米株式が大幅下落した24日、投資家の不安心理を反映する「恐怖指数」が3カ月ぶりの高水準に達した。恐怖指数と呼ばれるシカゴ・オプション取引所のボラティリティー・インデックス(VIX)は18.46と4月下旬以来の水準まで跳ね上がった。さらにVIXのオプション売買高も通常の2倍近くに増えた。それだけ。投資家心理が不安に傾いていることを示している。その理由は何か。現状の株価が一部のハイテク株に左右されているからである。自動車全体の販売台数では、トヨタに及ばないテスラが時価総額ではトヨタを凌駕する勢いであった。さらに、半導体メーカーであるエヌビディアも、株価で年初来、130%前後も上昇している。この結果、ヌビディアは時価総額で、世界最大の企業になった。確かに、未来的にはヌビディアの業績は上がっていくかもしれないが、現状は世界最大と言われる程の企業なのだろうか。さて、NY株式の大幅な下落は電気自動車(EV)大手テスラや、グーグル親会社アルファベットの低調な決算発表を受けてのものだ。S&P総合500種は2.3%下落。大手ハイテク企業と人工知能(AI)ブームにけん引された今年の株高が持続しないのではないかとの懸念が広がっている。(くちなし亭、2024.07.25)
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