さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

枝豆・小松菜・しらす・塩昆布おにぎり

2023-02-28 23:31:50 | 下手くそ料理帖~ごはん系

ギャル曽根さんのレシピをもとに、以前、小松菜としらすと塩昆布の混ぜご飯を作ったことがある。

▼小松菜としらすと塩昆布の混ぜごはん

https://blog.goo.ne.jp/y-saburin99/e/6f574093271a1e9c78cebb5456b5c0e5

先日見た腸内細菌の番組の影響で、もっと摂らなきゃという気持ちになっており、業務スーパーのむき枝豆をご飯と一緒に炊いてはどうだろうと思い立った。

ところが一緒に炊いてしまうと、緑色がちょっとくすんだ色になってしまう。

きっと熱の通しすぎなんだな。ということで、今回は解凍した後、2分くらいレンチンして、その後小松菜と一緒に炒める方向でやってみた。(おにぎりにするので、小松菜は細かめに切る)

ごま油で、小松菜を2束ぐらい炒め、途中から解凍・レンチン後の枝豆を200グラム投入、その後、釜揚げしらす1パックとご飯(3合分くらい。私は塩麹を加えて炊いています)、塩昆布、白いりごまを投入。(塩昆布はちょうど良い塩加減になるくらい入れる)。うんうん、枝豆の緑も色褪せす、美味しそう。

はい、自信作。

美味しくできました。


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チュモッパの素

2023-02-27 22:34:40 | 食いしん坊レビュー

お弁当生活・・うまくいっている。おかずの他に具沢山おにぎりを2種類持って行っているから、お昼ご飯だけでかなりの品数になる。

先日買っておいた、韓国おにぎり「チュモッパ」の素をご飯に混ぜて、おにぎりを作ってみた。

黄色いのはたくあんのみじん切りで、後ろの大きな袋には

味のついた海苔や胡麻などが入っている1.5合分のご飯に混ぜて、

おにぎりを作ってみました.本当はこの韓国おにぎりは小さな球体にまとめるものなのだけれど、私はおにぎりケースに入れて会社に持って行きたいので、三角に握った.

食べてみると本当に美味しい.たくあんがアクセントになっていて本当に美味しい.


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブラタモリ#203「横浜・川崎」・#202「東京湾」・#201「大名屋敷と東京」を見て

2023-02-26 11:45:52 | 映画・番組等、各種鑑賞録

何にも特別なことはできないでいる、連続休暇最終日、見れていなかったブラタモリの録画をまとめ見。

自分の出身地に近いところを攻めてみる。

#203「横浜・川崎」◆初回放送2022年5月21日◆~横浜・川崎は東京湾をどう進化させた?~

#202「東京湾」◆初回放送2022年5月14日◆~海の玄関口・東京湾 原点は川にあり?~

#201「大名屋敷と東京」◆初回放送2022年4月16日◆ 〜大名屋敷は東京に何を残したか〜

まず、自分の出身地横浜。小学校3年生で横浜市の地理と歴史を習い、4年生で神奈川県の地理と歴史を習い、5年生で日本地理、6年生で日本史を学んだ・・・つまり横浜市の歴史というのはその後、開港とか生麦事件とかで歴史の表舞台に出る事項以外は、小学校3年でおさらばなのだ。郷土史の重要性がわかるのは大人になったから。でもその歴史を地理や地学と結びつけて考える機会はなかなか訪れない。そういう意味ではブラタモリは昔習って忘れていた何かを別のものと結びつけて再び目を開かせ、さらに発展させてくれる素晴らしい番組なのである。

まず203を見て、横浜港はまだ発展しているという話。え・・まだ作っているの?と思うのだが、それは船が大型化しているという現状だ。大型化した船が停泊できる場所を新たに作らなければならないということ。逆に、そういうものを作ることができる・・という意味で横浜は良港なのだ。横浜だけでなく、東京湾そのものが港の立地として恵まれているのだ。それは202を続けてみるとよくわかる。

大型船が通るためには、ある程度の深さが必要なのである。水深50m以上。だがそれを確保できるのは、東京湾の湾内全てではないのだ。実は、湾の中にさらに深い溝のようなものがある。それは2万年前に海水面が今よりずっと低かった時、流れていた川・・古東京川の跡なのだ。昔、利根川は東京湾に注いでいたが、その利根川の下流を流れていた川だ。古東京川が侵食した跡があるから、その跡が東京湾の底のさらに深いエリアとなり、大型船が行き来できるわけだね。

でもいくら深い部分があっても、放っておけば埋まってしまう危険もある。そこは、江戸時代に利根川をチーバ君の鼻の先あたりで鬼怒川とくっつけて、太平洋川に流してしまう大治水工事をやったことで、東京湾全体が埋まってしまうことを防いだ。

かつ東京湾は千葉県の富津と神奈川県の横須賀を繋いだあたりが細くなっている。富津は海中に細長く突き出た砂嘴だ。これはちょうど北と南から同じくらいの力の風が当たることによってできる波によって砂が運ばれてできたもので、砂嘴およびその周辺にできている浅瀬によって、東京湾内の波は穏やかで外側は波が大きくなる。すなわち船は東京湾内に入れば穏やかな波の中で航行できるわけだ。浅瀬には海堡が作られ、以前は砲台が築かれていたが、今は大砲はない。海堡自体は今は航行する船を監視する役目を負っているが、浅瀬のすぐ横を古東京川の削った跡があるため、そこを船が航行することができるわけである。もし古東京川がなかったら富津から伸びる砂嘴はさらに伸び、東京湾を塞いでしまっただろうとのこと。

ということで、現在の東京湾は古東京川の残した恵みを享受しつつ、治水工事でその侵食跡を守り、かつ砂嘴で内部の波を穏やかにするという絶妙なバランスの上に成り立っているわけだなぁ。

そうは言っても干潟になって活用できない土地もある。そこは明治の実業家、浅野総一郎が運河を作ったりして活用の道を作り、京浜工業地帯へと発展していくんだね。そういえば小学校3年生の社会科の教科書に船の上から測量をするダンディな紳士・浅野総一郎の絵が載っていたことを思い出すよ。

そして201を見て、私がかつて働いてた場所の周辺も、大名屋敷の跡だらけであることがわかる。紀尾井周辺が大名屋敷だったというのは知っていたけれど、江戸の半分は大名屋敷だったとは思わなかったなぁ。そいういう大名屋敷のあとが東京の名だたるビルや商業施設に生まれ変わったり、庭園や憩いの場所として残っているんだねぇ。屋敷として整備された土地の区画が今も活用されているわけだ。自然の営みも人の営みも奥深い。


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【読書録】ノーサイド・ゲーム

2023-02-25 23:45:25 | 読書録

池井戸 潤/講談社文庫

ルーズヴェルト・ゲームは企業内野球チームがテーマだったが、本作は企業内ラグビーチームがテーマ。でも全然違う感じの作品に仕上がってて面白かった。個人的には超資産家によるウルトラCのあるルーズヴェルト・ゲームより、普通のサラリーマンが頑張る本作の方が好きだな。

池井戸作品はまるで時代劇のように善玉が必ず勝つ。推理小説の要素もあるけれど名探偵は存在しない。普通のサラリーマン・・でも細かい綻びを見逃さない、分析力のある、しかもガッツのある、変な妥協をしない善玉サラリーマンが気力・体力を尽くして悪に立ち向かう姿に勇気がもらえるのである。そうわかっていてどうしても読んでしまうのは、池井戸氏の作り出す悪玉キャラやどっちつかずキャラ、裏切りキャラが変化に富み、しかもその描写が優れているからだろう。本作には善玉面した悪玉が登場し、その本性がわかるのは半ば過ぎという絶妙なタイミングだ。逆に最初から悪玉づらしていたキャラが、実はそうではなかったとわかるのが、さらにその後だ。という意味で、読者を飽きさせない構成としても申し分ない。

冒頭で、ある買収案件に激しく反対したことで、全く畑違いの部署に飛ばされる主人公。かつそのポストは企業内ラグビーチームのゼネラルマネージャーを兼ねたポストだった。

ラグビーについては全くど素人の主人公が、どうやってチームを強化し、赤字垂れ流し体質の構造改革につなげていくのか・・それは本人の頑張りや理詰め、経営マインドだけではなく、味方を増やしていく行為・・極端に社交的なわけでもなく、本人の誠意や趣旨の共感性に、賛同者が自然に増えて行く過程に他ならない。最終的には本人の人間力がものを言っていく世界にとても救われる思いがする。

ラグビーを知らない主人公だが、著者は猛烈に知っている訳で・・ああ、小説家になるには本当にいろんなことを知っていないといけないのね。私なんて、ラグビー出身者がたくさんいたのに、こういう話を知っていたら彼らともっと親しい話ができたんじゃないか・・なんて思ってしまうよ・・充分仲は良かったのだけれどね。

私とラグビーの接点は、先日両親が缶ビールをまとめ買いした時に、付録として付いてたというこのタオル・・いらないからもらってと言われてもらってきたこのタオル2枚を、ヴァイオリンとトランペットのケースに入れてありがたく使わせていただくぐらいしかないのだけれど、今後はこの小説を思い出しながら使うことにするよ。

自分が畑違いの場所に飛ばされても、きっと主人公のようにその場所で頑張ろうと心に誓いつつ。

 


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トランペット(初心者用)を売ってきた

2023-02-24 18:03:15 | 鳴るほど・ザ・楽器遍歴

さて今日は、トランペットを始めた頃に使ってた、Bachのスチューデントモデルを売ってきた。

当時10万円くらいしたかなぁ。お店の方は、「この楽器は中国で作っているので、中古品にはあまり高い値をつけられません。25000円でどうでしょうか?」とおっしゃる。

え? 43年前に3万円で買ったギター(国産)を1万円、27年前に10万円で買ったバイオリン(国産)を1万円で売った私にとって、14年前に10万円で買ったトランペット(中国製)が25000円なら上々。へぇぇ〜。

弾かなくなってしまった楽器を売る時と違って、今はアップグレードした楽器を使っている場合には、以前使っていた楽器を手放す悲壮感はなく、店の人も明るい。

今、Bachのアルティザンを使ってるんですか? それじゃぁ、こちらは手入れをして、これから始める人に使ってもらいましょう。ええ、いい楽器ですから・・と。

楽器は天下の巡りもの。


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

歴史探偵「皇帝ネロの黄金宮殿」を見て

2023-02-24 13:04:54 | 映画・番組等、各種鑑賞録

(2023年2月15日放映分)

歴史探偵には珍しく海外に飛び出した番組となった。こうすればネタ切れなくずっと続けられるので良いのではないかな。

ローマの有名な遺跡、コロッセオの地下をはじめ、付近に眠る、皇帝ネロが作った黄金宮殿(ドムス・アウレア)の様子、およびそのCG復元を番組で見て、ネロという皇帝のイメージがガラッと変わった。

私は幼い頃、聖書物語で育ったから、ネロといえばキリスト教徒を激しく迫害した愚かな皇帝というイメージしか持っていなかった。その後、善政を施した時期もあったことを学んだが、残酷で、豪奢で、ズレていてイカれた人物というイメージは崩せなかった。

だが当番組を見て、そのイメージは創られたものかもしれない・・と思った。

ネロは暴君とされ、黄金宮殿も埋め立てられ、広大な池も埋められてコロッセオが建てられた。しかし発掘された黄金宮殿の中でも、八角形の間で上がドーム上になっている空間は内部が光り輝くようになっている。当時、宮殿に黄金で飾るのは当たり前の話だが、なぜこれが黄金宮殿と呼ばれるかについては、採光および光の演出が素晴らしく、反射で内部が光り輝くように作られ、しかも滝まで儲けられ虹ができる仕掛けもあったからだ。皇帝の権威の演出として極めて斬新な作りであった。

ベスビオ火山から出たポッツォラーナという火山灰をに水や石灰を混ぜて作られたローマンコンクリートででいたドームは2000年間一度も崩れていない。そのドームにはさらに水力で回転する天井が取り付けられていた模様。壁や天井には素晴らしいモザイク画が取り付けられている。ルネサンス時代に開けられた穴から数々の美術家(ラファエロを含む)が潜り込み、その絵を観察して自分の作品に取り入れたことから、ルネサンス以降の美術に与えた影響も計り知れないという。

この宮殿はローマの大火のあとに建てられており、二度とローマが大火の被害を受けないように、防火用水としての広大な池も備え、宮殿に至る通路も広い幅を確保。

ところ大火の発生した当時、ネロはローマから遠く離れた別荘におり、大火の報を聞くと急いで駆けつけ、神殿や自分の庭園なども解放して被災者の救助に当たったとタキトゥスは記している。そして大火後も防災の観点から広大な宮殿を作ったわけだが、そのために貴族の土地を召し上げたり、貴族に多額の寄付をさせたりしたことから、元老院の深く対立することになってしまった。そして他ならぬネロ自身がローマ大火を起こした放火犯にされてしまったのである。

今では、ネロが放火したというのは、研究によってほぼ否定されているという。だが、結局元老院を敵に回したネロはローマの穀倉地帯である北アフリカ駐留の軍団に離反され、ローマに小麦が届かなくなり、ネロは自死することになる。

ネロはむしろ賢帝であったかもしれない。だが元老院とうまくやることができなかったため、短命に終わり、しかも長年誤解されてきたあわれな皇帝であったかもしれない。歴史上、暴君とされる人物は往々にしてその傾向があるが、ネロもその例に漏れずというわけか。改めて学び直してみようという気になった。


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サイエンスZERO 「人類の“宇宙観”を変える!ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」を見て

2023-02-24 12:05:38 | 映画・番組等、各種鑑賞録

(2022年11月6日放映分)

私が学校で天文学を習ったのは、ハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ前である。30歳前後で一度学び直しの意欲が湧いた私は、子供向けの図鑑を見てびっくり。こんな綺麗な星の写真は私の記憶のある教科書の写真とは大違い。今の子供達は、理科好きの私も知らなかったハッブル宇宙望遠鏡の宇宙画像やアノマロカリスを代表とするカンブリア紀の大爆発を習っている・・・子供がいれば子供の教科書を見て学び直せるが、独身の私は自ら学び直して自分の知識をアップデートしなければならないぞ!と思ったものである。

そのハッブル宇宙望遠鏡が役目を終え、その後継がジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡で、2021年12月に打ち上げられ、2022年7月から観測が始まっている。なんと開発に25年・1兆円かかり、1万人もの研究者が携わったという。

実際ハッブルとジェイムズ・ウェッブの画像の違いをみると、一目瞭然。自然の景色に例えるならば、ハッブルだと山の輪郭くらいしか見えないものが、ジェイムズ・ウェッブだと細かい谷や川まで見える・・というような違いだ。ジェイムズ・ウェッブはハッブルの数十倍以上の性能があるのだ。

その違いはどこからくるか。

まずは「鏡の大きさ」だ。ハッブルの鏡の直径が2.4mであるのに対しジェイムズ・ウェッブは6.5mで、面積にするとおよそ6倍の差がある。鏡が大きければより多くの光を集めることができる。

もう一つは観測する光の「波長」だ。ハッブルは主に目に見える「可視光線」を捉えるが、ジェイムズ・ウェッブは「赤外線」を捉える。赤外線を捉えられることは大きい。なぜなら星の発する光は、最初は可視光線でも遠距離になればなるほど引き伸ばされ、赤外線になってしまうからだ。赤外線を捉えられれば、これまで観測できなかった“遠くの宇宙”を観測できる。実際、日本の天文学者が地球から135〜136億光年離れた銀河の候補を見つけている。ビッグバンは138億年前と言われ、すぐに銀河ができたわけではないので、これが本当なら、ビッグバンに近い、誕生間もない宇宙の様子を捉えることができていることになる。

また地球外生命の探索もジェイムズ・ウェッブのミッションの一つ。赤外線を使えば生命活動の指標となる大気の成分を観測することができるのだ。ハッブルの可視光線の世界では水や水蒸気しか観測できなかった。ジェイムズウェッブで、ある恒星の周りを好転する惑星が太陽を横切る時の光の波長を観測し、まずはその惑星の大気に二酸化炭素が含まれることを推定することができた。これが酸素やオゾン・メタンなどが観測できるようになれば、地球外生命の可能性も深まってくるのである。

しかし、赤外線を捉える技術というのは実は大変である。太陽の熱の影響を受けないように、シールドを施し、かつマイナス237度で動くようにしなければならない。ジェイムズ・ウェッブ望遠鏡の位置は地球と月の距離の4倍離れているので、故障しても直しに行くことはできない。実際の打ち上げ前のテストをアポロ計画のときに使用した環境(マイナス180度・真空)で耐性テストを行ったという。2〜3ヶ月の間、24時間、週間7日全く休みなしに、NASAのセンターでエアマットを引いて泊まり込みながらテストを行った日本人研究者のインタビューも含まれていた。

研究者たちは本当に寝る前にも惜しんで研究しているようだ。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のデータが公開されてから10日で20編もの論文が公開されたという。1本の論文を書くのに通常は1年かかるということで、いかに新しいデータが入ったら研究者達が睡眠時間を削って、我先にと食らいつくのか・・ということが推察される。

小さいころ憧れた研究者の道・・・いろんな科学番組を見るにつけ、研究には知力も必要だが体力・特に持久力も必要だということを痛感させられる。

 


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

浦安音楽ホール(ハーモニーホール)で本番

2023-02-23 23:42:51 | ただの日記

今日はこちらの本番で、新浦安にある浦安音楽ホールへ。

初めて行くホール。二つホールがあるけれど、今日使ったのはハーモニーホール。コンパクトだが響きも良くて気に入った。

ロビーの絵も素敵。

こちらの方の作品だそうです。

今日歌ったのは、

・ヴォルフ作曲の「もう春だ(Er ist's)」

・グリーグ作曲の「君を愛す(Ich liebe dich)」

・マスネ作曲の歌劇「エロディアード」より「彼は優しく、美しい(Il est doux, il est bon)」

上二つは人前で初めて歌う曲。ドイツ風の衣装で歌った。エロディアードはサロメっぽく・・そう見えるかどうかは自信がないけど。

今回は、特にIch liebe dichの暗譜が心配で、外国語の1番・2番がある歌詞は混同しやすいので本当に暗譜が難しいね・・・でも本番ではうまく行った。

エロディアードもいい感じで歌えたけれど、衣装をもう少し考えたほうがいいなと思った。やはり体が冷えるし、いろんなところに引っ掛けそうなので、もっと歌に集中できる格好を考えなきゃ。・・ま、そういうところを見つけ出すために舞台の度に改善や工夫をしてるんだけどね。

ということで、先日のCasa Classicaでの本番と被らない曲を短期間に仕上げたので結構疲れたかな。まぁ、シーズン初めにわざと苦労することで一年を乗り切ろうとしているので、我ながら頑張ったと言えるかな。

帰りの駅で不思議なものを発見。

蘇我の横にサッカーのピクトがあるねぇ。調べてみたらジェフ市原のスタジアムの最寄り駅だからとのこと。私がよく知らない世界だけど、可愛らしくて良いと思った。


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画「日本沈没(1973年版)」を見て

2023-02-22 11:43:29 | 映画・番組等、各種鑑賞録

先日録画したNHK BSプレミアムでやっていたこの映画を見た。

この映画、私が子供の頃に相当に話題になり、塾の先生方から「沈没なんかしないから安心して」と言われて、その後「嘘の話を見て騒いでどうする」と思って、SF全般に対する不信感から、ずっと遠ざかってきた。だが近年NHKの番組「100分de名著」をみるようになって、SFについては、そういうことが起こりうるのが確かかどうかということではなく、そういう自体に直面した時に人間はどう考えどう行動するかがちゃんと描かれているかがポイントであると気づくようになった。

だがそれでも気になるものは気になる。日本列島は沈むのではなく、南からオーストラリアに、東からアメリカ大陸にぶつかられて、高地の山の中になるのである。それも今から2億年以上後に。そう言われているのが定説の中、どういう理屈を持って日本が沈没するという設定を持ってきたかに興味を持った。

見始めると、日本海溝の底に潜水艇でもぐるシーンから始まる。1万メートル潜れるのか潜れないのか?と怒鳴る田所博士。だが、有人潜水の日本記録は去年の8月に小笠原海溝で記録された9801メートルで、まだ1万メートルに達してないし、去年の記録も60年ぶりの更新(256メートル更新)なんだそうで、超深海の調査は実際には簡単ではないことを感じる。

映画では、実際の海溝の底にまるでナイアガラの滝のような流れができ、落ち込んでいる部分を発見して、これはただ事ではないと驚いていた。

また日本が沈没に至る経緯としては、地球の核が徐々に大きくなってきていることに対応してマントルの流れが突如変わることがある・・・ということが大前提の話として出てくる。マントルの流れが今のままであれば、日本は逆に浮き上がる方向にあり、それこそオーストラリアとアメリカにぶつかられて山の中になる方向であろうが、マントルの流れが変わってしまえばその前提は崩れるかもしれない。じゃぁ、地球の核は本当に大きくなっていているのかというと、外核にある溶けた鉄の一部が冷えてかたまり、結晶化することで内核の半径が毎年1ミリずつ大きくなっている・・んだそうだが、それがどれくらいのインパクトなのか? 地球の核についてはあまりわかっておらず、最近も逆回転してるんじゃないかという説が出されてりしてるけど・・・・。

今では誰でも知っているプレートテクトニクス。およびその背景となる大陸移動説の再評価。当時の日本ではまだ一般的ではなかったんだな。プレートテクトニクス理論は1973年から高校の地学の教科書に取り入れられ、この映画の原作の小松左京氏による「日本沈没」もこの映画も1973年。そういう意味では日本社会には小説と映画のヒットのおかげですぐにこの考え方は普及したが、東側諸国はこの考え方を西側の帝国主義的思想と受け止めたため、なかなか浸透しなかったという。日本の地質学界も当時はマルクス主義的思想が強かったらしく、学界に受け入れられるまでさらに10年くらいかかったんだそうな。

映画の冒頭に、パンゲアが分裂し、ゴンドワナができ、さらに南アフリカと南アメリカが分裂しインドが北上する場面から、いきなり日本列島の成り立ちの画像に写る。最近色々読んでいる地理や地学の本で読んでいるイメージと細かな点で少し違うが、確かに私が子供の頃はこう習ったかもしれないなどと思いながら見た。

本作は当時は新しかったプレートテクトニクスにさらに、マントルの動きが変わったという設定を創作として加えていることになる。

・・・・・・

まぁ、どういう理屈で日本が沈没することにしたのか・・という設定のおおもとはここまでにして、では田所博士が、大地震をはじめさらには日本沈没の可能性を感じ始めた後、人々はどう動いたのか。

意外に、ちゃんとしてるじゃないか・・・というのが私の印象。

もっとちゃんと調査し、各所に測定機器を設置するための予算、研究チームの発足を、首相(丹波哲郎)や渡老人という資産家が手助け。現場では藤岡弘や二谷英明が頑張っている。

その測定機器から得られる情報をもとにシミュレーションしたところ、沈没まであと10ヶ月強という数字が出される。ここから日本国民を脱出させるプロジェクトがスタート。各国に国民の受け入れを打診。だが1億1000万という人間をいくら分散しても相当の数になり、自分たちの国の中に別の国ができてしまうと難色を示す国が多かった。

もう一つの悩みは、いつ国民にそれを発表するかだ。天城の噴火や伊豆の地震、関東の大地震により多大な被害がでたが、それでエネルギーを放出したため、これで落ち着くだろうと唱える学者も多かった。しかし結果から得られる情報は、近い将来の日本沈没を裏付けるものばかり。他国に水面下に接触を開始した以上、他国のメディアに先にぶち抜かれてパニックを起こすのをどう防ぐか・・まず田所博士が日本沈没の可能性をメディアに激白。・・しかしその段階では、国民はあまり動かなかったようだ。内閣は経済界にも根回しをしつつ、正式発表の日を2週間後と決める。その前にやはり外国メディアにすっぱ抜かれ、正式発表は2日早まった。

国連にも正式に国民の受け入れ願いが出されたが各国は難色を示し・・・だが実際に富士をはじめ、数々の火山が爆発、太平洋側から沈み始めると、各国から救護の手が・・・。アメリカ、中国、ソビエト・・・。丹後半島や舞鶴あたりは影響が少なく、ソ連船が救護にくる。(なんか、第二次対戦後、ソ連兵の攻撃を避けて大陸から舞鶴に逃げてきた人にとっては複雑な心境だろうなと思いつつ)・・ただ韓国と北朝鮮は受け入れ先になっておらず、しかも津波がくるということで勝手に船を出さないようにいくら呼びかけても人々は聞かず、何隻も津波に飲まれた。

沈没までの日程は当初より早まり、最後は皇室をスイスに避難させ、調査隊は船で南方に避難しつつ、測定を続けた。しかしその測定にも終わりの日が来た・・・。渡老人と田所博士は日本列島と心中したが、他の主だった方は助かった模様。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

映画を見た後の感想としては、丹波哲郎が演じる総理はよく頑張ったよ。もうダメだとわかった時、内閣を海外にウケの良い人たちに全取っ替えしたのは、やるねぇ。調査隊も藤岡弘も頑張った。たくさんの人が犠牲になったが、たくさんの人が助かった。寂しさと悲惨さはあるが、最後はやり遂げた感が残る内容だった。

しかし、日本沈没に匹敵する災難が日本に襲いかかり、全国民が難民になるような事態・・将来起こらぬとも限らないが、ここまで整然とできるだろうか・・というのは相当に不安である。この映画では、逃げ惑う国民は色々描かれていたが、国の中枢はきちんと機能し、かつこの話がまだ海のものとも山のものともつかない時期から調査予算が出され、渡老人による働きかけもあって、ある程度の準備ができた。だが、東日本大震災および原発事故、コロナ禍で発熱外来が全然繋がらず、具合の悪い中で色々電話しても有益な情報が得られない・・などという経験をした身にとっては、情報はもっと錯綜して混乱するものであり、政府がどう動こうとしてもそれを妨害する動きは必ず入るものであり、相当のデマも流れるものである・・と思う。

そういう意味では、難色を示す諸外国や、津波が来ると言っても信じずに逃げる人たちの図はあったが、妨害やデマ、情報の錯綜はあまりなかったように感じる。

実際にこの映画に匹敵する事態となったら、この映画のようには済まないであろう・・というのが全体としての私の感想である。


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

電子ピアノの引き取り

2023-02-22 11:22:54 | 鳴るほど・ザ・楽器遍歴

今日は電子ピアノの引き取り。20代の頃に30万円くらいで買ったカシオのCELVIANO。2度の引越しを経験し、今では音は出るがペダルが効かず、キータッチも非常に硬い。

電子ピアノ無料引き取りというサイトからも申し込んだが、この電子ピアノは古すぎて有料引き取りになると言われた。他でも同じようなことを言われていたので、有料でもいいから引き取っていただくことにした。12000円。昨日楽器を売って作ったお金の過半を充当。

今日の何時に引き取りになるかは昨日の17時以降でないとわからず、今日の10〜12時に引き取りになることは18時過ぎに連絡があった。よかった、午後の合わせに出られる。

電子ピアノの上下に色々置いてあったものや楽譜を片付け、久しぶりの晴れ姿。

これも買った当初は相当に弾いたのであるが。。。父が時々来て練習していたけど。CDやメモリーカードを差し込んで合わせて弾けるのがよかったな。ニフティのクラシック音楽フォーラムのオフ会で歌う歌の音取りのために、CDをかけながら鍵盤を叩き、歌パートの音取りをしたなぁ。おかげで相当初見力がついたんだが。そのCDの部分も故障して、CDが入れられなくなった。

このピアノは足の部分と鍵盤の部分が分解できるので、分解して運ぶのかと思ったら、怪力な人が来て、一人でそのまま持って行ってくださった。立てた状態であればエレベーターも楽々。運び出しは一瞬で終わり、本棚の下に張り巡らした電源コードを取るのに難儀したくらい。

なくなってみると、やはりあっけないねぇ。人生の半分くらい一緒にいた楽器なんだぜ。仕方ない。こういうものを何度も乗り越えて、人は生きていかねばならぬのである。


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

古い楽器を売りに行く

2023-02-21 23:15:41 | 鳴るほど・ザ・楽器遍歴

連続休暇中なのだが、最近あまりにも疲労困憊しているし、2つも本番があるので、どこにも行かずに身の回りの片付けをしている。

昨日は、ピアノ合わせがてら、弓の毛替えをし、今日は同じようなところに楽器を売りに行く。

まずはクラシックギター。

中学生の頃、NHKのギターを弾こうという番組にハマり、お小遣いを貯めて3万円くらいで買ったヤイリギター。今でも結構いい音がする。高校時代にアメリカに留学した時には持って行ったが、現地ではあまり弾かずにピアノばかり弾いていた。帰りのバストリップでは、南米の男子たちがこの楽器を常に誰かが弾いて歌ってくれた。特にボリビアの子とチリの子が喜んで弾いてくれた。なので非社交的で英語力もあまりない私がいよいよ日本に向けて帰る時、南米男子たちがびっくりするほどとっても優しくて、スイス男子は涙をポロポロ流して泣くし・・。

バイオリンを手に持ってすぐに弾けるようになったのは実はギターのおかげ。ギターの調弦は低い方からミラレソシミと上がっていき、バイオリンの調弦は高い方からミラレソと下がる。だからバイオリンを習い始めた時は、ギターの逆と考えて、すぐに音の位置を覚えることができた。だがバイオリンに慣れてしまったあと、ギターを弾こうとすると、さすがに頭が混同し、こりゃダメだと思った。しばらく実家に置きっぱなしになっていたが、行徳から市川に引っ越し、父母がよく泊まりに来ていた頃、実家も引っ越しの話が持ち上がり、父がこの楽器を持ってきてくれたのであった。その後も弾かず・・今日の日を迎えたのであった。

買い取ってくれる店の人がこの楽器を見て、ネックのところにヒビが入っているのを見つけた。あ〜それは知らなかったなぁ。逆に芳志戸幹雄さんの真似をして、ギターの右下部分に音叉を軽くぶつけて出来た傷は大したことにはならないようだ。

買取額は1万円。40年以上前の3万円が1万円か。ま、悪くはないか。「アメリカまで行ってきた楽器なんですよ」とちょろっと言って見た。どこかで第二の人生を送ってほしい。

次はバイオリン。

これは31歳の頃、趣味の音楽の集まり(ニフティのクラシック音楽フォーラムのオフ会)に歌で参加していた私が、他のメンバーの影響を受けて、衝動買いした国産S社のバイオリン。当時弓と合わせて10万円くらい。その後、会社の組合の中央執行委員になってしまったので、本格的にバイオリンを始めるのは36歳の1ヶ月前になってしまったが、これで2年間練習した後、市民オケに入れてただいて、さらに1年弾き、その後もっといいバイオリンを買ったので、この楽器は実家に帰った時に練習する用に実家に置きっぱなしになっていたが、やはりギターと同様、父が持ってきてくれたものである。

店の方は、「この頃のS社はちゃんと作っていたんですね。品番も細かくて。今では半分以上中国製ですよ」と。それなら高く買ってくれるかと思ったんだけど、1万円。そうか〜。お金に困って楽器を手放しても、たいしたお金にならないのね。「もっと良い楽器で今でもバイオリンを続けておりますからご安心ください」と一言言って帰ってきた。

まぁ、もっと高く買ってくれるところはあるかもしれないが、店の方の楽器に対する愛情が感じられたので、ここで売ってよかったと思っている。しかもバイオリンの方は27年前に買った店で売ってるのであるから、その店が1万円と言うのであればそうなのだろう。

ということで、ギターもバイオリンも、ちゃんと使ってくれる人の手に渡るといいなぁ。引き渡してしまうとなんともあっけないものだ。感傷はあるが、楽器のためを思えば仕方がない。


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画「太陽がいっぱい」を見て

2023-02-20 23:40:26 | 映画・番組等、各種鑑賞録

先日録画した、NHK BSプレミアムでやっていた「太陽がいっぱい」を見た。

子供の頃から、テーマだけはよく知っていたんだけど、まさかこんな話だったとはね。

フランス語をベースにしながらも、主人公たちはイタリア旅行をしているので、時折イタリア語も聞こえてくる至福の鑑賞時間。美しきアラン・ドロン様が悪事に手を染め、追い詰められながらも、すんでのところを逃げ出し、最後には好きだった女性も手に入れ、最高の時を過ごしている時に、悪事が露見。電話の音におびき寄せられるところで映画は終わる。

おそらく原作にはもっと描かれているであろう、なぜ殺人を犯してしまうまで追い詰められたのか・・というところが映画では描ききれていないのだが、全ては美しきアラン・ドロン様の名演技により、どうでもよくなってしまう。こんな悪役を演じながらも、本作がきっかけで世界的な大スターになったドロン様・・・。

しかしまぁ、昔のイタリアの家のセキュリティの甘いこと。鍵の隠し場所がドアの近くの穴にあったら、誰でも見つけて入れちゃうよね。また個人情報保護もないから、○○様、○○様と大声で呼ばれることで、見つけて欲しくない人に見つかる危険もあるわけで・・・。

またドロン様(映画ではトム)が、フィリップのサインを練習するとき、パスポートから映写機のようなものを使って壁に大きく映し出して、まず大きく書くことから練習しているのを見て、面白いなと思った。確かにくしゃくしゃっとなったところは大きく映して、その部分がどうなっているかを自分の体に理解させた方が、正確に筆跡をコピーできるのかもしれないね。悪事に使うつもりはないけれど、何か自分の技術向上に役立つかも。。。


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サイエンスZERO 「睡眠・持久力・肥満まで!腸内細菌がもたらす驚異のパワー」を見て

2023-02-20 11:10:55 | 映画・番組等、各種鑑賞録

(2022年12月4日放映)

運動部男子(陸上部とラグビー部)と健康な高齢者の多い京丹後市の方の実際の様子が観察できて、大変説得力の高い番組になっていた。

■タイムの良い長距離選手とそうでない選手では腸内環境が違っていた

タイムの良い長距離ランナーにはバクテロイデス・ユニフォルミスという腸内細菌が多かった。これをネズミに与えて泳がせる実験では、普通のネズミが15分しか泳げなかったのに比べて、バクテロイデス・ユニフォルミスを与えたネズミは30分以上泳ぐことができたとのこと。 →私も欲しいな、それ。

■練習中、堪えられずにトイレに行く選手とそうでない選手では腸内環境が違っていた。

トイレによく行く選手はそうでない選手に比べて、腸内細菌が全体的に少なく、かつ大腸菌の割合が多かった。彼らの食生活は肉と糖質が多く、野菜や豆類が極端に少なかった。エサとなる繊維質が少なくなることから腸内細菌が育たずに、水分の吸収が悪くなり、下痢をしがちになる。そういうことでトイレに何度も行ってると、腸内に細菌の嫌う酸素が増え、どんどん細菌がいなくなる。体に良いことをする菌がどんどんいなくなり、悪さをする菌が残る。→豆類を原料とするサプリを飲ませたところ、2週間で改善したとのこと。

■高齢者の割合の多い京丹後市の高齢者と京都市の中心部の高齢者では腸内環境が違っていた。

 京丹後市では、自宅の庭に菜園を持つ人が多く、97歳でも余裕で農作業をこなしている。腸内環境を調べたら、京丹後市の高齢者は京都市の高齢者に比べて、酪酸産生菌(ファーミキューテス門のロゼブリアやラクスピラ等)を多く持っていることがわかった。この菌は免疫や筋力、長寿との関係が注目されている。番組では酪酸産生菌が突出して多かった77才の女性を密着取材。その方は、自宅の菜園だけでなく、ご近所からも余ったお野菜を頂戴し、25品目もの食材を活用した、野菜や豆の豊富な夕食を作って食べておられた。

・・・・・

腸内細菌の研究は近年大変ホットな話題になっている。その背景として、腸内細菌が作る代謝物を測れるようになったという技術革新もあったことから、これに関する論文が沢山出てくるようになったのだという。

ブラウティア菌・・10年くらい前に日本人に多い菌の第2位に位置付けられていた・・この菌の一種が日本人の肥満に関与していることが明らかになった。この菌が少ない人は同じ食事をしても肥満になりやすい可能性があるとのこと。

ラクトバチルス・プランタラム・・この菌のグループの中から脳に作用して睡眠にいい影響を与える菌も見つかっている。菌が作る代謝物が血管を通って影響を与えることも考えられるし、神経は腸まで伸びているのでで、腸内細菌からのシグナルを神経が受け取っている可能性もある。

腸内細菌が作り出す代謝物は、腸内に住む他の細菌にも活用され、人間はそのおこぼれを頂戴している状態ではあるが、以前「脳腸相関」(ストレスでお腹が痛くなる等、脳が腸に影響を与える)と言われたことが、最近では逆に「腸脳相関」(腸が脳をコントロール)なのではないかという考え方も出てくるほどになった。今まで解明が難しかった神経の難病や認知機能の低下などへ、腸内細菌の代謝物をターゲットとする治療法などが解決の糸口になるのではないかと期待されるとのこと。

・・世の中には、こうした研究成果の表面だけを借りて、高いサプリ等の広告に誘導しているものが氾濫しているが、この番組を見た後は、とにもかくにもまずは、野菜や豆類を沢山食べるようにして、腸内環境を整えようという気になってくるのである。


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【読書録】ゲッチョ先生と行く沖縄自然探検

2023-02-19 12:52:05 | 読書録

盛口 満/岩波ジュニア新書

これは元生物部の私の心を揺さぶる本だ。私は若い頃、一度だけ沖縄に行ったことがあるが、ハブが怖くて草むらに一切近づかなかったのが残念だな。こんなふうに案内してくださる先生がいらっしゃれば安心して森の中も草むらも入って行けるのに。

本土とはまるで違う生態系。大きく琉球列島と総称される島々のなかで、沖縄県に属する島だけをみても、沖縄本島と宮古島、石垣島、西表島では生き物が違うのである。また大陸とくっついたり離れたりした島もあれば、一度もくっついてない島もある。海から流れてくるものもある。地道に森の中の生き物や、海岸への漂着物を調べる活動・・・実際にこの人に着いて行ったら、普通の人は音を上げるかもしれないね。

沖縄にはほとんどドングリがない・・という話からしてツカミOKだ。どんぐりはブナ科の植物に出来るが、沖縄は石灰岩地で、ブナ科は石灰岩地を好まない空なんだそうだ。

カンボジアの遺跡でよく見たガジュマルの木は沖縄にもよく生えていて、妖怪キジムナーのすむ木としても知られるそうだ。沖縄の昔の人はガジュマルの葉っぱをちぎって出てくる白い汁を葉っぱの上に塗っては乾かし塗っては乾かしして固まりを作り、ガムの代用品として噛んでいたとか。実もおやつとして食べたという。実はその実には受粉を助ける虫(小さなハチの仲間)が何匹もいて、でも子供たちはお構いなしに食べていたんだね。カンボジアではガジュマルは何も使えない木だと言っていたけれど、沖縄ではそんな楽しみ方をしていたんだね。

いろんな種類のカタツムリやホタルもわんさかいるそうだ。沖縄には人工ビーチが結構あるらしいが、落ちている貝殻を見れば人工ビーチかどうかわかるそうだ。ビーチの砂は沖縄の海の底の方からポンプで組み上げていることが多く、そういうところに住んでいる貝が痕跡としてビーチに残っているんだね。

ビーチには漂着物もくる。魚の目玉の骨なんてのもある。我々の目には骨はないけれど、魚や鳥とかには目の中に骨があるんだそうだ。また沖縄の海にはジュゴンもいて、人魚伝説がたくさん残っているそうだ。ただ明治に琉球が日本に併合されてから乱獲でほぼ絶滅状態になってしまった。

サンゴの中には渇虫藻が住んでいて、渇虫藻が光合成をして作った栄養をサンゴはもらって生きているが、その渇虫藻は透明な海でないと生きられない。海が汚れて光が届かないと渇虫藻は光合成ができないので、サンゴから出て行ってしまう。その状態がサンゴの白化であり、その状態が続くとサンゴは死んでしまうという。

そういう貴重な生物資源も、外来種に脅かされている。ハブ退治のために導入されたマングースはもちろんイタチや孔雀なども。実は同じ沖縄でも生物が島と島を移動すると、それぞれの固有の生態系が崩れるから外来種になってしまうのだ。バラエティに富んだ生態系もそれだけ繊細なものなんだね。

ゲッチョ先生は文章だけでなく絵も上手。詳細なイラストがたくさん載っていて、見やすくて勉強になる。


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サイエンスZERO 「もはやSFではない! “人工冬眠”研究最前線」を見て

2023-02-19 09:54:28 | 映画・番組等、各種鑑賞録

(2023年1月15日放映分)

冬眠・・・自分はしたくないなぁ・・と思ったけれど、「代謝を落として少ない酸素・栄養でも生きられるようにする」機能なんて、どっかに閉じ込められた時とか、呼吸や心臓が止まっていて救急搬送を待つまでの時間稼ぎとかにはいいような気がするし、クマのように冬眠で動かなくても筋肉量が減らないというのは、人間だとスポーツ選手でも3日寝たきりになっただけで今まで鍛えた筋肉がダメになってしまう・・のだから羨ましい限りである。また単に体温を下げただけでは脳をやられてしまうが、それを抑える仕組みも発見されているとなれば、興味を抱かざるを得ない。またネアンデルタール人より前の人類ホモ・ハイデルベルゲンシスには冬眠した形跡がある・・冬眠中は骨が形成されないので、冬眠と覚醒を繰り返すと年輪のように骨に筋ができ、それが発見されている。現代でも雪山に閉じ込められてガチガチに冷えていても蘇生する人というのは存在しており、そもそも現生人類は氷河期を生き残ってきた人の子孫であり、冬眠できる能力をもつ人というのは存在するのではないか・・などという話になってくると、全くの絵空事ではないのだなぁという気になってくる。

番組では以下の研究成果を放送していた。

・マウスの脳の視床下部のQニューロンと呼ばれる神経細胞群を刺激したらマウスが数日間冷たくなって動かなくなった。体温が37度から24度まで低下。酸素消費量は半分以下。(Qニューロンは哺乳動物に一般にあるもの→Qニューロンを刺激すれば、冬眠しない動物でも冬眠するようになるのでは?と期待。)

・人工恐怖臭(チアゾリン類恐怖臭)・・マウスの天敵に似せて作った臭分子をマウスに嗅がせるとマウスが7分で動かなくなり体温低下が観測された。低酸素環境でも生存率UP、脳の破壊も抑えられた。(→酸素吸入用ガスマスクにニオイを入れることで、救急搬送中の時間稼ぎに使えるのでは?と期待。)

・冬眠しているマウスには、体内の飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の割合をコントロールする能力がある。不飽和脂肪酸は低温でも固まりにくいため、低温時には飽和脂肪酸を体内で不飽和化。不飽和脂肪酸は体温が高いと酸化しやすいというデメリットがあり、ビタミンEを使って過剰な酸化を防いでいた。(肥満症や生活習慣病の改善に期待。)

・ツキノワグマ。冬眠中数ヶ月絶食・動かない状態。冬眠中はタンパク質を作る命令系統とタンパク質を壊す命令系統を双方抑制。活動期と冬眠期のツキノワグマから抽出した血清を培養した人の筋肉細胞にふりかけてみると、冬眠期の血清をかけたものの方が、人の筋肉細胞内のタンパク質量が20%多かった。(寝たきりやリハビリの分野で活用できないか?)

ということで、冬眠そのものができるようにならなくても、冬眠を研究することで、得られることは多いのかもしれない。ただし冬眠のデメリットとして、免疫能力は著しく下がるという話もあるので、事は簡単ではない。ただそういうことはあっても冬眠動物は冬眠しているわけで、生きるために最低限守らなければならないことを生き物として選択しているのであろう。


  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする