夢をかなえるキャッシュフロー表

キャッシュフロー表はあなたの人生を変えることが出来ます。あなたの人生をさらに豊かにします。

中国の、この1年(2015年を振り返る)

2016-01-06 11:38:13 | FP

私たちは、政治的にも、経済的にも、中国の影響力を感じざるを得ない昨年であった。これが、中国のピークを迎えた年であったのか、それとも、これからも拡大していくのかは分からない。だが、いづれにしても、我が国の隣に、巨大中国が存在することは続くのである。昨年、中国国内ではいくつかの大災害が起こった。長江で乗客乗員456人を乗せた大型客船が竜巻にあおられ転覆、442人が死亡したのは6月のことであった。天津市での大規模な爆発が発生し、100人以上が死亡したのは8月のことであった。深圳市の大規模な土砂崩れは年末の12月に起こった。また、毎年のように繰り返される北京市の大気汚染は深刻化を深め、最高レベルの「赤色警報」が今年、初発令されたのである。日本の気象衛星から見る汚染状況は中国全土を覆っていた。もちろん、高度成長期には日本でも、数多くのこのような事例はあったのであるが、後発国のスピードが速いのに加え、中国は政治体制との矛盾で、大規模で、それも次々に現出するのである。さらに、中国は、その大国化の過程で、これまでの世界秩序への挑戦を行った。南シナ海の南沙諸島の領有権問題。9月の抗日戦争・反ファシズム戦争勝利70年軍事パレード。12月のアジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立などである。通常、世界に影響力を広げていく場合には、周囲との協調関係を築きながら進むものだが、中国の場合には、自分の意思を優先して、ある意味、棘を見せながら進むので、周囲に警戒心を巻き起こす。だが、中国からは遠い国々にとっては、その棘も見えにくい。実利を優先できるヨーロッパの国々は率先して、中国と結びつくのである。ドイツもイギリスも、中国との関係を深めていく。英中首脳会談が9月に行われ、中国によるイギリスへの総額400億ポンド(7兆4000億円)の投資で合意し、キャメロン首相は英中の「黄金時代」とさえ強調したのであった。また、台湾の馬英九総統と中国の習近平総書記が会談し、大陸と台湾の一体化を演出したのであった。もうひとつ重要なことは国際通貨基金(IMF)の準備資産「特別引き出し権(SDR)」算定基準通貨に中国人民元が入り、ドル、ユーロ、日本円、英ポンドと並ぶ5番目の基準通貨になったことである。これにより、韓国のような中国とだけスワップ協定を結んだ国には安心感を与えることができる。これから、中国は人民元を武器に、新興国を中心に経済支援を拡大していくことになるだろう。だが、順風満帆でもない、中国は世界的なイスラム運動の影響を中央アジアやウイグル自治区から受け始めるかもしれない。それは当然、チベットや中国国内の豊かな都市部と貧しい農村部との格差問題に波及し始める。それらの問題を中国共産党政権がいかにクリアしていくか。ある意味、この数年の世界を占う問題でもある。(2016.1.6)

Y-FP Office Japan

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ISとテロ(2015年を振... | トップ | アメリカFOMCの決断。(2015... »

コメントを投稿

FP」カテゴリの最新記事