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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
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マッカートニーII

2007年11月01日 21時51分31秒 | Beatles
 ぐっと遡って1980年の作品である。タイトルからも分かるとおりソロ・デビュー作である「マッカートニー」から10年後の続編といった体裁の作品であり、当時のポールはウィングスが解散して、バンド維持という負担から解放されて「ひとり」でいたこと、全てを自身のマルチ・トラック録音によるワン・マン・レコーディングによって、自由気ままに完成させたことなど、10年前とは状況はかなり違うにしても、それなりの共通項を自身が感じたことから、このタイトルになったのだろうと思う。前に書いたとおり、私はポールの作品は「ロンドン・タウン」あたりで、一度縁が切れてしまっているので、恥ずかしながらこれを聴くのは今回が初めてとなる。

 さて、実際聴いてみると、まさに自由気ままにホーム・レコーディングを楽しんでいるという風情の仕上がりだ。テクノ色が強いという評判だったが、モロにそういう仕上がりになって曲もあるが、収録曲のヴァリエーションは多種多彩としかいいようがない。まず、ポールがYMOを聴いていたのか?と感嘆するテクノ作品「テンポラリー・セクレタリー」や「フロント・パーラー」、「フローズン・ジャパニーズ」、「シークレット・フレンド」、ニュー・ウェイブの香りのする「ノーボディ・ノウズ」、「ダーク・ルーム」あたりが、このアルバムのとんがった部分になると思うが、ウィングス以来続いていた田園ポップ調の「ウォーターフォールズ」、「サマーズ・デイ・ソング」、ルーツを感じさせる「ボギー・ミュージック」、そして、その後ライブでも取り上げることになるポールらしい過不足のにいポップ・ナンバー「カミング・アップ」といった具合に、まさにごちゃごちゃであるが故に楽しいアルバムといえるだろう。しかし、ポールが弾くブルース・ギターが味わえる「オン・ザ・ウェー」は驚いたな。なんなくそれらしいギターを弾ききっているし....。
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