ユゴー/著 、佐藤朔/訳、新潮文庫
マリユスは、エポニーヌの助けを得て、コゼットと再会。ジャン・ヴァルジャンの知らないうちに二人は愛を温め合う。
だが、ルイ・フィリップの七月王政に反発するもの達による反乱・・いわゆる六月暴動と呼ばれるものであるが、ユゴーはそれは暴動というよりも反乱であると、重要度で言えばワンランク上の呼び方を推奨している・・・というか、ユゴーのおかげで六月暴動の存在が有名になっている側面もあるのであるが。
市内にバリケードが築かれ、発砲により人命が失われ・・マリユスは死を覚悟する。エポニーヌはマリユスを銃撃から守って死に、コゼットの書いた手紙が吸い取り紙に鏡像的に残っていたのをジャン・ヴァルジャンが見つけて唖然とする・・・というようなシーンで4巻目は終わる。
テナルディエのような家庭に生まれたのにエポニーヌはなぜそこまで純になれたのか・・昔からの謎であったが、まだ謎だ。そしてテナルディエ夫妻に愛されなかった息子カヴローシュは浮浪児となり、悪ガキっぽいながらなんか活躍している・・・不思議な家族だなぁ。残るはあと1巻。