
佐藤直樹/世界文化社
一風変わった取り上げ方というか、日本人が好きなモネとかマネとかには一切言及なし。
でも、ルネサンスを軸に、そこに繋がった古典古代から書き起こす。
理想的身体とは何かの中で触れられている、あえて片足に重心を置き、肩や腕が中心からズレることによって動きを出すコントラポストの考え方はなるほどと思った。
またルネサンスの始まりをジョットとし、その前段階にチマブーエが位置付けられているが、同じ主題の絵を比べられると、確かにチマブーエにはまだ中世の匂いがするのである。
このように、絵画はさまざまに先人達の影響を受けたり、逆に先人達への反発からさらにもっと前の先人の影響を受ける等、色んな系譜があるわけであり、それを同じ主題の絵を並べて、違いを体感するという構成には説得力があると思った。
死んだ鳥と少女のモチーフとか、不安な顔をした少女とか、そういうものが流行る時代もあったのね。
カラヴァッジョにかなりのページ数を割いているのも嬉しかったし、イタリア語講座に出てきた女性画家アルテミジアが出てきたのも嬉しかった。彼女の作品をカラヴァッジョと比較すると、憤怒している女性の表情なんかは明らかにアルテミジアの方がイキイキとしていると思った。






