YS Journal アメリカからの雑感

政治、経済、手当たり次第、そしてゴルフ

Carlos Ghosn's New Life in Exile

2020-02-24 22:13:39 | 新聞、雑誌から
「カルロス・ゴーン、追放者としての新生活」WSJ 2/23/2020 の特集記事、逃亡劇に関する新事実はなかったが、興味深い点がいくつか。

1.一番びっくりしたのは、ゴーンの少年時代に父親がダイヤモンド密輸と殺人罪で服役していた事。出所後、偽札造りでも服役している。これらを克服してフランスのエリート校を卒業しビジネス界で活躍するのだが、なんだかやっぱりという感じがする。やっぱり感は今回の逃亡劇では無く、ビジネス界でのし上がって君臨したアクの強さの根源が垣間見えたからだ。グローバルな上にこんな修羅場を潜ってきた人に日本のエリートが対等に立ち回れるとは到底思えない。

2.発覚当時から言われていたが、逃亡劇のハリウッドへの売り込み。これらの収入が今後の法的闘争に必要だとあった。

3.現在の住居はニッサン所有であるという事。レバノン政府が介入し住めるようになったらしい。ゴーンは買い取り交渉をしているとの事。

4.レバノン政府はゴーン側ではあるが、先日の記者会見の時に日本政府に対して歯切れが悪かったのはレバノン政府が日本政府との関係悪化を恐れてある程度ゴーンを押さえつけている様だ。

5.ルノー CEO として数年前にイスラエルを訪問しているが、レバノンは公式にはイスラエルと交戦状態なので国内で訴えられている。

6.レバノン国内混乱であり、政界、財界への不満からストライキが多発していたり、インフレが激しく銀行送金が制限され足りしている。ゴーンはこれらのエスタブリッシュメントの一人と見られており、レバノン国内で敵視する勢力がある。

7.ゴーン邸宅の周りの家を借りたりする日本人がいるらしい。日本政府関係者化なのかニッサン関係者なのかは不明。

"“トランプ症候群” 政治の居直りに負け続ける「法の支配」"`の支離滅裂

2020-02-17 23:20:21 | ブログ探索
アゴラに掲載された中村仁の "“トランプ症候群” 政治の居直りに負け続ける「法の支配」" は、“トランプ症候群” という絵空事を「法的の正義」「法の支配」の揺らぎとし、全く無関係な安倍政権、ゴーン問題を一刀両断にする暴挙的な文章である。

アメリカ主力メディアは長年左翼に毒されており、トランプ憎しで狂っている。NHK, 日経等の日本のニュースマスコミは、アメリカメディアとの提携関係があるので真に受けている。

トランプを独裁者と罵倒しているが、弾劾裁判で無罪が証明されているではないか!共和党の団結が強かっただけとの批判があるが、上院での審議を見れば如何に下院での弾劾審議が「トランプ憎さ」の感情的な採決であったかが分かる。

議論の根拠が間違っているのでその上に何を載せても無意味だが、自分の気に入らない出来事を並べてトランプのせいにするなどもってのほかだ。

日本の新聞記者上がり(下がりと呼びたいところだが)には、読ませる文章を書くのは上手いが支離滅裂な人が結構いるような気がする。

Parasite

2020-02-16 21:14:47 | 映画
先週のアカデミー作品賞を受賞で急遽アメリカ全土で公開になったようだ。

貧乏家族が上級家族の家に寄生する以上の予習はしてなかったので、後半の展開はスリリングで楽しめた。

韓国の社会問題には詳しくないが、映画として同じ匂いのする「万引き家族」よりスケールが段違いに大きく、韓国のグローバル化が進んでいる事を思わせる。

でも、アカデミー賞と言われても?。今年のアカデミーの中で比べると同系列の Once Upon a Time in Hollywood の方が出来が良かったと思うが、同じ土俵にのるだけ凄い。

韓国映画を英語字幕で観るのは変な感じであった。30-40人収容の小さなスクリーンでの上映だったが、韓国学生と思しきグループがいたりして半分くらいの入りであった。

入場料は $10。週末ながら映画館のロイヤリティプログラムが使え貯まったポイントで無料。

2020 アメリカ大統領選 (1) : 全体的なスケジュール

2020-02-12 12:15:18 | アメリカ政治
ここまでも散発的に書いてきたが取り敢えずシリーズにしておく。(過去の大統領選のフォローは尻切れトンボで終わっているが)

先ず、民主党の候補者が決まるまでは大騒ぎが続く。一つの節目は、民主党代議員の3分の1が決まる3月3日のスーパーチューズデー。決定すれば夏の党総会までは一息っという感じ。

まことしやかに言われているのは、各州の代議員選挙で決着しない場合は候補者陣営の駆け引きが続き党総会で泥沼の決選投票になるが、可能性は低い。

その後は、両党の党総会を経て本格的な大統領選挙戦となり、11月に選挙。

共和党はトランプで事実上決定しており無風状態。

一方で、意味もなく面白くなってきたのは民主党。アイオワ、ニューパンプシャーシー州を勝利したサンダースを、今後民主党が彼をどのように扱うのかが見物。2016年はヒラリーを破りそうな勢いがあったが党が抑え込む形で予備選に敗退たのでサンダース支持者が大統領選挙を棄権する事で、トランプ大統領誕生の遠因に繋がっている。

最終的には、サンダースでトランプに勝てるのかという大問題がある。サンダースを前回のトランプの様になぞらえるコメントがあるが、サンダースは長年政治家をやって政治的に叩けば埃が出るのは目に見えている。(バイダンの息子がお零れに預かった様に、政治家寄生ファミリービジネスの暴露が始まっている)

民主党が誰を選出しても、現時点でトランプ再選は堅そうだ。

アメリカ民主党の崩壊劇

2020-02-08 01:52:47 | アメリカ政治
一般教書演説の直後、ホストであるナンシーペロシ下院議長が公式文書である演説文を引き破る暴挙に出た。

彼女が下院での弾劾審議を始めると表明した昨年9月から大統領との関係は大幅に悪化してきていた。それでも政策通で戦略家だと思われていたので、今でも遠慮深謀があるとのコメントがあったりするが、どうなんだろう。トランプ憎さのあまり常道を逸しているとしか見えない。

一般教書演説の翌日には上院の弾劾審議でトランプ無罪が決定したが、ペロシ議長は(下院で)弾劾された事実は永遠に残ると意味不明の発言をしていた。

前日に行われた民主党予備選では未だの公式に勝者が決まっておらず、トランプ再選阻止の狼煙も上がらず。

弾劾でも反対に回る離脱議員はいないので党内統一は取れている様に見えるが、民主党内左派に中道派が引っ張られる形でまとまっているので、大統領選挙同時投票の下院では、中道派は苦戦する可能性が高い。

そんな状況で、ニューハンプシャー州の予備選が来週火曜日にある。今日、候補者討論会があったがニュースでの扱いも殆どなくアイオワ州の混乱が尾を引いている。

不法移民に健康保険付保、犯罪を犯しても強制送還無し、学生ローンの徳政令、出産直後までなら中絶OKとか、大統領候補者たちの公約は支離滅裂。

Obamacare法案を通したことで、嫌いながらも実力政治家として尊敬していたナンシーペロシ下院議長が壊れつつある民主党を象徴している。

民主党大統領候補の副大統領選び

2020-02-04 03:44:24 | アメリカ政治
昨日民主党大統領候補指名のエントリーを書いた後で思い付いた事を記しておこう。

どの候補者も人気が無いので、実績、人柄など関係なく、人気のある政治家(?)副大統領候補として選ぶのではないか?

バイダンならミッシェルオバマ(彼女は断ると思うので実現性は乏しいけど)、サンダースならAOC(これはあり得るが彼女は年齢的な下限に達していなかったかも)。

アメリカ政治の半分はジョークの世界になりつつある。(それが現実なのが恐ろしいけど)

アメリカ民主党アイオワ州予備選

2020-02-03 07:48:31 | アメリカ政治
民主党大統領候補指名争い、明日2月4日(月)アイオワ州党集会で正式スタートとなる。2020年大統領選の幕開けだ。

その上今週は、火曜日にトランプ大統領一般教書演説、水曜日に上院でトランプ大統領弾劾裁判の採決と重要なイベントが続く。

民主党の大統領候補選びは混沌が深まっている。アイオワ州ではサンダーズがリード、バイダンが追う展開となっている。サンダースは自称民主社会主義者で2016年から若い世代に人気がある。しかし、民主党上層部は党員でもないサンダースを煙たがっており、候補者にしたくない意図が見え隠れする。残りの候補者もパッとしないので、つい最近立候補表明したブルンバーグ元ニューヨーク市長に期待する体たらくである。(ブルンバーグは元共和党員である)候補者選びが全国党集会までもつれて、決戦投票になる可能性が出てきている。

一般教書演説はいつも通りトランプ節が炸裂するだろうが、トランプ壇上の後ろの席で、無理やり弾劾決議をしたナンシー下院議長の表情が見物である。トランプから嫌味の利いたジョークが飛び出すかも。

トランプ弾劾裁判は上院での審議が行われていたが、先週末、追加証人、証拠採用を否決したことで、事実上無罪が決定。

下院、上院での弾劾審議を通して、民主党は何一つ証明出来ず、トランプ憎さだけで議会をいたずらに空転させた事がハッキリとした。今秋の大統領選を有利にするための弾劾発議であったが逆に作用しつつある。

政局は圧倒的にトランプ再選になびいているが、何があるの分からい世界なので楽しい一年となりそうだ。