直後に実施した超大型の景気刺激政策から $535M (約412億円)の税金が投入(正確にはローンを政府が保証している)されており、雇用促進、クリーンエネルギー政策の象徴的な存在として、オバマ自身も何回も訪問している。

この会社へのローン保証の検討は、ブッシュ政権の時に始まっているが、ビジネスプランが甘くて審査を通っていなかった。ところが、オバマ政権になり、景気刺激策が成立した途端、審査を通ってしまった。

$535M (約412億円)を突っ込んだうえに、たったの2年で倒産した事で、大問題になりつつある。まず、FBI の家宅捜索があり、議会の委員会でも追求が始まった。ローン保証の審査通過には、ホワイトハウス、エネルギー省の関与を示す書類等も出てきている。

オバマ政権にとっての重要事項である景気刺激策、エネルギー政策関連で、全くお粗末な決断をしている事は間違いない。悪意が全くなかったとしても、恣意的なうえに、不能であったと言う事は間違いない。
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アメリカ政府機関( FHFA )、住宅ローン会社を提訴

2011-09-04 06:47:30 | アメリカ経済
サブプライムローンでの経済危機を受けて、住宅ローンや持ち家促進などを行っていた政府機関を統合する形で設立された Federal Housing Finance Agency が、住宅ローン会社に対し提訴した。理由は、サブプライムローンのリスクを正しく開示しないまま、Fannie Mae と Freddie Mac に販売した事となっている。

Fannie MaeFreddie Mac は、持ち家比率を上げる為に、住宅ローンの引き付け手として設立された政府機関で、サブプライム危機を受け、現在、FHFA の保護観察下に置かれている。

訴えられたのは、Bank of America, J.P. Morgan, RBS Securities, Goldman Sachs, Deutsche Bank AG, Credit Suisse AG, Mogan Stanley で、賠償請求額では、Bank of America の $57.4B(約4兆3千億円)が筆頭で、J.P. Morgan $33B(約2兆5千億円)、RBS Securities $30.4B(約2兆3千億円)等となっている。

訴えられた方は、Fannie Mae と Freddie Mac は、住宅ローンの専門金融機関であり、リスクについては理解していた、とのコメントが出ていたりする。(住宅ローンを買うのが専門なのだから、私もそう思う)

元々、Fannie Mae と Freddie Mac は、政府機関なのに上場している変な会社で、"Their profit is privatized but their risk is socialized." 民間企業として儲けるくせに、リスクは棚上げ(最終的に政府が(税金を使って)補填する)と言われていた。

今回の訴訟は、金融機関を救済した事への反動、もしくは、現時点である程度搾り取っても大丈夫という政治判断だと思うが、既に悪影響が出ている様な気がする。この訴訟が直接影響しているかどうか不明だが、先週の金融株、特に Bank of America は冴えず、あげくの果てにウォーレン・バフェットが優先株を引き受けたりしていた。

サブプライムローンの決着までには、まだまだ波乱がありそうだ。政府が変な介入をする度に、景気浮揚や雇用促進を邪魔する事になりそうだ。
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米国債の格下げ問題

2011-08-07 21:08:33 | アメリカ経済
Standard & Poor's が先週金曜日、米国債を格下げしたが、影響はほとんど無いと思われる。

私も MBA で米国債がリスクフリーであると習った口であるが、この世の中にリスクフリーがあるわけが無い。まあ、人間の想像力が及ぶ範囲で、限りなくリスクフリーに近いという事であろう。

思い出して欲しい。2008年に世界経済がぶっ飛んだ原因は、S&P を含む格付け会社が、トリプル A をサブプライムローンに与えていたのが原因でもあるのだ。格付け会社が言う事を鵜呑みに信じろという方が無理がある。

どのような意図があるのかは不明だが、S&P の格下げは単なる政治的なコメントに過ぎないと思われる。(深読みはどのようにでも出来るので、インチキな諸説にご注意)

アメリカの財政、議会のドタバタは周知の事実であるので、大きな影響は無いであろう。

もし、今回の S&P 単独での格下げが英断だとしても、結論が出るのは、5年も10年も先であろう。掛ける事が出来るのなら、米国債がトリプル A を取り戻す方に掛ける。
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Borders 清算へ

2011-07-21 04:01:22 | アメリカ経済
今年2月に Chapter 11 (倒産)となり、再建を目指していたアメリカ最大の書店チャーンの Borders だが、スポンサーが見つからず、清算される事になりそうだ。

40年前に、ミシガン大学のあるアナーバーでの創業、初めて行った時に店の開放感に驚いた事、それなりに利用していたという馴染みもあり、本好き、そして本屋好きの自分としては、非常に残念である。

でも、考えてみるに、こんな私でも、最近 Kindle(キンドル)を購入しているし、本、CD、DVD などは、全て Amazon で買っている。自分の購入行動からも、本屋ビジネスが成り立たないという疑問が常にあったので、やっぱりという感じはある。(そう言えば、最近あまり本を読んでないなー)

なぜなら、Amazon の方が安いのだ。その上、Amazon のクレジットカードを所有しており、ポイントを金額換算すると更に3%安く計算となる。$25 以上購入すると時間が掛かるとはいえ(クリスマスシーズンは2週間、普通は1週間程度)送料も無料になるので、わざわざ本屋で買う気にはならない。

アメリカでは既に、独立系の所謂普通の本屋は殆ど無くなっており、Barnes & Noble が、辛うじて生き残っているくらいである。Nook という独自の e-reader デバイスもあり、店舗を電子書籍の導入場所、又、近所の集会所的に使うビジネスモデルでやっている。(本より、間借りで入っているスターバックスの方が売れているのではないかと思えるときもある。テーブルを囲んで、おばちゃんたちがカードゲームをしているのを見た時はさすがにのけ反った)勿論、ネット販売もしている。

既に2月に200店舗を閉鎖しているのだが、残りの399店舗も全て閉鎖になる。現在の経済状況であり、大型店舗ということもあり、大家(不動産投資会社)も次のテナントを見つけるのに苦労するだろうという記事もあった。

娘たちの担任の先生方に、学年の終わりに、少額ではあるが、Borders のギフトカードをお礼として渡していたのだが(買っているものがあった!)、来年からは、Barnes & Noble にするか。でも、近くにお店が無いので、双方とも不便になりそう。Amazon のギフトカードとかという結末になりそうだ。
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アメリカの景気、オバマ落選までは回復の見込み無し

2011-07-04 09:14:50 | アメリカ経済
アメリカ経済の行方については、財政面や金融面からいろいろな分析がされているが、力強い回復をしないのは、民主党支配だった議会とオバマ政権がもたらした不透明さが、原因だと思う。

2012年に、共和党大統領が当選し、共和党が下院を支配したまま、最低でも上院で過半数を獲得するまで、企業も個人も積極的な投資、消費は行われないと思われる。現在の民主党は、極端に左寄りのリベラル、プログレッシブに乗っ取られており、共和党の穏健派が、一昔前の民主党主流という感じである。

オバマ政権は、GM、クライスラーの倒産への介入やボーイングの新工場建設等で、労働組合を必要以上に守って来ている。石油や石炭の採掘に関しても、許可発行を恣意的に引き伸ばしたりしており、その上、ObamaCare、金融改革法で、企業のコストを上昇させる法案を成立させている。

記者会見などでも、オバマ大統領は、企業は利益を生むための組織という認識が無く、政府の言う通り雇用をし、給与、福利厚生を提供する組織と思っているようである。反ビジネス的であり、やっぱり社会主義者に間違いないであろう。

最低でも、後一年半は、アメリカの景気が上向く事は無いと思われる。オバマが間違って再選でもしたら、アメリカは基本的に終わりだと思う。


6月据えに QEII が終了した。90年代の日本に似て来たとか言われるが、一番の違いは、アメリカはデフレの心配が全くない事であろう。日本はデフレで不景気になった(長引いた)という流れで語られる事が多いと思うのだが、逆なような気がする。景気が悪くなった所に、過剰供給力による価格の過当競争、日本製のコスト高で輸入品の増加で(国際的な物価水準へ近づいた)、デフレが進行したのだ。

アメリカは、基本的にコストプラスの考え方が強い上に、既に国内で競争力の無い物は輸入品に切り替わっていたので、デフレの危険性は最初からなかったと考えられる。もたもたする景気回復を心配して、今年末とか、再び失業率が10%になったらとか、QEIII の実施の話が出ているが、ナンセンスであろう。

財政再建の目処がつけば、やたらに FRB が金融面で頑張る必要も無くのではないかと思う。バーナンキ議長でさえ、なぜアメリカの景気が回復しないのか理解出来ない、と発言したりしているが、企業や個人が、政治的な不確実性を嫌っているからだ。(そんな事、言えないのは間違いないが)

いくら金利が安くても、企業は手持ち資金が豊富な上に、積極的な投資(特にアメリカ国内)をする気は起こらず、個人も住宅や車の購入を控えるのは当然の事である。

アメリカ景気の復活は、アメリカの社会主義者たちが徹底的に駆除されるのを待つしかなさそうである。
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羊頭狗肉

2011-05-18 05:29:23 | アメリカ経済
オバマが、2009年の景気刺激策の一環でオバマがブチ上げたアメリカ高速鉄道網構想も、結局は Amtrak のインフラ改善に予算の一部が使われるだけで、頓挫しそうである。

高速鉄道としては、辛うじて、カリフォルニア州、サンフランシスコとロスの間の一部で建設が始まる様だが、果たしてどうなる事やら。$300M(約240億円)の壮大な無駄遣いの様な気がする。(カリフォルニア高速鉄道庁のサイトはこちら)残りは、ボストンーニューヨークーワシントン DC、デトロイトーシカゴーセントルイス等の在来線を将来の高速化に備えて整備する事に使われる。在来線の整備は、一応将来を睨んでとお題目がついているが、基本的には、Amtrak への呈の良い補助金である。

2009年の景気刺激策で$8B(約6400億円)の予算が成立しており、今回は、$2B(約1600億円)が使われる。景気刺激策については、成立から2年以上も経っている効果が怪しい上に、折からの財政状態が厳しいので、消化していない予算については、共和党は凍結する事を提案したりしている。

人口密度が低く、移動距離が長いアメリカは、基本的に旅客鉄道との相性は悪い。個人が車に乗らないので環境に良いとかの訳の分からない理由も挙ったりしているが、一応景気刺激策の一環であるので雇用の促進とか、元々本末転倒気味の政策であった。どう考えても、敷設後の採算も怪しいので、フロリダ州は予算の受け取りを拒否している。



WSJ の地味な記事 "U.S. Parcels Out $2 Billion for Rail"
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