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酩酊は違反ではない

2012年11月26日 | うんちく・小ネタ

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陸上競技で大会を目指す知人が、「ドーピング規約が厳しくて、健康食品に手が出せない」とぼやいていました。
確かに、医薬品に比べて製造・販売の規制が甘い健康食品は、成分表示にない物質が含まれている場合が多いですし、天然物由来の成分だと、含有物質自体よくわかっていないので怖いのです。

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その他、知人が教えてくれた「うっかりドーピング」回避術がいくつかありました。

麻黄を含む漢方薬はエフェドリンが存在するため服用しない。便秘薬「コッコアポA錠」も、カタカナ表記ながら漢方薬でエフェドリンを含み、使用禁止。
「パブロン鼻炎カプセルZ」は使用可能ですが「パブロン鼻炎カプセルS」にはプソイドエフェドリンが含まれていて禁止。末尾記号の違いや「顆粒」と「錠」の違いで成分が変わるので注意。

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内服薬の発毛剤は問題ないものの、塗り薬の「ミクロゲンパスタ」にはテストステロンが含まれており、使用禁止。知人は毛がふさふさで安心・・。

こんな感じの禁則が山積みらしいのですが、そもそものアンチドーピングの主旨は「公平な勝負」と「心身の健康」。
この原則を徹底するためにも「うっかりドーピング」をなくすことが必要なのです。

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ところで、ドーピングに関して米国のジャーナリストがある疑問を投げかけています。
それは、「腕のいい外科医がプロ野球選手に施す靱帯再建手術は、なぜおとがめなしなのか?」。
化学反応で筋肉を増強するステロイド剤がダメで、外科手術で筋肉をつなぐ肉体改造がOKなのは解せないと。

当然のように出てくる「外科手術は選手の体を自然な元の状態に戻すだけであり、運動能力を高めているのではない」という反論は、「負荷がかかると故障をする方が自然だ」と切り捨ているのです。
                                                                ディベートのネタになりそうですが、この議論に勝つためのヒントをひとつ。昭和の日本のプロ野球界には、酩酊状態でこそ実力を発揮する酒豪の強打者が何人もいたそうです。べろべろでホームラン。だから大人気。つまり、ドーピング規約でアルコールは今でも禁止されていないのです。

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