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さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

【読書録】JIN-仁- 第19巻~第20巻

2011-10-20 23:41:17 | 読書録
さて、最終巻の感想をどうかこうかと、思い悩んでいたが、やはり書かないと締まらないので一応何か書いておくことにする。

激動の幕末史をどう描くのか、そしてこのフィクションと南方仁のタイムスリップについてどうつじつまを合わせるのか・・・相当作者の苦労がしのばれる出来になっている。作り物なのに変に理屈っぽく、くどい部分はあるが、個人的はよく考えたエンディングだと思った。

また作者が橘恭太郎、東修介、佐分利祐輔という架空の人物を、前途有望なる若者として設定し、それぞれ激動の時期をどう生きたのかを描こうとした思いに、ある種のあたたかさを感じた。時代の境目の波に乗れた人と乗れなかった人・・・佐分利が美形かどうかは??だが、少なくとも他の2人は超美形・・純粋なる若者の思いがさらに美化されて心を打つなぁ。

あと、松本良順と多紀元琰(えん)は実在の人物なのだな。この作品には坊主頭の医者が多数登場するため、最初の頃、体格の似ている多紀元琰と三隅俊斉(架空)の区別がわからず、ちょっと混乱した。この2人を見間違うなんてとんでもないのだが。

どんな手術もペニシリンで乗り切ってきたが、18巻目あたりから、緑膿菌というペニシリンでは効かない菌が登場する。これを抑えることが出来る薬、ホスミシンは、さすがに仁でも作り出すことが出来なかった。この薬は最終巻の展開のキーになっているが、そんな名前の薬は初めて知ったなぁ。調べてみると、スペインの土の中から発見された微生物の培養液から見つかった抗生物質だそうだ。ペニシリンは青かびから、ホスミシンは土の中の微生物か。そんなモノの中からよく薬成分を見つけるよね。

ということで、JIN-仁-20巻全部読み終わった。テレビ版はまたちょっと違うみたいなので、いずれどっかで見る機会があればなぁと思う。
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