日本には谷川萌々子がいる。

パリオリンピックである。初戦の相次ぐ敗戦から、二つの脅威的な逆転劇で、私の中では少し盛り上がり始めている。一つ目は女子サッカー日本代表なでしこジャパンとブラジル代表との試合であった。日本は1点をリードされた後半のアデイショナルタイムに、それをひっくり返した。最初の1点はPKを熊谷が冷静に押し込んだのだが、2点目は私が期待する19歳の谷川萌々子が相手のこぼれ球に反応し、GKの頭上を射抜く35メートルのスーパーロングシュートを決めて、劇的な逆転勝利をもぎ取った。これで、なでしこジャパンは次戦に勝てば、決勝トーナメントに進出する。私の希望はワールドカップの逆である。あの時は1次リーグで日本に敗れたスペインが優勝した。今度は1次リーグでスペインに敗れた日本の優勝である。日本には谷川萌々子がいる。さて、もう一つの脅威の逆転劇は男子団体の体操である。これは中国選手の鉄棒落下という相手のミスによるものだが、要因の一つに、日本チームの団結力があったことは間違いない。（くちなし亭、2024.07.31）

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