カクレマショウ

やっぴBLOG

文房具ふぇち

2012-02-18 | ■その他

文房具が好きな人、文房具フェチって、すぐ分かります。そういう人とはすぐ仲良くなれるんですねー。

 

福沢諭吉の「学問のすすめ」に「文房の具」という言葉が出てきますが、「文房」とは、読書をしたり執筆をしたりする部屋のことを言うのだそうです。つまりは書斎。そこで使う道具が「文房具」というわけですね。

 

『仕事にすぐ効く 魔法の文房具』(土橋正、東京書籍、2010年)には、101個のすぐれた文房具が紹介されています。「発想」、「記録」、「整理」、「事務作業」、「ツール」、それぞれのシチュエーションに合わせた「魔法の文房具」たち。あ、これ持ってる、見たことある!というアイテムもけっこうありました。

 

文房具は、特に机上の「仕事」においてなくてはならないものです。机の上にパソコンがあって、ほとんど一日中パソコンに触れている現代の仕事環境にあっても、ペンやメモや付箋、のり、はさみ、ホチキスなどは欠かすことはできません。パソコンですべての仕事が完結することはまずあり得ない。

 

ふだん頻繁に使う物だから、できるだけ使い勝手が良くて、できればデザインも好みの物を使いたいと思う。この本の「はじめに」にこんなことが書いてありました。

 

文房具は道具ですので、使いやすさというものがしっかりと備わっていなくてはなりません。ただ、その使いやすさという機能性だけでは、本当の意味での仕事のはかどりにはつながりません。「使いやすさ」に加え、その文具を使うことで「楽しくなる」「心地よくなる」という両輪がうまくかみあって、はじめて仕事のパファーマンスも向上していくものだと思います。

 

文房具には、「楽しさ」とか「心地よさ」が必要! なるほどね。見た目のデザインそのものが楽しいということも大切だし、手にした時の感触も大事。そして、何よりも、実際に使った時に「気持ちいい!」と感じることができるかどうか。そこが一番大切なのですね。

 

この本には、筆記用具だけで、鉛筆、シャープペン、多機能ペン、万年筆、モバイルペン、その他ペンと合計18種類も紹介されています。月光荘の8Bの鉛筆(そんなのあるなんて知らなかった)、0.7mm芯のシャープペンシル(カランダッシュのエクリドール)、ラミーのツインペン、パイロットのノック式万年筆(キャップレスデシモ)、ずっと昔からの定番中の定番、ぺんてるのボールPentel…。

 

そして、私の好きなぺんてるのトラディオ・プラマンも紹介されています! うれしい。このペンは、ペン先が少し板状になっているところが好きなのです。太い字も細い字も、ちょっとペン先の角度を変えるだけで自由自在に書けてしまう。さらさらとした書き味も最高。黒と青の2種類、常に持ち歩いて、ちょっとしたメモはこのペンでとるようにしています。

 

 

万年筆は、私もパイロットを持っていますが、万年筆って滅多に使わないんですよね(-“-)。もっと使ってあげなきゃと思うのですが、万年筆使うときって、なんか肩に力が入ってしまいます。私が初めて「万年筆」っぽいものを持ったのは、中学生の頃。旺文社の雑誌の付録かなんかについてきたプラスチック製のものでした。今思えばあれは「万年筆」とはいえないようなしろものでしたが、今まで使ったことのないペン先の形状に興奮したものです。高校生になってちゃんとした万年筆も買ってもらい、それは確かパイロットの廉価なシリーズで、ペン先が板状のものでした。「トラディオ・プラマン」が気に入っているのは、そういう刷り込みがあるのかもしれません。

 

私の大学時代は、パソコンなんてなかったから、レポートも卒論も全部直筆で、あの頃が一番万年筆を使っていた時期かもしれません。念願のモンブランを手に入れたのは、就職してからだったか…? カートリッジじゃなくて、インクをボトルから吸い上げるタイプ。面倒だけど、その作業も嫌いじゃなかった。ただ、あのモンブラン、太字タイプを買って少し後悔しました。太字は原稿用紙に書くのにはふさわしいかもしれませんが、手帳やなんかにメモするには、あまりにも太すぎるので。不注意で落として壊してしまったモンブラン、懐かしいです。

 

この本の著者の土橋さんはさすが文筆家だけあって、原稿の校正用に赤インク専用のパイロットカスタム742を使っているのだとか。贅沢ですねー。

 

ペン以外では、ペンの相方であるメモ帳とかノートのたぐい、あとは付箋やらファイルやらが紹介され、後半は手帳術とかファイリング術の説明にもなっていきますが、あくまで主役は文房具。欲しい物がたくさんありました。中でも、「マックス バイモ11FLAT」というホチキス(ステープラー)に惹かれました。普通のホチキスは「No.10」の針を使いますが、これは「No.11」というちょっと大きめの針を使う。なので、40枚くらいの資料を軽いタッチで綴じることができるのだそうです。通常、そのくらいの資料を作る時は、職場にあるやたら図体のでかい大型ホチキスにお出ましいただかなくてはならない。あれって、すごい力いるし、疲れるのですが、これがあれば手元で楽々がっちゃんこできてしまうのだとか。著者曰く、これこそ「魔法のホチキス」なんだって。欲しい! 買わねば!

 

こういう優れた文房具を見ていると、開発者の皆さんの苦労がしのばれます。消費者はわがままでしかも気まぐれですから。基本的には「消耗品」である文房具を長く使ってもらうためには、やっぱり機能性だけでなく「楽しさ」とか「心地よさ」を感じてもらうという、プラスアルファまで考えなくちゃならないのでしょうね。まあ、その苦労のおかげで、私たちは文房具を楽しむことができるのですから、感謝するほかありません。

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2 コメント

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Unknown (おこあん)
2012-03-04 08:33:52
コメントおひさしぶりです。最近主人にパソコン占領されて使えてませんでした^^;

かわいい文具はときめきますね。動物の形のクリップとか輪ゴムとか花柄の付箋とか・・・文具屋さんに行くと何かしら買ってしまいます。
でも、見た目重視で買ってしまい、いざ使ってみたら使いにくいという失敗もあります。最近だと猫型のテープカッターです。重みが足りなくてセロテープをひっぱる力に負けちゃうんですよね。かわいいだけに残念でした。

お店のガラスケースに入っている万年筆、格好いいなと思いながら眺めてます。まぁ、眺めるだけなんですけど・・・(手を出すには恐れ多いです)。万年筆で手紙を書くような素敵なマダム(?)目指したいものです。
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Unknown (やっぴ)
2012-03-06 00:27:14
見た目と使い勝手の両方備えて、初めて「魔法の文房具」と言えるのでしょうね。それにしても、猫型テープカッターというのにも惹かれる。

万年筆、ぜひゲットしてください~。
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