さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

【読書録】サピエンス前史

2024-08-31 23:32:48 | 読書録

土屋 健・木村由莉/講談社ブルーバックス

私が高校時代にアメリカに留学した頃、ホストファミリーは進化論を信じていなかった。今のそうなのだろうが、進化論を教えることは法令違反だった。だからと言って神を信じていたわけではないようだった。教会も行ってなかったし。

じゃぁなぜ信じないのか・・・と聞いたら、中間のものが存在しないから・・と言われたような気がする。人間が、今現在存在する猿から進化したわけではないことは誰でも知っている。分化しながら進化しているのであるから中間のものは現在のもので比べても存在しないから遡らなければならないが、その分岐点に当たるものは現在は滅びており、化石すら見つかっていないのだから。

だが何を持って中間とするかは随分幅のある話なのではないか? だがここでこの人と議論しても無駄だと思いそのまま私は口をつぐんだのであった。

本書は、逆にその分岐を利用して、かつ現生人類ホモ・サピエンスへ至る系譜の1つに絞り、ホモサピエンスはどの時点で何と別れたのか・・・ということで進化論を整理している点が興味深い。

特に、現在の理解では哺乳類の進化は爬虫類を経由しない・・どちらのグループもその根幹に近い状態で袂を分かったというところが、最初にグッとくるポイントである。

両生類から進化した有羊膜類から単弓類と竜弓類に大きく分化。単弓類が哺乳類につながる系譜であり、竜弓類が鳥類や爬虫類に繋がっている。じゃぁその単弓類の形はというと、極めてトカゲに近い。最初はトカゲのように手足が体の横側にあったが、それがだんだん体の下側に直立するようになってきて、四つ足動物の基礎のようなものになっていく。

生物オタクだった私でも全然知らないような〇〇類という言葉が延々と続く。研究も進化したのね。おそらくはゲノム解析がここらへんの研究に大いに役立っていることが、推測される。

あと、地球はかつて、猿の惑星ならぬ、類人猿の惑星とも言えるほど、たくさんの種類の類人猿がいた時代があるそうな。今は大変少なくなってしまったけれど。ヒトの時代になってからも、ホモサピエンスとネアンデルタール人は時代がかぶっていて,交雑もし,我々自身にもネアンデルタール人由来の遺伝子があることまでは有名であるが,それに限らず、デニソワ人なるものも同時代に存在し、父がデニソワ人、母がネアンデルタール人である混血少女の化石も発見されているそうな。

旧人とひとくくりにされるような様々な人類は各地にいた。ネアンデルタール人は寒さに強く、デニソワ人は酸素の少ない高地に強く、ホモサピエンスは乾燥に強いのだとか。異なる人類で賑やかかりし時代、交雑やコミュニケーションはどのように発生したのであろう。ホモサピエンス同士でも言葉が違えばコミュニケーションは難しいのに・・と色々考えてしまう。

いずれにせよ、私が高校時代に習ったものとは相当違っていてかつ細かい内容に舌を巻いた。私自身、どんどんアップデートしていかなきゃいけないな、と思った。

 


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【読書録】腸内フローラの科学

2024-08-30 22:20:47 | 読書録

野本康二/日刊工業新聞社

腸内フローラについては、近年研究も盛んになり、この研究に便乗したダイエット関連の広告なども盛んだが、人によりかつ体のコンディションにより効き目や働きがかなり異なる・・ということは考慮に入れておいた方が良いな・・と思った。

目からウロコであったのは以下の2点。

・腸内細菌のほとんどが嫌気性であり、研究のためには酸素濃度を極めて低く保った嫌気培養装置が必要。また特定の種類の細菌のみを培養するために専用の培地が必要・・大腸菌には大腸菌用の、ビフィズス菌にはビフィズス菌用の成分の異なる培地が必要。

・腸内フローラも大事だが、口腔内フローラも大事。施設入居高齢者を対象とする研究では、舌苔の構成筋腫の差異が肺炎などの死亡率に影響を及ぼすことが報告されているとのこと。

まぁ色々あるけれど、私自身の腸内環境も、決していいとは言えない状態なので、とりあえず毎日ヤクルトを飲むところから始めてみようと思う。


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映画「ベートーベン」を見て

2024-08-29 23:51:48 | 映画・番組等、各種鑑賞録

やはり動物映画は裏切らない。

誘拐され、逃げ出して、ニュートン一家に潜り込んだセントバーナード犬。子供が「運命」の出だしをピアノで弾いたのに反応したのでベートーベンと名付けられた。そのボサボサな感じ、賢い感じがだんだんベートーベンを言われるにふさわしい風貌に見えてくる。

動物映画の王道をいくような映画なので、あえて内容は書かないが、最後笑った・・・!

気分がふさいでいる時に見るのにぴったりな映画である。


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【読書録】もの忘れと記憶の科学

2024-08-28 23:44:15 | 読書録

五日市哲雄・田中冨久子/日刊工業新聞社

記憶に絶大の自信を持っていた私も、疲れていたりすると、ちょっとド忘れすることも出てきた。

ただ、記憶力全般について言えば、若い頃と比べてそんなに落ちてきているという実感はない。

ド忘れというかもの忘れは、記憶そのものがなくなっているのではなく、記憶を引っ張り出すものが不足して想起できないでいる状態のようだ。

予防の為には、普段できることといえば、やはり睡眠不足解消が一番のようだ。次に過度なストレスの防止、ビタミンB1欠乏の防止くらいかな。あとは、たまにはぼーっとする時間を作って脳を休ませること(デフォルトーモードネットワーク;脳梁の辺縁近くにある帯状回の最後部(帯状回皮質)が関係)によって、ひらめきや忘れた記憶の想起を促す・・といったことかな。性ホルモンも記憶にはプラスの影響があるようだ。最近の私は枯れ木のようだけれど、もっとウキウキワクワクする心を大切にした方がいいかもね。

本書で、おっ!と思ったポイントは以下。

・記憶の中枢である海馬は、ストレスに対しても機能しており、過度のストレスに対しては脆弱。なので、ストレスがもの忘れを引き起こすことも否めない。

・脳のワーキングメモリーはもの忘れ防止に重要な役割を果たしているが、、大脳皮質のドーパミン受容体量と相関性を持つ。

・日本語の仮名漢字まじり文は表音文字(脳の視覚野からアルファベットと同様左半球の「角回」に送られ、聴覚情報へ変換される)と表意文字(資格によるパターン認識情報のまま「側頭葉下部へ」(右半球優位))の組み合わせであることから、左右両方の脳を使うため、日本語においては失語症がとても少ない。(失語症率;西欧では人口比1〜3%、日本人0.1〜0.3%)

など。

 


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【読書録】二都物語(上)

2024-08-27 22:43:56 | 読書録

ディケンズ/池 央耿  訳/光文社古典新訳文庫

これは面白い!

翻訳物の常で、いきなりたくさんのカタカナ表記の人物が登場するので、物語に入り混むのに時間がかかったが、死んだと聞かされていた父が、実は生きていると知らされ、長らく幽閉されてメンタルをやられていた父と娘が再会するあたりから面白くなってきて、上巻を一気に読んだ。ただなぜそこまで幽閉されていたかは、明らかになっていない。

フランス革命時のパリとロンドンを行き来しながら物語は進む。極悪非道の侯爵が登場し、それを恥じて袂を分った男がスパイ容疑で裁判にかけられ、たまたま同じような顔をした男が法廷内にいて、人間の記憶とはいかに曖昧かが立証されたことで放免となる。その男は、先の娘と恋仲になり・・・

一方、貴族を憎み、編み物の模様の中に暗号を隠し、デスノートのようなものを編み込んでいる女性が登場。誰も編み物がデスノートとは知るまいが、そちらの行方もまたハラハラする。

最初、ちょっとレミゼブルにテイストが似てるかな・・と思ったけど、レミゼラブルよりは簡潔で読みやすそうである。


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アメーバの気持ち?

2024-08-27 22:17:15 | ただの日記

あまりに蒸し暑く、夜寝苦しいので、ニトリで接触冷感シーツやケットを買った。

寝る時に、エアコンを27.5度にセットし、風が自分に当たらないよう、遠くて弱い風にし、マスクをして寝る。接触冷感シーツはとても気持ちがいい。

ただ触った当初はひんやりと気持ちがいいのだが、そのうち自分の体温と同じ温度になってしまう。すると手足はより冷たい表面を求めて動く。いつの間にか大の字になっている自分に気づく。

なんとなくアメーバの気持ちがわかるような気がした。・・違うか。


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大河ドラマ「光る君へ」第32話を見て

2024-08-26 22:34:03 | ドラマ鑑賞

道綱・・たまにはいいこと言うじゃん。暴走する一条帝を諌められない道長(左大臣)を批判する右大臣。「左大臣は何をしているのか」という発言に、「右大臣様が(帝に)おっしゃれば良いのでは」と返す道綱。空気読まない発言は稀に的を射る。

しかしまぁ、伊周を演じる三浦翔平君はイケメンなのに、道長憎しで凝り固まった表情は実に醜い。役柄とはいえ、嘘でも人の文句を言い続けるとこのような顔になり、そんな者に決して福は来ないということを肝に命じておこう。

一方、機を見るに敏な弟の隆家。行成の秘めたる思いまで看破し・・ちょっと朝ドラ的展開に。朝ドラといえば、虎に翼のヒロインの娘は今週に入って飛躍的にオトナになった。ということで、今はまひろの出仕に反感を覚えている娘の賢子も大物になるであろう。朝ドラと大河のパラレル展開・・・。

で、内裏の出火で、赤々とした火をバックに彰子の手をとって走る白衣の一条帝。結婚○年目にして二人の関係が好転する予感。っていうか、天皇なのに誰も助けてくれなくて、自分で逃げなきゃいけなくて、心配して待ってたの彰子だけっていう展開、かわいそすぎる。

で、衝撃的なラストシーン。初出仕のまひろを待ち構えるお局様たちがずらり。アウェー感満載。

先頭の強烈な方はきっと弘徽殿女御のモデルになっていくんじゃないかしら・・あさきゆめみしに出てきたあの方のビジュアルにそっくりだけど。

次回の第一声を聞くのが怖いなぁ。「あなた、遅刻よ。これじゃ先が思い割られるわ・・」とか怒られないといいんだけど。


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バッハザールでラモー

2024-08-25 23:25:52 | ただの日記

今日は小岩でミニコンサート。

コンクールの腕試しで

ヴァイオリン:ラモーのガヴォット

トランペット:ヘリング6番と、アーバンの「チロルの歌による変奏曲」よりテーマ

を無伴奏で演奏。

特に、ラモーはトップバッターだったので、緊張したけれど、弾きながら食い入るような視線を感じた。

緊張するが、目を逸らされたり、なんか体のどっかをいじったり、パンフレットを見たりされるよりずっといい。

トランペットも途中までは良かったが、ラストがちょっと乱れたな。

ということで、皆様の反応は、ラモーがとっても良かったようだ。

出演者さんでピアノを披露された方から、伴奏弾きたい・・なんて嬉しいお声もいただいた。

この調子でさらに練習を重ねてコンクールに臨みたい。

とりあえず自分にご褒美。


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噴水を描いてみた。

2024-08-24 22:53:21 | イラスト(その他)

久しぶりの絵画教室。引き続き、粗さを追求している。

4枚描いて、いいねぇって先生に言ってもらえたのこれだけ。

生まれて初めて噴水を描いてみて、水の描き方のことで、絶対なんか注意されるだろうなぁと思ったけど、そうでもなかった。

個人的には、もっと上手に表現できるようになりたいけどね。


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【読書録】なるへそ

2024-08-23 22:49:56 | 読書録

池井戸 潤/Kindle Singles

池井戸氏の作品はKindle  Unlimited(読み放題)ではなかなか読めないのであるが、これは読めてラッキー。

真打昇進の決まった落語家の悩みを解消する為に、仲間が謎解きをしようとするが・・それがまるで落語の演目の一つにでもなっているかのようなテイストで、なかなか面白かった。


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パン部長(チョコパン)

2024-08-22 23:49:00 | 食いしん坊レビュー~ポテチ&スナック



スーパーで見つけた韓国菓子のパン部長。
写真写り悪いのだが、結構美味しい。


見かけは大きなかりんとうみたいだが、食感はサクサクしていて、まるでカールとかチーズ餅みたい。



パン部長っていうネーミングも笑えるね。



多分絶対リピ買いすると思う。









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【読書録】世界の一流は「雑談」で何を話しているのか

2024-08-21 23:41:00 | 読書録

ピョートル・フェリクス・グジバチ/クロスメディアパブリッシング

日本だと取引先との商談の前のイントロダクションとして交わす雑談の内容は、天気の話であったり割ととりとめのない話で、どちらかというと場を和ませたり、緊張感を取り除いたりするのが主目的になっていたりするが、世界のビジネスシーンで一流のビジネスマンがかわしているのは、より戦略的で、ビジネスのチャンス作りに直結する内容となっている・・場合によっては本題に入る前にほぼ仕事を終えているという話だ。

最初の方は、なるほどなるほど・・・天気の話ばっかりじゃよくないよね・・なんて思いながら読んでたが、読み進むうちに、うう〜ん、私だったら、こんなふうに言ってこられたら気持ち悪いというか、かえって警戒しちゃうかも・・と思い始めた。ビジネスパーソン同士が話してて心地よい距離感というのは国によって違うからかも。著者の言う通りC to Cの関係も大事だが、日本だと異動も多いし、結局はB to Bの意識を持ってやることが自分を守ることにつながったりする。

外国人からみて、つまらない会話に見える天気やとりとめのない話をしながら、我々は相手の顔色や声のトーン、仕草などからいろんな情報を読み取っているのだ。ちょっと相手の調子がいつもと違った時、「どうしました」などとは敢えて聞かずに察する・・そういう行動を取ることが多いように思う。

日本だと以心伝心で伝わるものが、外国人とのコミュニケーションだとそうはいかないことはわかる。この本に書いてあることはもちろん大変に参考になるし、もし外国人(どこの国の方かにもよると思うけど)と商談をするなら大いに役立つだろう。ただ日本人相手の場合、話半分に考えた方が良いかも。たまには違う雑談をしてみたいとか、雑談を戦略的に使いたい場合に参考にすれば良いのではないかと思う。


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【読書録】大学の先生と学ぶ はじめての歴史総合

2024-08-20 23:12:59 | 読書録

北村 厚/KADOKAWA

日本史・世界史にとらわれず、横断的に近現代史を学べる科目として誕生したらしい「歴史総合」。今に繋がる問題を扱うからとても実践的で面白い科目だと思う。ということで、最近の学生は「歴史総合」+日本史とか「歴史総合」+世界史という形で学ぶことになるのだろうか。

日本史と世界史どっちかしか学ばないなんてナンセンス。両方深く学ぶべきだし、自分もそうしてきた・・しかし時間は有限となると、まずは現在の諸問題に繋がる近現代史に絞った学科を作る・・ということにならざるを得ないのだろうね。実際、私も高校の世界史の授業は第一次世界大戦から始まり、もう40年以上前のことでありながら、1回目の授業の先生の声音や板書のイメージまではっきりと覚えている。

そういう意味では私自身も歴史総合に近い学び方をしたのかもしれない。ただただ古代から授業をやっていると近現代史は時間切れで寸詰まり・・なんてことになりそうだが、そういう問題も回避できる。ただ、私がそもそも歴史が大好きになった切っ掛けは古代史へのロマンや英雄物語的なものへの憧れから始まっていることを考えると、歴史総合というのは生々しすぎて、ロマンだの英雄だのといった要素がまるでない。元々歴史が好きな人は興味深く学ぶだろうが、歴史が嫌いな人が、歴史総合をきっかけに歴史好きになるという展開はありうるんだろうか・・という一抹の心配はある。

さて、現役の高校生にとって「歴史総合」という科目がどう・・という話は置いといて、すでに日本史も世界史もある程度頭に入っている大人が、頭を整理するために読むのには大変面白いと思う。

「覚える歴史」ではなく「考える歴史」というが、「考える」前提としてある程度「覚えている」ことが前提にはなるが、それを覚えることに意義を見出せれば覚えるという取捨選択のできる大人の学び直しには最適と思われる。

そうね・・例えば大正デモクラシー・・普通選挙法(25歳以上のすべての男子に選挙権)と、治安維持法は同じ年(1925年)に成立していることをどう考えるか・・なんて学生時代は気づきもしなかったねぇ。デモクラシーという呼び名に惑わされて大正時代を民主的な良い時代という先入観で見がちであったのは間違っていたなぁ。相当に不穏な時代であった・・ということだろう。ドイツのワイマール憲法下でヒトラー政権が誕生したように、日本も形こそ違え同じような道を歩んでしまったのだ。既存の政権による舵取りがうまく行っていない時、人は極端に走りやすい。今に繋がる問題として、我々がずっと気をつけていかなければならないことである。

最近とかく美化されがちな、日本による植民地支配の話も、実態はどうであったか踏み込んで書かれている。植民地として支配されるとはこういうことなのだ・・ということを改めて考え、かつてそういう関係にあった国々との関係はどういう歩みで現代に至っているのかということを国別に考えなおす良い切っ掛けになる本でもあった。


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大河ドラマ「光る君へ」第31話を見て

2024-08-19 23:59:25 | ドラマ鑑賞

ついに源氏物語・・爆誕か・・・

まひろに、色とりどりの色紙が舞い降りてくるシーン・・とても感動的だったな。

カササギ語りは娘に燃やされ、道長が「いいんじゃないか?」と喜んだ物語も没にし、一条帝に献上すると知ってさらに描き直した物語。。。道長が「これはちょっと。。」と否定的コメントを出したら「ならもう書かない」と強くでるまひろ。その一条帝は表紙をチラッと開けて読んで、また表紙を閉じてしまった・・・その後の反応が気になるところだな。

道長経由、微に入り細に入り取材して書かれた物語。まだ彰子のもとに出仕していない、下級貴族出身のまひろが、なぜ事細かに宮中のことを知っているのか、そもそも貴重品である紙を入手するのも困難であったはずの寡婦がなぜ、長編小説を書けたのか・・そこら辺を道長との関係に結びつけるところはよく出来ていると思った。また一条帝に差し出した冊子に題名がないこと(つまり当初は「源氏物語」という表題をつけていなかったこと)、差し出した後も、色々書き直していること・・など、今後の展開も楽しみな要素が含まれていた。

枕草子をどう思う?と和泉式部に聞いて、人間味がないだの色っぽさがないだの言われたから、その意見を取り入れてああいう物語にしたのか・・・と思われるところも面白かったな。


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人を動物に例えない方が良い件

2024-08-19 23:54:40 | ただの日記

最近、金メダルを取った選手のことを、トドみたいで可愛いと発言した芸能界の大御所が失礼だと非難され、SNS上で大炎上し、その大御所が謝罪するに至った件があった。無口な私にとってSNSは大切なツールであるが、SNSの闇を象徴するような話だな・・と思った。

私から見れば、その大御所を叩いた人たちもまた超失礼な人たちで、自分たちは傷つかない立場から、寄ってたかって引退しろだのなんだのと・・・失礼極まりない。あとその選手に対しても失礼だ。別にトド=醜い・・と勝手に思い込んでいるんだから。もしトドじゃなくて同じような体型のアザラシだったらここまで炎上しなかったかもしれないのだが、アスリートを弱っちいアザラシに例えたらそれはそれで失礼かもしれないし。。。

私からすれば、人を動物に例えると、いろんな受け取られ方をするから、やめた方がいいよ・・と注意するぐらいかな。

やり投げというのは、体重が必要なスポーツらしい。元同僚に、日本有数の選手を妹に持つ人がいたのだが、その同僚は、妹は記録を出す為に太ることばかり考えている・・なんてことを言っていた。冒頭のその選手は鍛錬して金メダルを取れる体を努力して作ったのであり、それに誇りを感じているはずなので、トドだろうがなんだろうがどうでもいい話なんだ、きっと。

・・・・・

この話は、私自身の反省材料でもある。若い頃からずっと尊敬している大好きな先輩がおられるのだが、その方はちょっとブタに似てると言われている人なのだ。私はそのブタに似ているところもたまらなく好きで、ドイツに旅行に行った時、先輩によく似たブタの人形を見つけて、ショーウィンドウの奥の方にあるのを店の人に取ってもらって、それを今も大切に本棚に飾っている。そういう気持ちのもと、「○○さんって、ホント豚みたいっすね」と言ってしまったところ、「お前、本当に失礼な奴だなぁ」とブヒブヒ怒られてしまった。えぇぇぇ・・いい意味で言ったのに・・としょげていたところ、別の先輩から「ブタはさすがにやめた方がいいんじゃないか」と言われて、その時は超不服で・・・。その先輩方、最近お会いしてないのだが、お二人とも元気にしておられるかな・・・。

ということで、その大御所の騒動を見て、久しぶりにその話を思い出したのだ。人を動物に例えると、言ってる本人はいい意味で言ってても、悪い意味に受け取られてしまうから気をつけた方がいいな、と改めて思った次第。

・・・

ちなみに私自身は、10代の頃はキツネと呼ばれてとても嫌で・・30代になったらタヌキとかイノシシとかクマとか言われて・・・まぁどうでもいいんだけど、もう一度キツネと呼ばれてみたいかな。


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