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カクレマショウ

やっぴBLOG

「なのもとに」 / 100s

2010-10-13 | ■私の好きな歌
YOUTUBE第3弾は、スローな小品「なのもとに」。短いけど、この歌もなかなか奥が深い、と思う。




 悩んだ決め方でも、
 微妙な決め方でも、
 君が初めて受け取ったもの。
 そうさ、みんなの「名前」だろう。


「名もない庶民」なんてよく言いますが、名前のない人は誰もいない。「名前が知られていない庶民」はたくさんいるけどね。親(やそれに代わる人)がいろんな思いでつけてくれた名前。

 誰もいないとこに、
 一人になったなら、
 愛をただ映す名前呼べばいい。


桐野夏生の「東京島」では、親からもらった本名で呼ばれる人もいれば、あだ名で呼ばれ続ける人もいる。記憶喪失で本名を忘れてしまった(ふりをしている)人もいる。でも、無人島で新たな社会を築いていくためには、たった30数人でも、それぞれに名前が必要なのです。たとえ、「ワタナベ」のように、たった一人で生きていかざるを得ない羽目になったとしても。「ワタナベ」は盗んだ「隆」の「航海日誌」を読んで、そこに自分の名前が書かれてあるのを見て、驚喜したではないか。カタカナの「ワタナベ」でも名前は名前(親がつけてくれた名前ではないにしても)。記号なんかじゃなく、単なる目印でもなく、名前があるから、名前を呼んでもらえるから人間は生きていけるのです。

 誰もいないとこに、
 一人になったなら、
 まだ無い明日へ響く名前呼べばいい。


ま、もちろん、一人で自分の名前を呼ぶような状況にはなりたくないですけどね。名前は誰かに呼んでもらうのが一番うれしい。

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