YS Journal アメリカからの雑感

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中国の空母

2011-08-11 23:04:39 | 雑記
何の為に、中国は空母を持つ事に躍起になっているのであろう。

もし現実的な意図があるとすれば、このまま経済発展が続き、アフリカや南アメリカでの中国の経済活動が盛んになると、それらの大陸の沖に空母を浮かべとかなければならないと考えているのだろう。それじゃあ、出来の悪いアメリカ戦略の二番煎じだし、元々、アメリカの空母は、日本連合艦隊に対抗する為に編成されており、ミッドウエイ以後は、基本的には必要の無い代物だと聞いた事がある。その後、戦略自体が変化したのだろうが、持っている為に、いろんな所で間違って使っている可能性が高い気がする。

もし10年で、中国が空母を何隻か運用出来る様になれば(無理だと思うが)、アメリカや国連が圧力を掛けて、中東やアフリカの紛争に駆り出される事になるだろう。

今回の空母も、ウクライナから買ったもので、動くけれど戦闘機の発着はまだまだ先の事らしい。アメリカの持っているカタパルトの技術を誰も真似出来ないらしいので、この空母では、発着出来ないとの憶測もある。出動範囲も、渤海辺りをウロウロするだけらしいので、実質的な影響は全くなさそうだ。

元々、中国は海軍への関心も高くないらしいので、空母建造と運用には巨大な予算が必要とされるだけに、今後中国国内での軍事バランスも微妙に変化するかもしれない。

こう考えると、アメリカが現在11隻持っているが、他の国が持つ必然性があまり考えられない。中国が空母を紛いなりにも航行させた事で興奮したものの、冷静に考えると、時代遅れの大国の海軍戦略を後追いしているだけのような気がする。

軍隊の技術は発展が著しいので、特に戦術面で、既成の軍事技術に拘ってはならないと説いたのは、孫子だったのではなかろうか?