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ハイドン 交響曲 第36番「迷子」/フィッシャー&オーストリア・ハンガリー・ハイドンPO

2009年12月13日 11時57分40秒 | ハイドン
 交響曲第36番は、時期的にいうと「儀典官」と私が勝手に命名した33番あたりと同じ、エステルハージ家で副楽長をやっていた頃の作品のようです。33番が雅やかなムードが横溢し、非常に明快な4楽章作品だったりに比べると、大局的には似たようなものではあるとしても、趣という点ではかなり違っています。さっそく曲を聴いてみます。
 第1楽章は交響曲第1番の同楽章をちょっと遅くしたような音楽。宮廷風に華やいだ感じ(金管も活躍)で始まりこそしますが、全体としては、その後、短調と長調を行き交いつつ、やや低回気味というか落ち着いて進行していく重厚さの印象が大きく、抜けきったような感じかないのは、ハイドン流の絡め手でしょうか。なお、展開部は途中で主題が回帰したように聴こえる部分があるので、一瞬ロンドのように聴こえたりしますね。第2楽章はアダージョとはいうものの、けっこう大男が忍び足をしているようなやや角張ったリズムが印象です。また、ヴァイオリンとチェロのソロが随所に登場して協奏曲的な風情もあります。

 第3楽章はかなりリズムの立った早めのメヌエット。この楽章の場合、印象的なのはむしろメヌエット本体より、ちょっと摩訶不思議なムードがトリオですかね。森を散策していたら、ふいに馴染みのない場所に紛れ込んだような奇妙な感覚にとらわれます。第4楽章のアレグロは、まぁ、いつもどおり快活なものといってもいいように思いますが、ここでも全体に弛緩と緊張が妙な感じでいりまじっていて、どうも座りが悪いというか、いまひとつ爽快感に欠ける感もなくはないです。
 さて、恒例のニックネームですが、これは難しかったです。どうもこの曲、これだっていう印象的な場面や印象が薄く、聴いていてもキャッチになるような言葉が浮かんでこないんですよね。自分のボキャブラリーの貧困さを痛感したりしますが、ここは第3楽章のトリオにちなんでというか、「迷子」としてみました。いや、迷子になってるのはもちろん曲ではなく、私の方になんですが....(笑)。

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