備忘録として

タイトルのまま

Hari Raya Puasa

2013-08-10 12:31:25 | 東南アジア

一昨日8月8日のHari Raya Puasaは、1か月続いたRamadan(断食)の開ける日でイスラム暦の元日である。マレー語またはインドネシア語でHariは”日”、Rayaは”素晴らしい”、Puasaは”断食”である。イスラム教を国教とするマレーシアやインドネシアだけでなくシンガポールも祝日になっている。当日はシンガポールで最も有名なMasjid Sultan Mosqueへ行った。内外ともにイスラム教徒はほとんど見当たらず、いるのは観光客ばかりで元日初詣の雰囲気は感じられなかった。朝一からお祈りの集いがあったらしく、モスクへ行った15時ごろは早、元日の飾りつけを撤去中だった。下の写真はモスク内部のホールでイスラム教徒しか入れない。写真の青いガウンの外人二人につられて入った私と妻もすぐ退出するように注意された。青いガウンは肌が露出している訪問客に着せるものである。イスラム教は偶像崇拝を否定するのでキリスト教会やヒンズー教、仏教の寺院と異なりモスク内部はガランとしている。ホールの正面は当然メッカの方向を向いているはずである。

会社のマレー系シンガポール人やマレーシア、インドネシアやバングラデッシュ出身の社員は皆イスラム教徒ということもあり、1日5回のお祈り、豚肉を食べない、ハラル、禁酒、断食月などとても身近なのだが、その教義にはまったくのところ疎い。イスラム教の友人からもらった英語のコーランを読めずにいる。その友人はもとキリスト教徒でイスラム教に改宗した。世界3大宗教のひとつであるイスラム教信者はキリスト教に次ぎ16億人と言われている。それにサラディンも魅力的だったように、多くの人を惹きつける宗教には非常に魅力的な教義があるに違いないのである。

唯一神アラーのもと、神の慈悲、平等、神の審判を説き、信徒は、信仰、礼拝、喜捨、断食、巡礼を義務付けられている。イスラム教徒は生涯に一度メッカに巡礼(Haji)に行く。写真はモスク隣のMalay Heritage Centreの展示でシンガポールからメッカへの巡礼航路である。Kapalは船のこと。年配者にとってメッカ巡礼は過酷で毎年のように巡礼者の中に死者が出てニュースになる。帰ってきた巡礼者はHajjと呼ばれ特に白い帽子を被ることが許され尊敬される。 イスラム教徒だった鄭和の艦隊の一分隊も15世紀初頭にメッカに行ったと記録されている。