ついでに、こんなのも出てきた「ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君」の交響組曲である。このゲームのサントラはPS2の内蔵音源を使い、その巧みで緻密なオーケストレーションのせいで、ほぼこれをそのままCD化したアルバムをすぎやま氏はかなり自信満々にリリースしたが、なるほどかつての内蔵音源によるCD化とは一線を画する非常に高いクウォリティに、私は「これコレがPS2の内蔵音源?」と、仰天したのをよく覚えている。ついでにいえば、ほぼ時を同じくして、違う意味で驚いたのが先日取り上げた「真・女神転生マニアクス」のサントラで、メガテンがロック系のサウンドのシミュレートだったとすると、もちろんドラクエは正統派の疑似管弦楽という違いはあるものの、どちらも打ち込みという方法でもって、「行くところまで行った」音楽だったと思う。私は20代後半から30代前半にかけて、ずいぶんと打ち込みで音楽をつくることに入れ込んでいたことがあるから、まさに10年という時の流れがいかにも凄まじい音楽テクノロジーを深化させてか、こういうところで思い知らされた感もあった。
ともあれ、私はこのオーケストラ版を購入したはいいが、きっと「ドラクエストVIII」のサントラのサウンド・クウォリティに満足してしまったのだろう。こちらのアルバムを封も切ることなく、あれから3年も経った今夜、ようやく聴いたという訳である。さて、この交響組曲で一番、オーケストラ・サウンドとして聴いてみたかったのは、アルバムでなんといっても「おおぞらをまう」と「大空に戦う」である。「おおぞらをまう」はもともと「ドラクエIII」で登場した音楽だが、この「ドラクエVIII」の中でも、とりわけ印象的な使い方をされていた音楽である。まさに大空をゆったりと回遊するような伸びやかな旋律に、幻想味と一抹の哀感を滲ませたところは素晴らしかったし、「大空に戦う」は自分の文章を引用すると、『「おおぞらをまう」の音楽をベースにバルトーク風なオーケスレーションした仕上げた曲』ということになるが、もともとバルトーク風にモダンなオーケストレーションをロック風に仕上げたサントラが、元通りオーケストラで演奏されたらどうなるのか興味津々だったからだ。
ちなみに前者は若干使用楽器に異同があるような気がするが、ほぼ「ドラクエIII」と同じアレンジ、これはいつもと同じように楽しめた、録音も新しいので、非常に透明感があるサウンドであるのもいい。後者は「終末に向かう」「ドルマゲス」にこれとラストのハイライト・シーンをまとめた組曲風な構成になっている。後者は実際に管弦楽として聴いてみると、ちょっとバルトーク風とは違い、金管の咆哮、生オケ+ドラムスのジャズ・オーケストラ風なサウンドなど、どちらかといえば007のサントラみたいな感じである。まぁ、スケールが大きく、構えが大きいのはサウンドはそれだけでも聴き応えがあるのだが、これはちょっと予想とは違った感じ(笑)。やはりあんまりシリアスなオーケストラ・アレンジは、商品として出すために控え気味にしたのだろうか?。一方、「馬車を曳いて」「広い世界へ」「つらい時を乗り越えて」といった、ゆったりとした曲ではオーケストラのナチュラルでゆくもりあるサウンドが、やはり打ち込みとはひと味違った良さを感じさせてくれた。「大空に戦う」はちと予想と違ったが、おおむね満足できたアルバムだ。
ともあれ、私はこのオーケストラ版を購入したはいいが、きっと「ドラクエストVIII」のサントラのサウンド・クウォリティに満足してしまったのだろう。こちらのアルバムを封も切ることなく、あれから3年も経った今夜、ようやく聴いたという訳である。さて、この交響組曲で一番、オーケストラ・サウンドとして聴いてみたかったのは、アルバムでなんといっても「おおぞらをまう」と「大空に戦う」である。「おおぞらをまう」はもともと「ドラクエIII」で登場した音楽だが、この「ドラクエVIII」の中でも、とりわけ印象的な使い方をされていた音楽である。まさに大空をゆったりと回遊するような伸びやかな旋律に、幻想味と一抹の哀感を滲ませたところは素晴らしかったし、「大空に戦う」は自分の文章を引用すると、『「おおぞらをまう」の音楽をベースにバルトーク風なオーケスレーションした仕上げた曲』ということになるが、もともとバルトーク風にモダンなオーケストレーションをロック風に仕上げたサントラが、元通りオーケストラで演奏されたらどうなるのか興味津々だったからだ。
ちなみに前者は若干使用楽器に異同があるような気がするが、ほぼ「ドラクエIII」と同じアレンジ、これはいつもと同じように楽しめた、録音も新しいので、非常に透明感があるサウンドであるのもいい。後者は「終末に向かう」「ドルマゲス」にこれとラストのハイライト・シーンをまとめた組曲風な構成になっている。後者は実際に管弦楽として聴いてみると、ちょっとバルトーク風とは違い、金管の咆哮、生オケ+ドラムスのジャズ・オーケストラ風なサウンドなど、どちらかといえば007のサントラみたいな感じである。まぁ、スケールが大きく、構えが大きいのはサウンドはそれだけでも聴き応えがあるのだが、これはちょっと予想とは違った感じ(笑)。やはりあんまりシリアスなオーケストラ・アレンジは、商品として出すために控え気味にしたのだろうか?。一方、「馬車を曳いて」「広い世界へ」「つらい時を乗り越えて」といった、ゆったりとした曲ではオーケストラのナチュラルでゆくもりあるサウンドが、やはり打ち込みとはひと味違った良さを感じさせてくれた。「大空に戦う」はちと予想と違ったが、おおむね満足できたアルバムだ。
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