さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

【DVD鑑賞録】ヴェルディ/歌劇 《ドン・カルロ》

2018-03-31 21:12:32 | オペラ・バレエ鑑賞
なかなかオペラを見る時間がない私でも、ブライベート用の日々のTODOノートに、1幕ごと書いて、1幕見たら消し込んでいけば、オペラを見続けるモチベーションを保てることが分かった。そして、1曲聴いたら、何か楽器練習をする等でやっていけば、楽器練習もオペラ鑑賞も少しずつ進むことが分かった。

そんな風にして観たオペラがこちら。実は先日見た「エルナーニ」とほとんどキャストが同じせいで、最初はなかなか感情移入できなかった。
エルナーニに出てきたドン・カルロはカルロ5世で、カルロ5世の子供がフィリッポ2世(いわゆるフェリペ2世)で、フィリッポ2世の子供がこのオペラのドン・カルロ王子。

つまり「エルナーニ」のドン・カルロは「ドン・カルロ」のドン・カルロ王子のお祖父さんにあたる。「エルナーニ」のドン・カルロは軽薄な人間だったが、ここでは神にも近き偉大なるご先祖様になっていた。

そのギャップに耐えられず、1幕の途中まで見たまま放置していたのであったが、今週になって鑑賞を再開。今日ようやく見終わることが出来た。

このDVDの配役は次の通り。このオペラはパリで初演されたのだが、イタリア語版を作る時に1幕を削り、音楽を半分以上入れ替えて4幕にされている。このイタリア語の4幕版というのが現在もっともよく上演されている版であるが、それに第一幕を復活させて付け加えたイタリア語5幕版をベースに3幕に再構成した版を使っているのがこのDVDである。

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ドン・カルロ・・・プラシド・ドミンゴ
フィリッポ2世・・ニコライ・ギャウロフ
エリザベッタ・・・ミレッラ・フレーニ
ロドリーゴ・・・・ルイス・キリコ
エボリ・・・・・・グレース・バンブリー
大審問官・・・・・フェルッチョ・フルラネット

指揮・・・・・・・ジェイムズ・レヴァイン
演出・・・・・・・ジョン・デクスター

メトロポリタン歌劇場管弦楽団&合唱団

1983年3月26日メトロポリタン歌劇場
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実際、観てみると、「エルナーニ」より数段出来がよい。カルロとロドリーゴの二重唱は、男性の友情を象徴するデュエットとして有名だが、そのフレーズがモチーフとして、2人が舞台にいる時はちょろちょろと流れるのが印象的。

音楽的には、このDVDでは2幕の後半の、火刑を待つ聖堂前の広場での合唱とのオーケストレーションがすごくいい。でも火刑を命じている側を讃えている歌なんて歌いたくないよな~・・・音楽的には歌いたいけど、歌いたくない・・そんな葛藤の中、2幕のエンディングとともに、受刑者の足元に火がつけられるシーンはかなりショッキングである。

エボリ公女役のメゾソプラノ・・・低い音からソプラノなみに高い声まで、全部出さなきゃいけない・・これは難しいと思ったが、グレース・バンブリーは非常によく歌っていた。そしてエリザベッタの最後のアリアは非常に聴かせどころたっぷりで、ミレッラ・フレーニの歌はすばらしかった。ドミンゴも若々しくて素敵だ。

最後に史実を振り返ってみると、このエリザベッタはエリザベート・ド・ヴァロワ(スペイン名イサベル・デ・バロイス)で、カトリーヌ・ド・メディシスの娘だったのね。ということはお父さんはアンリ2世。アンリ2世はノストラダムスの予言で知られる馬上槍試合での事故で亡くなるわけだが、その事故のさなかに彼女はフェリペ2世との結婚式の祝宴に出なければならなかったようです。彼女がフェリペ2世の妃になる前に、ドン・カルロ王子の婚約者であったことは史実のようであるが、ドン・カルロ王子との恋愛は原作者シラーによる創作だという。ドン・カルロ王子は、ドミンゴの演技は英雄的であるが、史実では病弱で、パッとしない人物だったようである。

ま、史実をおさえた上で、オペラに戻ると、不可抗力なれども許されぬ恋、フランドルの反乱、男の友情、カトリックの権威と王の関係・・・いろんな思惑が入り乱れて複雑なオペラになっているが、音楽は素晴らしいし、イマジネーションが広がっていくスケールの大きいオペラなので、観劇後は「よいものを見た」という充実感が得られた。

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シュトゥットガルトで泊まったホテルの朝食

2018-03-30 23:32:03 | 食いしん坊レビュー
またドイツのことを振り返って…。

シュトゥットガルトではメルキュールホテルに泊まったが、ホテルの朝食はなかなか良かった。


ボムとチーズが何種類もあるんだ。調子に乗って、全種類皿に乗せてたら、自分の朝食がパンとチーズとハムだけになることに途中で気づいて、慌てて別のものも乗せる。


ジュースだって、何種類もあるんだ。でも極めつけは、この生ジュース絞り機でつくるオレンジジュース。


巣蜜も豪快に中央からほじくる。


これが、先日も書いた卵立て(Eierbecher)。ナイフの刃で殻を割るのがドイツ式らしい。ま、卵なんて立ててる間も無く、あっという間に食べちゃうから、卵立てなんて要らないと思うんだが、敢えて立てるのがオシャレだ。


このソーセージみたいに見えるのはレバーペーストだ。いいねえ〜、レバー大好き。一食分ずつ密閉されているのがよいね。


毎朝、ドイツ語で部屋番号を言ってレストランに入るのが快感だったな〜。

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駒込…染井吉野桜発祥の地

2018-03-29 23:22:43 | ただの日記
今日は駒込でオペレッタ練があったので、練習会場に行く途中にある、染井吉野桜記念公園でちょっと夜桜を楽しみましたよ。


ここに来るのは2回目ですが、この練習場(駒込地域文化創造館)に来ることがなかったら、駒込と染井吉野の関係を一生知らなかったでしょう。


公園としてはこじんまりとしているし、ぼんぼりも提灯もないですが、ちゃんとござ敷いて花見をしている人はいます!


今年は桜の開花が早かったせいで、花見をしたら杉花粉にやられた人が多かったようですね。

私も、日曜日に桜の下で太極拳をしたら2日ぐらい辛かったですが、花粉症のピークは超えたようです。

もうコートを着ないで出社してるのに、今日は暑くて汗だくになりました。

過ごしやすい季節というのは短いものですね。

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ロミオとジュリエットという名のワイン

2018-03-28 23:46:22 | ふしぎ・お酒発見
イタリア語セミナーで、いつも休憩時間いワインをいただいていますが、今日はヴェネト州の赤ワイン「ロミオとジュリエット」というのをいただきました。


注いでもらうときに思わずDanke! と言いそうになったのを飲み込んで、Grazie!

ほのかに甘口で飲みやすく、おかわりしたことは言うまでもありません。


是非自分でも買って飲んでみたいものです。


今日のテーマはイタリアの卑罵語・・要するに汚い言葉です。

汚い言葉というのは、普通の言葉とは、それを司る脳の位置が違うそうですね。他がダメになっても最後まで残っているところを使ってしゃべれる言葉・・つまり生き物としての原初的な言葉なわけですね。墜落する飛行機のブラックボックスに録音されている、人間の死ぬ前の言葉というのは8~9割方そういう言葉(ex.日本語で言えば、「くそ~、畜生~!」)だそうです。

私も「くそ~」ぐらいはよく使いますね。

ちなみにイタリア語というのは、そういう汚い言葉が、日本語より沢山あるそうです。方言も多いし、カトリックの国だから、日本の感覚とは異なる宗教上のタブーがある・・・ま、いろんなグレードの色んなバリエーションがあるようです。

これはとりあえず我々はそういう言葉があるというのを分かった上で、我々自身は使わない方がよいようです。

で、とりあえずこの授業でどんな言葉を覚えたか、まじめにリストアップしていったら、こんなプレゼントをいただきました。


汚い言葉が沢山入っている新聞のようです。

これを読みこなすのはハードルが高いなぁ。

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丸ごとトマトのごろごろチキンリゾット

2018-03-27 23:15:10 | 下手くそ料理帖~ごはん系
本来はティファールの2in1鍋を使うらしいが、私は手持ちの圧力鍋を使った。

本来最初に米を洗って水を切っておくべきだったが、私は途中で米を洗って、水切り不十分なまま鍋に投入してしまったので、元レシピはピラフなのに、私が作ったらリゾット風になっちゃった。

でも、すごい美味しかった。リゾットで正解かもしれない。バターで胃がもたれる人にはお勧めではないかもしれないけど、これは少し食べただけですごくおなか一杯になる。

元レシピはこちら。

▼丸ごとトマトのごろごろチキンピラフ
https://delishkitchen.tv/recipes/187201894131696020

【材料(4人前)】
鶏もも肉     1枚(200g)
玉ねぎ      1/2個
トマト      1個
米(洗米済み)  2合
バター      20g
パセリ (刻み)  適量
塩        小さじ1
こしょう     少々
鶏ガラスープの素 大さじ1/2
水        400cc


鶏もも肉は食べやすい大きさに。玉ねぎはみじん切り。トマトは芯をくりぬいておく。鍋にバターを入れて熱し溶けたら、玉ねぎを入れてしんなりするまで中火で炒め、鶏肉を加えて焼き色がつくまで炒める。米を加えて透き通るまで炒め、塩、こしょう、鶏がらスープの素、水を加えて、中央にトマトをおき、蓋をして、強めの中火で加熱。蒸気が出て来たら3分加圧、その後火を止めて、10分蒸らす。


これが蒸し上がり。


冷凍パセリを叩いたものを、散らして、トマトを崩して全体を混ぜる。


ということで、出来上がり。

トマトが想像以上に甘くて美味しく出来た。適当にやっても20分くらいで出来てしまうので、すごいお手軽。

ただ絶対太りそうなので、たま~に作ることにしよう。

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桜島大根の花

2018-03-26 23:50:24 | お散歩・植物観察
桜島大根って、こんな植え方があるんですね。豪快ですねぇ。


ここは今住んでいるところにほど近い、鹿児島料理のお店。

先日の弦楽本番で幹事を務めていただいたみなさんの慰労会がこの店であり、拙いMCだった私も呼んでいただきました。


とにかくお庭の素晴らしいこと。


廊下にも蘭の花が並び、


窓の外や廊下のお花を見ながら食事を味わえるこんな素敵なところでした。


食事も美味しくて・・・私はコンミスからご飯を分けていただいたにもかかわらず、あっという間に完食してしまいました(汗)。

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楽しい本番!

2018-03-25 22:10:19 | ただの日記
今日は絶好の花見日和。

まず朝一で、近所の須和田公園で、太極拳の練習に出て、汗を流す。


途中見た、真間川のほとりの桜も良かったし、


須和田公園周辺の桜は、下に植わっている水仙の黄色や青空に映えて美しかった。

桜の花を見ると、例年、私の花粉症は峠を越えるのねぇ・・・と高をくくっていたら、公園での太極拳が効いたのか、午後から目がかゆくてたまらなくなった・・・。

と言う話はともかく、太極拳を途中で切り上げ、今日の本番のためのリハに向かう。


オーケストラピットに入り・・・バレエの伴奏として、ミュージカルメドレーを弾く。今回は1stヴァイオリンパートなので、舞台がちょっと見えるのが嬉しい。


この写真はリハ修了後を撮ったものなので、誰も踊っていないけれど、こんな風な白いカーテン状のものと、バックのカラフルなライティング、ドライアイスの煙など、ムードのある舞台の上を、まるで砂糖菓子のようにきれいで可愛らしい子供たちやお姉さんたちが、ミュージカルに合わせて踊るのだ。

実は昨日世界フィギュアで、初出場ながら5位と、大健闘した友野君のウェストサイドストーリーに合わせた演技を見たのだが、とても感激して頭がすっかりミュージカル脳になってしまった。だから今日、曲は違うけど、ミュージカルを弾けることが本当に幸せ。

所属オケではクラシックを弾くことが多いので、今回のようにJAZZ風のスウィングが随所に入る曲はあまり弾き慣れてないので、最初はとても難しかったけど、身体にリズムが入ってくるともう楽しくて楽しくて、ずっとこれを弾いてたい気持ちになるんだけど、今日の本番でお別れなのかと思うと、さびしいなぁ。


その本番だが、最高に気持ちよい本番だった。

一曲一曲を弾き終わった残響と共に流れて来る客席からの歓喜のオーラが、ピットの中にいる我々にもどっと流れてきて、その空気を味わえることの幸福感に何度も満たされる。

今回はメドレーだけど、踊りはもちろん、歌やストーリーも取り込んだ世界観をメドレー演奏で表現しなきゃいけないわけなのだが、弾いているうちに、昔見た映画や、昔何度も聴いた父のレコード、体操部時代に歌ったマイフェアレディ、ドイツ旅行で見た風景、アメリカ留学時の体験など、古今東西で自分が経験してきた様々なものが走馬灯のように脳裏に流れた。良きアメリカンミュージカルと言うのは、そもそもそんな風に広がりを持った世界なのだ。だからこそファンも多く、みんなに支持されるのだと思う。

純然たるクラシックの演奏もよいけど、たまにはこういう別の要素を含んだ曲の本番を経験して、世界を広げるのは本当によいことだなと実感した。

っていうか、自分も足さえどうにかなれば、本当は踊りたいんだね~。

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波乱の中に新しい芽を見た世界フィギュア

2018-03-24 23:09:09 | ただの日記
オリンピックの後の世界選手権は、毎度世代交代もあり、新しい選手が出て来るので、楽しみにしているのだが、今回に関しては平昌五輪で活躍した選手達の疲労や故障がひどく、非常に可哀想な結果になってしまった人が目立った。

特に、ザギトワ選手とボーヤンジン選手。ザギトワ選手は、ポイントが1.1倍になる後半にジャンプを集中させた件で、五輪の時も物議を醸していたが、私はザギトワ選手の演技を見て、大変良くドン・キホーテのキトリのキャラを表現しているし、メリハリが効いてとても分かりやすく好感の持てる演技だと思い、一目見てファンになった。ザギトワ選手の金メダルがきっかけで、後半のジャンプ集中に制限を付けるようなルールが検討されているというが、彼女は少なくとも現ルールに従って演技をしていたわけで、別にずるい手を使ったわけではない。それが今回の世界選手権でさらに明確になった。後半にジャンプを集中させると、失敗した場合に気持ちを立て直す余裕がなく、連鎖的にジャンプミスをしてしまうのだ・・しかも、飛び上がった時から軸がずれていて転ぶと分かっているようなジャンプを何回も見た。・・つまり彼女は五輪の時はそういうリスクを取った上で演技を成功させたわけで、ハイリスクハイリターンを自ら選んだということだ。だから前半でいたずらに時を稼いでるなんて、非難されるいわれはないわけである。

完璧だと思っていたザギトワ選手が崩れる様子を目の当たりにして、本当にショックだったが、彼女の人間としての好感度は逆に上がったのではないのかな? きっと来年さらにすばらしい選手になってリンクに戻ってくるだろうと期待する。

それから、平昌五輪で惜しくも四位だったボーヤンジン選手。彼は五輪後に中国メディアに対して「お母さんは美味しいものも食べずに僕のためにつぎ込んでくれたのに、僕は結果を残せなかった」と言いながら涙したという。この人の澄んだまなざしと可愛らしい所作を見て、一気にファンになっていたのであるが、フリーでの転倒の嵐を見て、一体どうしてしまったんだと、見ていてハラハラし通しだった。ボーヤンジン君は笑顔がとても可愛い。演技後のキスアンドクライでも、笑顔だった。あぁ~本気で泣きたいだろうに、我慢してるな~、見ていて心が痛む。彼も今シーズンは怪我に泣いているはず・・それを克服して五輪で四位になったはずなのに、シーズン最後にこんなことになってしまうなんて。

逆に、ぶっちぎりの優勝を果たしたネイサン・チェン選手の演技は、目もさめるように美しく、素晴らしかった。実は、私は、この人の演技は、ジャンプを飛ぼう飛ぼうというアクションが見えすぎ、その分助走が長くなる傾向にあるので、ジャンプ以外のフィギュアスケートの美的要素にかける時間が少ないんじゃないか・・という気がして見ていたのだが、そういうことが全く気にならないほど、素晴らしかった。・・・というか男子フィギュアの最終グループの選手達は、まるで魔物にでも取りつかれたかのように転倒を繰り返したが、ネイサン・チェン選手は、冒頭のジャンプ1つで、そういう嫌な空気を吹き飛ばして見せたのだ。白いリンクに青空を見たような気分であった。

宇野選手も、直前に右足の甲を傷め、自力で歩けずにおんぶされて帰ったという話があり、男子3枠どころか、下手すると2枠も危ないのではないかというネット記事が飛び交っていて、「頼むから回りが騒がないでほしい」などと思った。とにかく宇野君が心配で心配でたまらなかったが、SPは本来より難度を下げて5位につけ、フリーは枠のこともあるので、プログラム構成を五輪と同じにして攻めに転じた。枠のこともあるので、SPで怪我を悪化させて棄権するという事態はなんとしても避けたいと思ったのではないだろうか。そこらへんはとても冷静な選択をしたなと思った。フリーでも前半で3度転倒し、スケートもあまりよく滑っていないように見えたので、正直厳しいと思ったのだが、最後の3本にコンビネーションや、難度の高いジャンプを決めてきた。逆境の中、さらに絶不調の中、最後まであきらめない彼の人間性を見た気分である。結果的に五輪と同じ銀、去年の世界フィギュアと同じ銀であるが、同じ色のメダルでも各回それぞれに意味が違うはずだ。今回のことがあったからこそ今があると将来言えるようになりたいと語った宇野選手。天然でも何でもない。素晴らしい発言だと思った。しかし・・スケート靴というのはいつかは替えなければいけないもので、靴を新調することによる不調というのは昔からよく聞く話だが、そこを何とか技術革新で、靴替えによる選手たちへの負担を軽減するものはできないのだろうか。

さて、今回の、五輪の後の世界フィギュアならではの画期的なこととして、樋口選手の銀メダルと、羽生選手の代役かつ無良選手の代役として出場した友野選手の堂々たる五位が挙げられる。フィギュアスケートの専門家でもない私は、どういう観点でその演技を「よい演技」だと思うかといえば、「録画して何回も何回も見たいと思う演技であるか」という観点である。樋口選手・友野選手の演技は文句なしに、「録画して何度も見たい演技」であるし、事実もう複数回見ている。そう、二人とも世界が表現出来ている。樋口選手は007、友野選手はウエストサイド・ストーリー。世界が表現されていると、我々は今実際目にしている光景とは別に、その世界にまつわる思い出とかイメージとかが、多重的に脳裏に浮かび、演技内の所作の一つ一つがとても奥行を持った、意味のあるものに見えてくるのである。ちなみに明日バレエの伴奏でミュージカルを弾くことになっている私、友野君の演技から得たものが大きく、すこし違う形式だけど、こういう感動を見る人に届けたいものだと思った。

宮原選手の蝶々夫人の演技は、おそらく平昌五輪の時の演技の方が本人的にはしっくりくるものであったろう。過去いろんな人が蝶々夫人で滑って来たけれど、曲がりなりにも2回オペラ蝶々夫人の舞台に乗った身として語るならば、宮原選手の蝶々夫人は第一級品である。オペラからの切り取り方も良く、オペラを練習していた時の色んな場面が目に浮かぶ。もしフィギュアスケートが全員同じ曲で滑る競技であったなら、宮原選手以上の表現が出来る人はどれほどいるであろうか・・・。

オケ練から帰って来て、男子シングルを一通り見た後、田中選手の演技を見たが、そんなに悪くないと思った。何しろ、最終グループが転倒ばっかりだったので、田中選手の演技を見て、ちょっと安心した。4回転の評価が低かった頃は、これでは4回転にチャレンジする人がいなくなってしまう・・という批判が相次いだが、今は男子は誰もが4回転に挑む時代。だが4回転を複数種類、かつ何本も入れたプログラムは、成功すれば美しいが、失敗の連鎖になってしまうと、見ている方としてもとても悲劇的な気分になる。また有望な若手選手がどんどん怪我で故障していく結果になる。ルール改正も検討されているようなので、また来年は状況が変わってくるかもしれないが、こういう話は本当に正解がない話だなあと思う。

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旅するイタリア語・旅するドイツ語・今期最終回

2018-03-23 23:41:35 | つっこみ伊太利亜語
10月から見てる「旅するイタリア語」、そして11月から見始めた「旅するドイツ語」が今週頭にそろって今期の最終回を迎えた。

両方とも、とても良い番組だ。語学学習者以外の方も、楽しくこの「旅する・・・語」シリーズを見ているようだ。

通常のスキットに基づく会話講座と違うのは、よく使う言葉は何度でも出て来ることだ。これはありがたい。自然に身に着く。

あと、語学以外にもその土地の文化や考え方、美味しい食べ物など、勉強になることが多い。

まず「旅するイタリア語」に関して言えば、バイオリニストの古澤さんって、こんなに可愛い人だったんだ・・ということがわかり、どんな話でも等身大で、身近に感じられる。

そして、旅先で色んな美味しい料理やワインに出会うわけだけど、その時の表現がいろいろながらも嫌味がなく、音楽家だなぁ~と思った。随所でバイオリン演奏をしていただいたが、美しい景色の中での演奏は、ホールでの演奏よりも心に響くんだなぁと思った。そして聴いている人が必ず感極まって泣き出し、私ももらい泣きしてしまう・・でも一番泣いてるのは先生役のマッテオ・インゼオさん。マッテオさんはラジオの「まいにちイタリア語」の入門編にも出ておられる。ラジオでもお顔を知っている方が出ておられると親しみを感じるので、そのお陰でこの2週間まじめに「まいにちイタリア語」を聞けているのかも。

一方「旅するドイツ語」の方も、今回のドイツ行きに大変役に立った。美味しかったらleckerという言葉が自然に口をついて出る。お店ではとりあえず、Das bitte。この講座の最初の方に出て来る「卵立て=Eierbecher」という言葉、普通語学のテキストを買っても出てこないが、ホテルに泊まれば朝食を食べる時、なんだこりゃ・・という感じで登場するので、テレビで見ておいてよかったと思った。ドイツ人は卵立てを使ってゆで卵を食べるのである。

あと、ドイツで一番使った言葉はハローであるが、たかがハロー、されどハローなのである。アメリカ英語の捻った発音に慣れている私にとっては、アクセントが頭にあるドイツ語のHalloはまるで日本語でハローと言っているかのように聞こえるので、この番組を見ていなければ、言えなかっただろう。この講座では前川さんと麻衣さんによる旅先の会話の他に、文法を整理するコーナーとして、モーツァルト君やベートーヴェンさんが出て来る漫画がある。このモーツァルト君が毎回、実にさわやかにハローと言ってくれるので、それを真似して現地でも言っていた。この番組の唯一の弊害は、ベートーヴェンと言おうとすると、無意識に「さん」をつけてしまいそうになることぐらいであろう。

ということで、それぞれの番組が、ここ半年の出来事やフレーズを振り返りながら、有終の最終回を迎えた。

この半年はイタリア語はナポリ、ドイツ語はベルリンだったけど、次の旅する地はどこかな~と楽しみに、本屋をのぞいてみたら、4月から両方とも、今期の再放送なのだ。

そうだな~、1回で聞き流すには内容濃いモンなぁ。もう一回見てちょうどよいかも。あとテキストも買ってあるが、テレビの講座はテキストを見ないでも見れてしまうので、買ったけどちゃんと読んでなかった。向こう半年で、こんどはテキストもちゃんと読みながら見ようと思った。ということで引き続きベルリンとナポリへの旅が心の中で続くことでしょう。

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東急「青ガエル」風ラッピング車両を撮る!

2018-03-22 23:09:43 | 鉄への道?


今日のオペレッタ練の帰り道に遭遇。

旧5000系の塗装を現行の5000系で再現したラッピング車だ。

青ガエルで育った私は、懐かしい反面、これではないという複雑な思い。

それでも青ガエルを思い出してくれる人がいるだけでも嬉しいよ。

3〜5歳の頃の私は、急行用のシルバーの車両より、各停用の緑の電車が数段かっこよく見え、子供の目にはカエルどころか、まるで宇宙船のように映ったのだ。


ホームドアで全体が写せないのが悔しいが、それでも会えてうれしかったよ。

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ドイツ鉄道(DB)を撮る!

2018-03-21 20:48:57 | 鉄への道?
先般のシュトゥットガルト行きで、レッスンの次に楽しみにしてたのが鉄道。DBに乗りたい! 撮りたい!

その願いは、声楽の教授の家へ行く日に、シュトゥットガルト中央駅で思いっきり叶えることが出来た。

DBといえば赤というイメージがあるけど、私たちが行きに乗ったのは、この黄色い車両。


結構新しそうだ。


側面もカッコいい。


中はこんなで、座席もゆったり。


トイレ前もゆったり。総武線快速とは大違い。


これがトイレの中。


帰りはこれに乗って帰ってきて、


座席もカッコいい。


車両の背がやたら高い。


この車両は、顔部分からやたら高い。


これも赤だけどちょっと違う雰囲気。


ドアが白いところにセンスを感じる。


これは帰りに乗ってきた車両と似てるけど、機関車の背がやや低くて、


客車が角張っている。


これがその連結部で、機関車より客車の背が高いことがわかる。


こんなゴールドの機関車もある。


でも白い客車と連結されている。


ほら、客車は白い。


白いといえばドイツの高速鉄道ICE(Intercity-Express)も撮ったよ。現地ではイーツェーエーと読むけど、行きつけの美容院の美容師さんにこの写真見せたらアイスって読んでた!


これは別タイプのICE車両だけど、運動靴のような親しみやすさ。

高速鉄道という意味では、TGVもシュトゥットガルトに来るらしいが、それには今回は出会えず。


DBの通常車両にも白いものがある。


客車も白くて美しい。


ピアノの受講生の中で一番若い子が、TGVでパリから参加し、マスタークラス受講後、一人でデュッセルドルフ経由帰るので、お見送りに。若いのにしっかりしているなぁ。私にもその歳でこの行動力があったら、もっと何とかなっていただろうに、と思った。


話が戻るが、我々が声楽の先生のご自宅に向かう途中、車窓から、懐かしいオーストリア連邦鉄道(ÖBB)が見えた。この機関車が単独で走っているのをウィーンで見たとき、まるでソーセージみたいだと思ったことを思い出す。


途中の駅では何やら貨物列車らしきものも見えたっけ。

ほんと、鉄道車両って楽しい。


シュトゥットガルト中央駅の駅舎も素敵だった。


古めかしくて、イイ感じ。

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じゃがバター鶏

2018-03-20 23:30:24 | 下手くそ料理帖
久々に感動的に美味しいものが出来た。

煮過ぎとかき回し過ぎでジャガイモが煮崩れちゃってるけど、味は最高なの。

参考にしたのはYuuさんという方の以下のレシピ。

▼材料入れて煮るだけ♪『新じゃが de 塩バター鶏じゃが』
https://limia.jp/idea/187937/

さすがYuuさん。この方のレシピはハズレなし。塩加減が絶妙なのよ。

材料(2人分)は以下の通り。

鶏もも肉...1枚(300g)
新じゃがいも...5〜6個(300g)
玉ねぎ...1/4個

a 水...1cup
a 酒...大さじ1
a 鶏ガラスープの素...小さじ1
a 塩...小さじ1/2強・・・もちろん先日もらったウユニ塩湖の塩をつかったわよ。

バター...20g
粗挽き黒胡椒...適量


新じゃがいもは一口サイズに切って水にさらす。鶏肉も一口サイズに切る。玉ねぎは薄切り。


鍋にaを入れて、中火にかけ、ひと煮立ちしたら、じゃがいも、胸肉、玉ねぎを入れ、落とし蓋をして20分煮る。


ここで私は慎重になり過ぎて、火を弱めにした上に、落とし蓋の上からさらに蓋までしてしまったので、30分煮ても煮汁が減らず、後は強火で煮汁を飛ばした。


煮汁がほとんどなくなったらバターを入れてやさしく合える。


黒胡椒をまぶして、パセリのっけて・・・食べてみるとやさしくてリッチなお味。

鶏ガラスープとお酒で鶏肉とジャガイモを煮て、バターまぶしてるんだから当然美味しいわよね。

泊まらなくなって、2人分全部食べちゃった・・・。さすがにおなかいっぱい。

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【100分de名著】「点と線」「砂の器」「昭和史発掘」「神々の乱心」/松本清張

2018-03-19 23:05:16 | 読書録
松本清張さんの本って、実は読んだことなかったのよ。

小説は歴史小説しか読まない私、推理小説なんか読んでる時間ないわ~と思ってたんだけど、松本清張さんの作品は、しっかりした取材に裏付けられた昭和史を織り込んでいるのだと、恥ずかしながら初めて知った。極めて歴史小説的な推理小説なのだ。

また「昭和史発掘」というノンフィクションも書いていることも初めて知った。特筆すべきは「オーラスヒストリー」という手法で、当時の学者は聞き取り調査をあまりせずに史料ばかりに頼る傾向があったとか。松本清張さんは当時存命されてた関係者数十名に聞き取り調査をおこなっただけでなく、未公開資料もかなり使って、二・二六事件を書き上げたという。

五・一五事件とセットにして学校などで習うものだから、同じような事件だと思い込んでいたけれど、五・一五事件が数名によるテロ事件なのに対し、二・二六事件は1400名による軍事クーデターだった・・なんて、私は全然認識していなかったなぁ。

「昭和史発掘」が発刊されたころ、この作品に対する評価は決して高いものではなかったそうだ。特に学者たちの反応は冷ややか。綿密な取材にもとづくノンフィクションであるにも関わらず、小説家が書いたものだから、創作部分が多いかのように思われたのだろう。

これについては、私自身も思い当たる点がある。子供の頃・・たぶん中学生の頃だったと思うが、近現代史ではなく古代史の番組に松本清張氏が出ていて、確か邪馬台国の話だったかなぁ・・学者と論争していたのだが、見ていて全く説得力がないと思った。小説執筆で培った表現力が裏目に出てるのか、聴いてる側からするとロマンに流れているような気がするのだ。その時、推理小説家が歴史を語るなんて、という先入観が自分にはあったと今では反省しているし、この番組を見て、そんな自分をとても恥ずかしいと思う。

ということで、自分のかつての思い込みを捨てて、是非、昭和史発掘・・・読んでみたいと思う。

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メンテナンスな一日

2018-03-18 23:40:05 | ただの日記
今日は通常9時からの太極拳教室の前に、事前練習をやっている人達に合流すべく、8時にちょっと遠い平田緑地とかいうクロマツ林の一画に行き、新架二路の復讐と予習をご指導いただき、そこから歩いて練習に。なので、練習が終わる前に結構疲れて、お腹空いちゃって・・・。

10月に行こうと思ってた楽器のメンテナンスに、全然行く時間がなく、やっと今日時間が取れたのだ。バイオリンについては、いつもお世話になっているところに電話したのだが、残念ながら今日はいっぱいだったので、疲れた足を引きずってお茶の水へ。

まずはトランペットのマウスピースの新調。いままでBachのアルティザンの3Cを使っていたのだが、吹いているうちに唇が滑ってくるので、普通のBachのマウスピースを試したらどうかと師匠に言われていたのである。店の人に事情を話すと、それなら2Cか、1-1/2Cかと言われて、慎重に吹き比べて、2Cにすることにした。(なんだかんだで、マウスピース・・・結構溜まって来てる。)

次に、トランペットの洗浄依頼。師匠に「一度薬品で洗ってもらった方がいい。買ってあまり時間が経つと出来なくなるから」と言われたので、薬品での洗浄を依頼。幸い腐食しているところはなかったので、受けてもらえたが、3~4週間かかるとのこと。しばらくは古いスチューデントモデルを使う必要がありそうだ。

次にバイオリンの弓の毛替えと弓の巻皮の交換依頼。待っている間に、バイオリンの弦(エヴァピラッツィ・ゴールド)と、いつ弾けるかもわからない楽譜を購入。あとはネットカフェで時間をつぶしながらブログ更新。

バイオリンの弓を受け取って、帰って来てあまりに疲れたので仮眠をとってから声楽レッスンへ。

それから西郷どんと、ドイツ滞在中に溜まってた語学番組の録画を見て、一日終了。もっといろいろやるつもりだったんだが、時間と体力がないねぇ。

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磐田市(静岡県)のマンホール

2018-03-17 23:23:12 | マンホール見参!
オケでお世話になっている人から、「イワタのマンホールがあるよ」と言われていたのだが、その方が地名と同じような名前の人だったので、最初〇〇家の由緒正しき家紋でも載ってるオリジナルマンホールかなぁ・・・そんなわけないし・・・と思ってしまった。実際いただいてみたら、静岡県磐田市だった。なるほど。

磐田って、サッカーを全然知らない私でも、ゴン中山→ジュビロ磐田と連想できるほど、地名だけは有名だが、どこにあるのか知らなかった。

静岡県でもかなり愛知よりで、浜松市より東京側なのだな。

さて、このワンちゃん、名を「しっぺい」と言い、磐田市イメージキャラクターなんだとか。なんだか赤いふんどしが目立つけど、一体どういうワンちゃんなんでしょ?

市内に伝わる霊犬伝説「悉平太郎(しっぺいたろう)」をモチーフしたキャラクターだというので、その悉平太郎伝説を調べてみた。

その話は、毎年、家の棟に白羽の矢が立った家の娘は、8月10日の見付天神の祭りに人身御供に捧げられるしきたりがあり、ある年、旅の僧侶がこの話を聞き、このしきたりを無くせないものかと思案。これが怪物の仕業であることを突き止め、怪物たちが「信濃の国の悉平太郎に知らせるな。」とささやくのを聞き、悉平太郎を探したところ、長野県の光前寺で飼われている犬だということが分かり、この犬を借りてきた。次の年、人身御供の身代わりに悉平太郎を柩に入れて、見付天神に供え、怪物が柩を開けた瞬間、悉平太郎は怪物に襲い掛かり、長い格闘の末、怪物を退治したとのこと。人身御供の習慣は無くなったが、悉平太郎も闘いで傷つき、ほどなくして亡くなったという。

人身御供に捧げられる相手が、実は神ではなく怪物の類であるという話は、日本各地にあると思うが、犬が活躍する話を聞くのは初めてだなぁ。だが赤ふんどしとはあまり関係ないみたいだった。

イメージキャラクターのしっぺい君は、悉平太郎伝説を踏まえたにしては随分ユーモラスな姿をしているが、なかなかインパクトがあって、マンホールのワンカットとしては可愛らしい。

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