
横尾忠則の「昭和NIPPON」-反復・連鎖・転移、青森県立美術館で最終日に滑り込みセーフで見てきました。
横尾忠則といえば、天井桟敷のポスターや芸能人の似顔絵などポップなイラストがすっと頭に浮かぶんですが(あ、「寺内貫太郎一家」の「倉田さん」役というのも衝撃的だった!)、元をたどれば、実はちゃんとした(!)油絵画家なんです。そういう作品にお目にかかれる機会は滅多にないので、この企画展はとても印象深いものになりました。
横尾忠則一人で「昭和」を語ることはもちろんできませんが、「昭和」を語る時に、「アート」(最近はこの言葉もずいぶん容易に使われるようになりましたなあ)の面から見るとこの人を欠かすことはできません。ポップな色使いと日本的なモチーフ、猥雑さと生真面目さ、おどろおどろしさと軽々しさ、この対照性こそが彼の最大の持ち味ではないかと思います。この対照性は、「昭和」の日本社会にもぴたりとあてはまる。彼の盟友だった寺山修司には、それらの片方しかなかった。両方を兼ね備えていて、それを作品によって使い分けていたあたりは、横尾忠則の都会的なスマートさによるものだったのかもしれません。
ただ、横尾忠則の油絵にはダマされてはいけませんね。隅々までじっくり時間をかけて見るべきです。一見、猥雑で日本的で暗い絵の中に、そうでない方の性質のキャラクターがひょっこり紛れ込んでいたりしますから…。まんつ、おもしろいなあ! 横尾忠則の絵は。
横尾忠則といえば、天井桟敷のポスターや芸能人の似顔絵などポップなイラストがすっと頭に浮かぶんですが(あ、「寺内貫太郎一家」の「倉田さん」役というのも衝撃的だった!)、元をたどれば、実はちゃんとした(!)油絵画家なんです。そういう作品にお目にかかれる機会は滅多にないので、この企画展はとても印象深いものになりました。
横尾忠則一人で「昭和」を語ることはもちろんできませんが、「昭和」を語る時に、「アート」(最近はこの言葉もずいぶん容易に使われるようになりましたなあ)の面から見るとこの人を欠かすことはできません。ポップな色使いと日本的なモチーフ、猥雑さと生真面目さ、おどろおどろしさと軽々しさ、この対照性こそが彼の最大の持ち味ではないかと思います。この対照性は、「昭和」の日本社会にもぴたりとあてはまる。彼の盟友だった寺山修司には、それらの片方しかなかった。両方を兼ね備えていて、それを作品によって使い分けていたあたりは、横尾忠則の都会的なスマートさによるものだったのかもしれません。
ただ、横尾忠則の油絵にはダマされてはいけませんね。隅々までじっくり時間をかけて見るべきです。一見、猥雑で日本的で暗い絵の中に、そうでない方の性質のキャラクターがひょっこり紛れ込んでいたりしますから…。まんつ、おもしろいなあ! 横尾忠則の絵は。
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