あんなこと こんなこと 京からの独り言

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いのちの指標

2013年07月21日 | うんちく・小ネタ
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最近、長寿を目的とした食の健康情報が錯綜し、<wbr></wbr>いささか食傷気味です。
1日1食を勧める先生がいれば、<wbr></wbr>1食だと死にますよと小太りを称賛する先生がいたり・・。
 
長生きしたければ肉を食べない方がいいのか、<wbr></wbr>はたまた肉食礼賛か。
さらに、これらの食情報に加えて喫煙、飲酒、<wbr></wbr>運動等の要因が個人の事情で
絡み合うので、一体自分は長寿か短命か、<wbr></wbr>まったくわけがわからないのです。
そこに現れた救世主が英ケンブリッジ大学のシュピーゲルホルター<wbr></wbr>教授でした。
教授は、さまざまな生活習慣が寿命に及ぼす統計的なリスクを「<wbr></wbr>マイクロライフ」という明快な指標に変換しています。
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マイクロライフとは寿命の増減を示す単位で、1マイクロライフ=<wbr></wbr>30分だそうです。
例えば、1日に煙草を2本吸うと1マイクロライフ(30分)<wbr></wbr>寿命が縮まり、20分運動すると2マイクロライフ(60分)<wbr></wbr>寿命が延びるというもの。
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他にも、標準体重を5kg超過する状態が1日続くと-1、<wbr></wbr>新鮮な野菜や果物を摂取すると+1、1杯のアルコールは+1で過度のアルコールが-<wbr></wbr>1。
2時間座りっぱなしは-1、<wbr></wbr>鶏肉と魚肉以外の肉を85g摂取すると-1などの指標が決められています。
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ということは、毎日運動して野菜や果物摂取を心がけていても(+<wbr></wbr>3マイクロライフ)、1日6本のタバコ(-3マイクロライフ)<wbr></wbr>がその努力を帳消しにしてしまうという計算が成り立つのです。なるほどわかりやすいですね。
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さらに発展させて、<wbr></wbr>メンタル面の指標も設定してはどうでしょうか。
浜松医科大学の高田先生は自著「脳から老化を止める」で、「<wbr></wbr>好奇心を持つ」「芸術に触れる」「若い人と触れ合う」<wbr></wbr>などの精神的な老化防止策を提唱しているのですが、好奇心のおもむくままに行動すると+<wbr></wbr>1マイクロライフ、お芝居を1本
見ると+2、20代と30分話すと+<wbr></wbr>1というような感じはどうでしょうか。
そう遠くない将来、「マイクロライフ帳」<wbr></wbr>なる健康手帳が登場する日がやってくるかもしれないと、勝手に想像しています。
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