YS Journal アメリカからの雑感

政治、経済、手当たり次第、そしてゴルフ

とっくに終わっているが、自分なりの落とし前

2013-07-07 08:10:42 | 金(GOLD)の話題
「有事の金」でも、「経済有事」の金でも良いのだが、金には人を惑わす不思議な魅力があると言わざるを得ない。

振り返ると、2011年に最高値を付けた時に(素人的に値上げ期待という意味で)相場としては終わっている。株とは違い商品、それもあまり実用性の無いものなので、メッキが剥がれると、熱狂のつき物も落ちてしまう。

金バブルは一世代に一回くらい起こるものなのなのだろう。バブルの記憶があるうちは皆懐疑的にならざるを得ない。株や債券は対象が固定されないだけに、ミニバブルが次から次へと産み出されるが、金は金でしかない。

私が生きているうちに次のを拝める事は無さそうだ。

関連エントリー

金(GOLD)の話題

ルピー安

2012-01-02 05:22:14 | 金(GOLD)の話題


昨年8月以降の金の下落を、ルピー安を根拠とする説明がある。確かに、金の最高値からの下落と同調する様にルピーが安くなっている。

歴史的にインドは世界一の金消費国(装飾品として)であるので、ルピー安と金の高騰で購入の手控えがでていると推測されている。一方で、この傾向は一時的なもので、ルピー安の影響は限定的だとも言われている。

昨年秋の農業の収穫期の頃には、農業収入を手にしたインド人の金需要が旺盛になると言われて居たが(その頃、少し相場は持ち直している)、ルピー安には対抗出来なかった様だ。

そういえば、数年前に日帰りで行ったナイヤガラはインド旅行者が目立ったのだが、暮れのニューヨークではほとんど見なかった気がする。

十数年前にナイヤガラに行ったときも、インド人が多かった印象がある。単に、インド人はナイヤガラの大瀑布が好みなだけかもしれない。

金相場、ボラが激しくなっているのは、何かの兆し?

2011-08-19 18:55:43 | 金(GOLD)の話題
$1,220/Troy Once を当面の最高値と予想したのは、2009年12月14日であったのだが、全く外れていたので、その後、積極的に予想をしていない。それでも $1,850/Troy Once を越えているし、荒っぽい値動きを見ていると、さすがに何か起きる様な気がする。

株がダメ、通貨がダメ、(米国債は値上がりしてますが)という事で、金の一人勝ち状態が続いているが、果たしてどうなるのだろう。(金よりも世界経済の方がよっぽど心配なのだが)

以前グリーンスパンが、アメリカが住宅バブルだといったのが、2003年くらいだったと思うが、崩壊したのは3年も4年も後の事だった。10年前に $300/Troy Once もしなかったことを考えると、バブルと考えざるを得ない。

金が最後にバブッたのが1980年。30年に一回くらいで起きると考えると自然なのかも。金で大損した記憶がある人達が死に絶え、記憶が薄れたという事だと思う。

バブルが弾けて20年くらい経ったら買い始めて、底値の5倍で売り抜けるというのが、金投資の極意の様な気がする。

70歳くらいで死ぬとして、その時残せる様な財産があったら、全て金にして、子ども達や孫(!)にこの極意を遺言として金と伴に残そうかしらん。

雲行きの怪しいアメリカ経済ともっと怪しい金相場の行方

2011-06-05 12:03:39 | 金(GOLD)の話題
5月の失業率が再上昇し、9.1% となり、雇用関係の指標が軒並み悪化した事で、俄に Double-Dip Recession の話題が再登場してきている。

一方、今年4月に 1 troy once $1,550 の高値を記録した後、$1,500 を跨いでグダグダしていた金相場が、ここに来て高値に迫ってきている。理由が振るっていて、景気悪化を心配して金の購買意欲が高まっているからだそうだ。

ここ一年半、自分としては珍しく几帳面に金相場を観察してきたが、結論としては、金相場の動き(と、その後講釈)には、全く根拠がないという事である。但し、金には怪しい魅力があるらしく、一旦火がつけば、行く所まで行くし、暴落(未だ観察していないが)する時はする、という事の様だ。

2009年12月に、$1,220/Troy Once がピークだとした私の予想は大外れだし、春山昇華「おかねのこねた」の2010年5月のチャート予想も $1,300/Troy Once だった。

John Paulson の 2013年に $4,000 は、比較的現実的に見えるが、Shayne McGuire の $10,000 に至っては、世界経済の壊滅(全通貨が無価値)にでもならない限り無理そうだ。

注目し始めた1年半前で既にバブル状態という認識だったので、値下がりを待っていたのだが、現在の所、その兆しはない。自分としてはアメリカのスタグクレーションの読みがあるので、値上がり要因。(1年半前は、インフレ懸念は余りしていなかった)ドルの下落も値上がり要因であるが、今後更なるドルの下落は疑問視。スタフグレーション(もしくはインフレ)については、生活実感としてジワジワ迫っている感じはあるが、長期金利が上げていないので、現時点では、指標上は物価安定としか言えない。

FRB の総資産と比例関係については、QEII の終了で、早ければ夏明けにマネーサプライを絞るはずの予定だったが、景気が怪しいので、そのまま放置の可能性が高くなって来ているので、高値安定になりそう。

という訳で、どうなるかさっぱり分からない。但し、長期的なボックス圏での動きと考えれば、納得出来る。ここは1つ、1グラムも所有していないので、$500 への暴落期待。もし、そのレベルになったら、全財産注ぎ込みつもり。死ぬまでに、今回の高値 $1,500 を拝めたら、安気にやっていけそうだ。

金相場を追い掛けながら、感覚的に理解出来た事が一つある。金本位制の復活が全くナンセンスという事である。"END THE FED: Ron Paul" を読んで、金本位制による財政規律について、良いアイデアではないかと思ったりもしたが、そもそも財政規律と金本位制の間には何の関係もない事に気が付いた。(上手に説明するには、私のマクロ経済学の知識が乏しく過ぎる。勉強せねば)又、リバタリアンと金本位制も同様に全く関係がない事にも気が付いた。

そんな事より、アメリカ経済の行方が心配な今日この頃だ。

Gold-dispensing ATM

2010-12-19 09:26:20 | 金(GOLD)の話題


以前、アブダビで金の自動販売機がお目見えしたとのニュースを紹介したが、フロリダ州の高級リゾート Boca Raton にアメリカで最初の金の自動販売機がお目見えしたそうだ。設置したのは PMX Gold という会社で、今後全米の高級モール等に40機設置する予定との事。

価格は10分毎にマーケット価格を反映するようになっているらしい。映像の中に、10g-$482, 1 troy once-$1,470 と出ていたので、マーケットより7-10%位高いのであるが、実物をこのような形で入手するのだから妥当だと思う。

近くに設置されたら、是非買おう。

パラボリック (paraboric)

2010-12-18 01:53:17 | 金(GOLD)の話題
パラボリックは、相場のテクニカル分析手法の一つらしいのですが、確かに9月以降は、波を打つ様なトレンドがありますので、この分析法が有効かもしれません。



金相場がファンダメンタルよりトレンド分析の話が多くなってきた様に思うのは気のせいでしょうか?


追記:イカマイさんのコメントに回答しながら、こちらの方がエントリーよりも内容的に重要だとおもいますので本文に追加しておきます。(イカマイさん、ありがとうございました)

金の価格との関係で言うと、FRB の総資産と比例関係になるそうです。(あんまり良いチャートではないのですが、こちら

よって、FRB が資金を市場から吸収(いろんな方法があるとの事)を始めると金価格も下がる事になるそうです。

来年秋頃からの流動性吸収が予想されている様ですが、アメリカの景気が上向けば前倒しになる可能性もあるそうです。

$10,000 AN OUNCE !?

2010-11-01 09:35:55 | 金(GOLD)の話題
マジですか?と聞き直したくなる様な価格であるが、最近出版された "HARD MONEY" の中で筆者の Shayne McGuire が予想しているらしい。彼はファンドマネージャーで、テキサツ州の教員年金基金で$330M(約270億円)の金のポートフォリオを運用している。

Shayne McGuire は2007年から金に投資をしており、当時、金投資の根拠として、資産として所有されている事が少なく、「世界に終わりが来ても大丈夫な資産」というアナクロな理由での対象でしかないので、今後バランスのとれたポートフォリオの一部になるというものであった。

ここ1-2年の急激な上昇を経験しているので、今後の金相場の行方は意見の分かれる所で、特に乗り遅れた人にこれから金に投資する事を納得させるには、強力な理由付けが必要となってくるのだが、彼は今後も上昇する理由として、これからも金をポートフォリオに組み込んでいなかったファンドが参入するという、辻褄はあっているがちょっと弱い理由、世界の各地でこれからも散発的に金融危機が起きるとの予想、中国が金を基本的な資産として考えている事を上げている。(中国については、以前インドについても同じ様な説明があった様な気がする。秋の収穫が終わるとインド農民は金を買う風習(?)があり、ちょうど2ヶ月前の $1,300 前後の時に、だからまだ上がると言っていた。当たっている様な)

最近、金の ETF が次々と売り出されており、一般消費者も手軽に金に投資する環境が整って、価格を下支えする要素になってという側面もある。

但し、いつ $10,000 になるは明言していない。一方、このブログで何回か紹介している John Paulson は、早ければ2013年に $4,000 になると予想している。

Poor Man's Gold

2010-09-21 10:03:38 | 金(GOLD)の話題
英語の連想ゲームみたいだが、Poor Man's Gold とは、ずばり銀の事である。

金は今週 $1,280/Troy Once を超え、$1,300 が現実的になってきた。一方、銀も $20.79/Troy Once と1980年10月以来の高値となっているとの事だ。 (最高値は $50/Troy Once だそうだ。)

歴史的には、金との交換比率が大きく変動する。ピラミッド時代のエジプトでは金より価値があったらしい。幕末の日本では、金1:銀4と言う比率が世界標準の金1:銀16と大きく乖離していたので、開国と同時に金の大量流出が始まり、超インフレで、特に下級武士の生活苦が攘夷の根底にあった事が知られている。

現在は、金1:銀61、金も銀も貨幣として使われない以上、全然関係ないのだが、やっぱり金との比較で考えてしまうのは、仕方ないであろう。

金は保有される事と装飾品としての活用で、工業的な用途としては限られている。又、高価なので、リサイクルについても積極的に行われている。銀はどちらかと言うと工場用途が多いらしい。現在ではほとんど需要がなくなったが、銀塩写真の現像、鏡、太陽電池パネル、医療用品等、幅広く使われている。比較的安価なので、基本的には使い捨てらしい。

2000年からの銀相場は、傾向としては金相場と同じであるが、値動きは荒っぽい。で、ポートフォリオの一部として適当なのかと言う事になるのだが、金の相場が高値だと思っているので、銀も同様にバブっていると思う。

しかし、銀には実需があるので、金と同じように考えるのは不適当と言う考え方もある。産業用にどんどん消費されており、数年前に比べて銀としての保有量は大幅に減少しているので、暴落の可能性は低いと言う説もある。Poor Man's Gold と考える投資家がこれから参入してくる可能性も指摘されており、一段と高騰する余地は金より高いと煽る人もいる。

相場の性格としては、金と石油の中間みたいなコモディティーと言った感じであろうか。こんな仮説が的を獲ていたとしても、金相場も原油相場も理解出来てないので、全く役立たずである事は間違いないと断定出来る。

金:Thomas Kaplan

2010-09-02 11:49:38 | 金(GOLD)の話題
お金も無いのに「金(GOLD)の話題」をカテゴリーに追加。キッカケは今週号 (8/30-9/5/2010) の Business Week。

昨年、Bloomberg に買われてから、紙面が微妙に変わり、内容がつまらなくなってきている様な気がする Business Week だが、表紙に Thomas Kaplan が載っているではないか。これは金の話題だと興奮して記事を読んだのだが、内容が薄くてがっかり、まだ来年の7月まで購読が残っているのだが、今度こそ本当に止めるかもしれない。(詰まらない記事は、こちら)WSJ 5月22日のこっちの記事の方が、内容的にも遜色無く、短い分だけスッキリして無駄が無い。

Business Week の記事で役に立ったのは、Gold 101 と称して添付してあったグラフのみであった。(ウェブ記事にこれらのグラフは出てこないので、ヘタッピな写真貼付けておく。読めなかったらごめんなさい)



先ず、実用性が一切無い知識として、金として存在している全量は、オリンピックサイズプールの3.42杯分という事であった。日本の所有量は765トン、アメリカが一番多くて8,134トン、面白いのは IMF が2,967トンも所有している。

で、肝心の Thomas Kaplan は何物か、という事になるのだが、オックスフォード大学で英国の植民地(マレーシア)の独立を研究するなかで、必然的に天然資源に詳しくなり、銀や天然ガスなどを扱うファンドを経て独立、現在は主に金を扱っているという変わり者である。

いくら金を所有しているのかは公表していないが、大手を除く金採掘業者の約30%の株式を保有している。金も一杯持っていて、金採掘もやるという事は、まだまだ金が伸びるという事を確信しているという事であろう。(考古学者から世界的な実業家になった原丈人みたいな人もいるので、歴史学、考古学にお金儲けのヒントありか!?)

一方で、8月23日の WSJ に "Rethinking Gold" という記事があり、過去30年間、金とドルの相関関係は-0.65、つまり、金相場と占う事とは、ドル相場を占う事(逆に動くという事で)になると結論している。そして、インフレ対策としての金には否定的な考えを示している。

現物で持てる資源として考えるべきか、通貨としてドルとの関係で考えるべきか、アメリカ経済が上向いた時(暫く時間が掛かりそうだが)に取り敢えずの結論が出そうだ。

金、最高値更新

2010-05-14 22:08:52 | 金(GOLD)の話題
昨年12月に金相場の予想で、しばらく高値更新はないと思っていたが,今週あっさりと更新。一時的には、$1,250/Troy Once に達しそうである。自分で投資してない(したくてもお金がない!)ので、透明な目で見ており結構自信のある予想であったが、そんな事は無関係だという事を改めて思い知った。(才能不足か、考え方が悪いのか、それとも相場予想は只の博打か)

愛読しているブログ春山昇華「おかねのこたね」では、チャートから$1,300/Troy Once の予想をしている。

高騰の直接原因は、やはりギリシャ混乱、ユーロへの不安なのだろうが、元々、アメリカや日本も含めて軒並み財政赤字で、金利高騰、インフレ懸念が基調にある。でも、理由なんて結局どうでも良い感じもする。

2007年と2008年と、住宅バブル崩壊で儲けまくった John Paulson が、再び大儲けしそうな気配が濃厚である。もし、昨年暮れ若しくは今回の上昇期に益出しをしているとすると、購入平均は、$900以下であると思われるので、1年も経たないのに30%以上のリターンになっているはずである。彼は、もう少し長期で考えていた様だが、早く来た彼の描いた未来で一儲けといった感じである。

一方で、アラブ首長国連邦アブダビで、金の自動販売機がお目見えしたとのニュースがあった。10グラム($400位)がカスタムデザインのコインが販売されるとの事である。価格は10分毎に相場を反映して変更されるとの事。

これって金バブルの末期症状だと思うので、崩壊する日も近いと思うのだが、全く自信無し。透明な目で見守る事にしよう。

金の相場

2009-12-14 05:53:26 | 金(GOLD)の話題
私はド素人で、テクニカル分析も何もやっていないのですが,先週の9%の急落を見ると、今回の相場は、終わったと思います。今回の高値($1,220/Troy Once)を再び拝める日は、結構先だと思います。予想としては10年以上先、ドルの下落によるハイパーインフレを根拠にした高騰予想には疑問を持っております。どんなレベルであっても、経済がある程度安定すると個人として金を持つ意味が無くなります。

先ず,私の様な素人が注目している事、金の記事を新聞で毎日の様に見る様になった事、金の販売宣伝が多くなっている事などが、バブル末期の証拠だと思います。

金は、石油や食物などの他のコモディティーと違って、消費されないので足りなくなる事は無ありません。現在、世界の金は約19万8千トンで、その86%は金塊や宝石として存在しているそうです。(何に消費されているのでしょうか?)

金のチャートを貼付けておきますが、80年前半の高騰をカバーしていないので、今回の高騰だけが目立ちますが、金は昔からあるので循環的なバブルかも知れません。私が死ぬまでにもう一度あるかもしれませんので、その時は、参加してみたいものです。