さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

【読書録】10分で上達!トランペット

2024-07-10 23:06:48 | 読書録

上田じん/ヤマハ

ああ、去年の今頃は、この著者の方と同じ舞台に立ててワクワクしていたのだった。あの澄んだ美しい音色を私も出せるようになりたい。

10分で上達とは、この本が10分で読めるという話ではない。日々のアップの仕方や、練習時における注意点、心得などが細かく書かれている、結構カタイ内容の本である。

で、読んでみて、個人的には耳が痛くなるところも結構ある。

・まわりの音を聴くことに50%以上の力を使おう・・・

わわわわ・・これができるようになるには、個人練を相当やんなきゃいけないということだな。自分のことで精一杯の私、もっと周りを見聞きできるようにならなけれはと思ってはいたが、50%以上とは・・・とほほ。トップ奏者は他のトップ奏者がどのように音を伸ばしているか注意を払うとのこと。音価が本来の長さを守れていないと、本来のハーモニーにならないからであるが、音価・・私も苦手。

・難しい箇所ほど先に覚えてしまうのがコツ。

ぎゃあ・・わかっちゃいるけどついつい気持ちよく弾けるところばっかり・・。発表会が近づいているので、苦手なところだけを取り出して猛練習中であるが、確かにちょっとあかりが見えてきた気がする。

などなど。。。。


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【読書録】赤と青のガウン 〜 オックスフォード留学記

2024-07-02 23:42:50 | 読書録

彬子女王/PHP文庫

先般の天皇皇后両陛下のイギリス王室訪問を契機に、天皇陛下の著作とともに話題になっている本だと聞く。

本作は単に皇族の方の留学日記というだけでなく、研究者としての苦労や発見という点でも大変読み応えのある作品となっている。

英国で、日本美術の研究をする意義・・つまりその昔、日本人は自国の美術の価値を知らず、たくさんの美術品が海外に流出してしまうのであるが、日本の中でだけ研究していると、流出してしまったものと出会えない。大英博物館をはじめ、ヨーロッパの博物館の中にまだ眠っていて世に出ていない日本の美術品も結構あるのだ・・ということを改めて認識した。

そうした研究や大学生活以外にも、英国人はお皿を洗った時に洗剤をよくすすがず、洗剤がついたまま皿を拭いているなどいう驚愕するような情報も含まれていたりする。また留学をする時や、留学期間が伸びる時の、亡きお父上とのやりとりなどは心を打たれる。必ず留学記を書けというのもお父君の言葉だそうだ。

とても良いものを読ませていただいたという気持ちでいっぱいである。

 

 


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【読書録】兵諌

2024-06-27 23:28:30 | 読書録

浅田次郎/講談社

蒼穹の昴(1〜4)→珍妃の井戸→中腹の虹(1〜4)→マンチュリアンリポート→天子蒙塵(1〜4)と読んできて、本作が目下のところ最新なのであるが、本巻の主たるテーマは西安事件。

洋行でアヘンを抜き、目が冷めた張学良。この人はつい近年までご存命の方だったのに、西安事件についてはまだまだわかっていないことが多いようだ。

ましてや通信手段の限られていた当時、張学良が西安でクーデターを起こし、蒋介石を捕らえたらしいことはわかっても、蒋介石の安否は当初絶望しされていたらしい。そんな中、張学良ではなくやったのは自分だと名乗り出て馬賊の心意気を示すものが現れたり・・・。

このシリーズ・・まだまだ続くんだろうな。

 


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【読書録】木のぼり男爵

2024-06-23 23:48:46 | 読書録

イタロ・カルヴィーノ/米川良夫 訳/白水ブックス

イタリア語のオンライングループレッスンで、出てきたことのある教材だからあらすじは知ってたんだけど、とっても読み応えがあって、なかなか読み進まず、図書館の予約を延長して読んだ本。

少年時代にカタツムリ料理を食べるのを拒否して木の上に逃げ、そのまま木の上で一生を過ごした男の話。

カタツムリ料理・・あんなに美味しいものをなんで拒否するのかよくわからないが、この話を聞いていた他の生徒さんもカタツムリ食べたことない・・と言い出し・・サイゼリアで普通に食べられるし、食べさえすれば日本人好みの味・・っていうか普通に貝なのに。

という話はともかく、木の上にいても、いろんなことができるらしい。今よりもたくさん木がある時代の話だから、木々を猿のように移動していけば、いろんなところに行ける。恋人も見つけ、愛することもできる・・・・。前半は数々の冒険談が語られ、本をたくさん読んで学習し、いろんなものを作り出し、木の上の生活もあながち悪くはないではないかと思うほどであったが、やがて年をとってくるとそうもいかなくなり、主人公自身も偏屈になり、恋人に逃げられたりして、暗雲が差してくる。それでも地面の上に一度も降りることなくこの世を去った。

この意固地さをどう考えるかであるが、普通の人が送れない稀有な一生を送ったことに間違いはなく、ストーリーとしては面白い。


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【読書録】バッタを倒しにアフリカへ

2024-06-19 23:26:46 | 読書録

前野ウルド浩太郎/光文社

この本は面白かった。

バッタ研究やその他の昆虫に関するお話・・現地で苦労する話も含めて大変面白かったが、馴染みの薄いモーリタニアという国の様子や気候・習慣などについての記述もめちゃくちゃ面白い。

サソリに刺された時、現地の研究所の所長や、お医者さんも、患部をつまんで膝まづいて何やら呪文を唱え始めるのだという。薬を早く処方してほしい著者はイライラ。

また女性は太っている方がモテるそうで、少女は太らせるために過酷な量を食べさせられる習慣があるらしい。例えば6歳の女の子の基本的な1日の食事メニューはミルク8リットルと2kgのクスクスにオイルだそうで、太ももをつねって強制的に食べさせるんだそうだ。食べ過ぎで死ぬ例もあるとか。

バッタの研究に行ったのに、なかなかバッタと出会えずに苦労しているが、最後の方で大きな群れと出会い、たまげていたら、こんなレベルのはまだ群れではない・・と言われたというから、私の想像を絶するものだろう。群生相のサバクトビバッタの黄色と黒の派手な色合いは印象に残った。

せっかく群れを見つけて追っていっても、地雷原に逃げ込まれて断念したり、実験用のバッタを苦労して集めたら一斉に死んでしまったりとか・・・何よりも、研究成果を上げないと生活できないプレッシャーはなかなかその立場の人でないと理解できないかもしれない。

そうした研究を続けていくための費用捻出の一つとして、某出版社から声をかけられ連載にこぎつけたらしい。宣伝のためのアフリカの衣装を身につけた姿もなかなかかっこよくて良いと思った。

過酷な環境で苦労し、お金もなんとかやりくりしながらも、研究を続けていく姿にはとても勇気がもらえる。引き続き応援していきたい。


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【読書録】天子蒙塵④

2024-06-16 09:16:05 | 読書録

浅田次郎/講談社

ついに溥儀が満州国皇帝に即位。

その即位式に当たる儀式は、清朝の時代に比べたらなんとも略式でちぐはぐ。

光緒帝の着た服を着て儀式に臨む溥儀。光緒帝・・と聞いただけで不吉なものを感じてしまうが、光緒帝による戊戌の変法を信じた人たちにとってはそれは由緒正しきものらしい。

清朝の復活と考えたい人たちと、全く違う新しい国と考える人たち。

日本の上層部にもいろんな考え方の人がいて、そんなことを知らない下々の者たちは、満州国に行くことで現状を打破しようと夢をみる。

儀式に出たがる皇后。だが誰が見てもアヘン中毒の皇后を人前に出すわけにいかない。しかも溥儀の子供ではない子を身籠り、その体型は隠しようもない。無理やり腹から引き出されて闇に葬られる赤子・・・。

今から考えると、映画ラストエンペラーは名作だがダイジェストなわけであり、描かれなかった部分にも目を向ける必要はありそうだ。


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【読書録】横浜の名建築をめぐる旅

2024-06-05 23:25:12 | 読書録

菅野裕子 (著), 恩田 陸 (著)/エクスナレッジ

この本、いいねぇ。

去年両親と一緒に歩いた、みなとみらい地区。まだまだ見どころがたくさんあったのに、お腹いっぱいになってしまっていた。

昔の銀行建築も狙い目だわね。

今後、桜木町あたりに縁ができそうな話もあるので、この本についている地図を参考に建築巡りをしてみようかなぁ。さらにそれを描くことができればもっといいんだけど。


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【読書録】甲斐姫物語

2024-06-04 23:39:58 | 読書録

山名美和子/鳳書院

先日、行田の忍城に行ったので、このお城ゆかりの成田氏の城主の姫君・・城主不在の中、忍城を石田三成軍から守り切ったとされるヒロインの物語を読んでみた。

この人の話は諸説あり、非常に伝説的なところがあるものだから、実際、忍城に付属の初仏間でもこの人についての展示は見当たらなかった。なので、そこは割り切った上で楽しく読んだ。

忍城は守ったが、小田原城が破れたことで、結局、忍城からも出ざるを得なかった甲斐姫。その後、蒲生氏郷のもとに身を寄せ、氏郷に愛されながらも、ここで一気を収める等の功を立てたことから、秀吉に目をつけられて秀吉の側室になった。

一方、成田の家を存続させるために、甲斐姫の妹が、甲斐姫が結婚するはずだった男と結婚。そして生まれた姫は秀頼の側室となり、一男一女をもうけた。大阪城落城の折、妹の娘、さらに秀頼の2人の子供と一緒に逃げるが、妹の娘は落命。男子も見つけられて殺されてしまい、残る一人の女子は千姫による助命嘆願も会って、出家し、一代限りとすることを条件に命を長らえた。

その、秀頼の娘は千姫の養女となり、鎌倉の東慶寺に入って天秀尼と呼ばれた。縁切寺として女性を守る寺として有名な東慶寺。天秀尼はその東慶寺の中興の祖ともされる重要人物。私も若いころ東慶寺に行ったことがあるが、そこら辺の歴史を知らなかったから、なんとなく流して見てしまった。また足を運んでみたい。

甲斐姫の消息は秀吉の没後はよくわかっておらず、没年も不明であるが、本書では東慶寺に入った天秀尼によりそり、見守って、長い一生を終えたというストーリーになっている。

 


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【読書録】天子蒙塵③

2024-05-31 23:13:13 | 読書録

浅田次郎/講談社

張学良は東北を捨て、ヨーロッパ旅行へ。その目的はアヘンを抜くため・・・張学良がシャブ漬けだったとは知らなかった。アヘンの抜けた頃、馬占山と出会い、帰国の必要性に気づく。

一方、溥儀は満州国に執政として迎えられるが、日々こんなはずではない・・という思いを強くしていく。甘粕正彦、川島芳子のような、ラストエンペラーでお馴染みの顔ぶれも登場。

だがラストエンペラーを想起すれども、あの映画では踏み込んでいない、もっと奥底に迫ろうとしていることは明らか。


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【100分de名著】トーマス・マン/「魔の山」

2024-05-30 22:17:52 | 読書録

「魔の山」とはこのような話であったのか。

舞台がスイスのダボスと聞いて、私も数年前に行ったところだけにとても親近感を持ったのだが、結核療養所があったのだね。

いとこの見舞いにいったはずの主人公が療養所にて結核を発症。結局7年もいることになったが、ダボスに着いた時の主人公の様子を見るに、これは療養所で感染したものではなく、もともと主人公の中に潜伏していたものが出てきた感じだね。(なぜならダボスに行くだけなら、何ら人体に影響を被らないもの)

途中で戦争があったことから、トーマス・マンの考え方が、執筆中に変化し、主人公は最終的にはダボスの療養所から出る事ができたというのは救いだな。今のような薬のない時代、結核の療養所に入って、実際に良くなることなんてあったんだろうか・・と、本の内容とは別に、そんなことばかり考えてしまう。


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【読書録】最後はなぜかうまくいくイタリア人

2024-05-23 22:09:24 | 読書録

宮嶋勲/日本経済新聞社

昨年9月末に市川で予約して、順番待ち。やっと借りることができた。市川で本を借りるのもこれが最後だな。

借りたらあっという間に読むことができた。とても読みやすい。

イタリア人は時間にルーズで、計画通り行動せず、寄り道ばかりする。だが物事は兎角予定通りにいかないものだから、予定通りにいかない訓練を常にやっているものだから、臨時の対応能力がすごいのである。寄り道をしても最後はちょっと遅刻するぐらいで済ませ、途中寄り道をした果実も得る・・・・といったところ。

だが、問題先送りにする癖があり、そういうところは真似をしない方がいい・・など。

寄り道・・のところ、ひまわりという映画そのものかもしれない。寄り道をしても戻ってくることもあれば、戻ってこないこともある。でもそこで本来の人生を見つける。オデュッセウスの冒険になぞられた項目は興味深い。

もちろんこういうことは、イタリアにおいても人によるだろう。私も時間にルーズであるが、予定通りいかないことの対応能力も低い。まるで悪いとこどりみたいな・・・。

寄り道も、寄り道をしてあまりよくないことになった経験が多すぎるものだから、あまりしない。

たまには寄り道をした方が良いのかも。ま・・今の私の生き方自体が寄り道だという解釈も成り立つのではあるが。


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【読書録】朝練〜管楽器の呼吸法

2024-05-22 22:07:09 | 読書録

藤井 完/全音楽譜出版社

トランペットの新しい先生は、この本に書かれている呼吸法を勧めてくださる。

前から持っていたのだけれど、全く開いておらず、初めて開いてみたら、楽譜は載っておらず、文章と体の筋肉の図のみ。

トランペットの呼吸法は声楽のベルカントの呼吸法と基本的には同じそうなのだが、そもそもベルカント自体がいろんな人にいろんな事を言われており、私の中ではまだ最適解がない状態。この本がそんな私を助けてくれるかも。

キーワードとしては

・タンギングは前、響きは後ろ。

・前にも後ろにも開く状態。

・息を回す(いったん横隔膜の方に向かって下がった息が、体の背面からあくび喉の後ろ側を回っていくイメージ。

かな。師匠の場合、さらにチェストアップという動作が加わるけれど。

正しい歌唱発生時には、呼吸のための筋肉は呼気時においても吸気的傾向を示す・・という話、去年の声楽コンクールで審査員の先生から言われたことにつながる。

この本を読み込んでいきなさい・・とトランペットの師匠に言われたので、頑張って読み込んでいきたい。


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【読書録】天子蒙塵②

2024-05-21 22:01:00 | 読書録

浅田次郎/講談社

張学良は龍玉を李春雷に引き取ってもらい、肩の荷を下ろしたかのように東北から去ってしまう。爆殺された張作霖の馬賊の魂を受け継ぐ人物として馬占山という人物が出てくる。日本軍に帰順すると見せかけて逃走する様子は痛快。見張りの日本兵を一人は殺すが、もう一人は面識があったため殺さない程度に重傷を負わせるシーンなど、まさに馬賊的な立ち回り。

どんな人物かと思って調べてみたら、細面で長髪で頭に布を巻いた姿が出てきて、なかなか魅力的だ。彼はゲリラ的戦法を繰り返して抗日運動を続ける。

一方、もう一度皇帝になりたいという想いが捨てられない溥儀は、天津を抜け出す。日本の言いなりになるのではなく、自分ながらの女真の後継者としての心意気は忘れていないのであったが・・。アヘン中毒の妻・婉容は不満たらたらで厄介なお荷物でしかないように書かれている。


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【読書録】この世をば(下)

2024-05-20 23:14:18 | 読書録

永井路子/ゴマブックス

永井路子さんの書かれた藤原道長の物語を読んだ。

この本によれば、藤原道長はどちらかというと弱気で平凡な男であった。

なぜ頂点に登れたかというと、強運と、優れた平衡感覚のおかげだった。

やりすぎないこと。賢帝である一条天皇はそういう道長を信頼したのだった。

どちらかといえば平時のリーダーである。

「この世をば」の歌を詠んで後から、道長の運命は急降下。要するに病気に勝てなくなってきたのである。刀伊の入寇のような非常事態において、道長は病気で何もできなかった。つまり晩年近くまで、そう言う事件がなかったからトップでいられた・・とも言えるだろう。

驚くべきは、火事の多さである。内裏は焼けるは、道長の邸宅は焼けるわ・・・。

でも道長に取り入りたい受領層が争うように援助を申し出、再建してしまう。受領層は民を苦しめ、私服を肥やしているが、道長や帝のために気前よく援助することで、ずっと受領にしておいてもらえるというメリットがあるのだ。

こんなに家事ばかりで、当時の防災はどうなっていたのか。。。防災をしなくても、とりあえず火の粉から逃げ出せば再建してもらえるのであれば、防災意識は低くなるだろう。病んでいるな。

そしてその受領層の最たるものが源頼光。大江山の酒呑童子を倒した伝説の持ち主であり、頼光の兄弟の子孫は頼朝である。だが当時の頼光は武勇以前に大富豪だったのである。

本書に紫式部は若干登場するが、道長と何らかの男女関係があったことを匂わせている。また小右記の作者、藤原実資は、大河ドラマでは道長と仲が良いように見えるが、実際には道長と反りが会わず、祝いには絶対顔を出さないし、小右記にも皮肉ばかり書いているようだ。だが、「この世をば」の有名な歌が今に伝わっているのは実資のお陰だったりするんだそうだ。この歌は道長の作ではあるが、実資と道長が一緒に吟じて楽しんだようである。

と言うことで、「光る君へ」とは少し設定が違うし、道長のキャラも少し違うが、非常に細かく書かれており、史料を相当調べた上で書かれた作品らしく、大変面白かった。


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【読書録】世田谷区の歴史

2024-05-15 21:57:38 | 読書録

荻野三十七彦・森安彦ほか・東京にふる里をつくる会/名著出版

私は横浜生まれの横浜育ちだから、東京の歴史はほとんど知らない。

特に今、縁のある世田谷区のことは全然知らないため、こんな本を借りてみたのだが、めっちゃ古い本だ。

世田谷区は23区の中では大田区に次いで広いが、以前よりたくさんの村があり、それが統合されてきた歴史がある。なので世田谷区の歴史は一律ではないのだが、吉良家の領地だったところが、井伊家の領地になり、豪農を取り込んで、農民の分断をはかり、それが幕末の世直し騒動に繋がったり、明治以降も神奈川県との県境問題とかあったりして興味深い。そうか世田谷区は川崎市と接していたんだな。川崎に一部世田谷にもあるような名前が見えるのはそう言う歴史があるからか。

江戸時代の人々の生活に関わる記述も面白かったな。七種粥の日には、なずなしかご飯に入ってないとか・・。

またこういう本があれば読んでみたい。

 


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