YS Journal アメリカからの雑感

政治、経済、手当たり次第、そしてゴルフ

在アフガン米軍 9,800人

2014-05-28 11:41:28 | アメリカ政治
メモリアルディ、ウエストポイント卒業式と軍関係の行事が多いこともあり、オバマ大統領は、今後のアフガン戦略について発表を行った。

一方、軍関係では VA スキャンダルとかアフガン在留の CIA スパイの名前を手違いで発表というポカもあり、久しぶりに軍を含めた外交政策が何かと話題になっている。

アフガン撤退が悲願のオバマは、在米米軍の人員規模を9,800人を決定した。2015年末に更に半分とし、2016年末には全面撤退する予定である。在任期間中に公約を果たす気のようだ。

現在でも、在日米軍は50,000人、在韓米軍は28,000人である事と比較すると、歴史的、地政学的な違いはあるにしても、ここでアフガンから撤退する事は、実質アメリカの敗戦を宣言する事に等しいであろう。(既に撤退しているイラクも同様)

そして、アフガンは元の木阿弥となるのだ。

911の後、アフガン、イラクに攻め入ったのは間違いだったと思うが、オバマの撤退も間違いだと思う。2008年大統領選の最中に、共和党候補だったマケイン上院議員の「アフガン駐留は100年になっても良い」発言がキチガイ扱いされていたが、意外にも正鵠を射ている可能性がある。

外交、内政、特にObamaCare、オバマ政権の後始末は大変な事になるだろう。

VA Scandal

2014-05-18 16:13:22 | アメリカ政治
VA (退役軍人省) が管理する病院の不祥事が、内部告発で噴出してきている。

患者の待機日数を短くする目標を達成するために、二重帳簿や最初の申し込み日を変更するトリックがあちこちの病院で横行していた事が明るみに成ってきている。検査、診察が遅れたことで死亡したと告発する家族もマスコミに登場してきている。

日系三世の Eric Shinseki が長官なので、名前が挙がる度にむず痒くなる。

軍人としての経歴は輝かしく、最終的に陸軍大将になっている。オバマ政権発足以来の VA 長官である。

VA、特に関連医療施設の問題はブッシュ政権時代からしばしば問題になっていた。退役軍人の高齢化、アフガン、イラク戦で負傷軍人の増加もあり、オバマも大統領就任以来退役軍人に改善の公約を行なっている。しかし、一向に改善されないばかりか、待機日数の短縮が事務方の査定項目になったことで、不正を助長する温床になったとの報道もある。

先週行なわれた連邦上院議会の公聴会で、Shinseki は5年も長官をやっているのに事態を認識しておらず "Mad as hell" と逆切れしていた。この公聴会のもう1人の証人であった副長官が直後に辞任をしており、長官辞任の要求も高まっているが、現時点ではその気は無いようだ。

ここまでオバマ大統領はほぼ音無しなので、リーダーシップを発揮しろという声も上がっている。

日本人としては悲しいが、多分 Shinseki は退役軍人省を改革する能力が無いのだと思う。又、オバマにリーダーシップを求めるのは無いものねだりなので、暫く混乱が続くと思われる。

スキャンダルと言うより、オバマ政権の無能振りを改めて示しているのだが、不正が退役軍人の死亡に直接関与していたり、上層部が関与していれば、雲行きが怪しくなる。

さて、オバマ政権がいい加減な言い訳をして来ていたリビア、ベンガジ問題、IRS 問題についても、新たな証拠が出てきており、ベンガジ問題についてはつい最近連邦下院が特別委員会の設定し、より詳細な調査をすることになっている。

オバマの余りにお粗末な政権運営振りに、民主党の求心力も弱まってる。今秋の中間選挙で下院ばかりでなく上院も共和党が過半数を取れば、何も出来ないばかりか臭い物の蓋が開く可能性が高くなる。


関連エントリー

"疑獄までもう少し、あと一歩、50マイルくらい!? " (5-26-2013)
"IRS Scandal" (5-19-2013)

徘徊老人に IC チップを

2014-05-12 10:26:02 | 概念的ビジネスプラン
TV JAPAN で NHK 特番、認知症と徘徊老人の特集をやっていた。

徘徊したまま行方不明になってしまう人がおり、保護されても自分の名前すら言えなくて、身元確認が出来ない人が要るそうだ。

認知症の人には IC チップの埋め込みを義務付けし、警察や医療機関に読み取り機を配備するというアイデアはどうだろう。

気違い沙汰

2014-05-10 12:30:32 | アメリカ政治


オバマは本格的に政権運営を投げ出したようだ。ナイジェリアのイスラムテログループによる少女誘拐事件がメインであるにしても、ミッシェルに ホワイトハウスの週刊演説をさせるのはどうかと思う。

肝心の誘拐事件だが、いくら学校の寮から誘拐したからと言って、テログループが「少女達の教育機会を奪う為に誘拐した」という説明は、根本的に間違っている。

その後は、教育の大切さとか、教育が経済成長に繋がるとか、いつもの調子の押し付けがましい話が延々と続く。

自分をハリウッドスターと勘違いしてミッシェルは、ナイジェリアの件では "#BringBackOurGirls" の写真を公表してたりもする。割れ鍋に綴じ蓋という所か。

感情的、指導力不足、事実の誤認(もしくは、自分たちの良い様に曲解)、大衆への迎合、オバマ政権の外交戦略はこの程度だ。

THE NEW DIGITAL AGE: Eric Schmidt & Jared Cohen

2014-05-02 22:38:35 | 書評
つまらない本であった。

斜め読みした後で結論を読み、興味のある所は精読するつもりだったのだが、結論がないので戻り様が無い。面白そうな箇所を拾い読みしようとパラパラやってみたが、小ネタが散見されるだけでインパクトが無い。

自分なりの解釈としては、インターネットの発達で世界中の皆が繋がれば、時代が逆戻りして直接経験の大切さが見直されるのではないかと言う事だ。技術が人間に近づく程、人間として人間らしさが重要になるのだ。

労力、知識、知能、ここまでは進化してきたが、その後にある wisdom に到達するのだろうか。極論すれば『アンドロイドは電気羊の夢を見るか」という問いになってしまう。

それよりもマシーンをインターネットで繋ぎ、全てをモニター、コントロール出来る事の方が実利がありそうだ。

デジタル世代を勉強しようと思ったのだが、便利を超えた概念の理解がどうしても出来ない。


日本では「第五の権力」のタイトルで翻訳本が出ている。