数年前、都内の某ショップでこのアルバムを発見し、「へぇ、クインシー・ジョーンズもボサ・ノヴァ・アルバムだしてんたんだぁ!」となんか掘り出し物をめっけた気分で購入してきた作品です。制作は62年、この時期はボサ・ノヴァがアメリカに輸入された直後にあたり、スタン・ゲッツとチャーリー・バードによる「ジャズ・サンバ」とほぼ同時期になり、この種のアルバムとしてはかなり先物買い的な企画だったはずです。商売人クインシー・ジョーンズの片鱗がこの頃からあったということでしょうか(雇われ仕事だった可能性もありますが-笑)。
さて、この時期のジョーンズは若手のアレンジャーとして、非常にカラフルでモダンなオーケストレーションのピック・バンド・アレンジで売り出し中の頃だったと思いますが、このアルバムでもそうした色彩的でビッグ・バンド・サウンドで全編が覆われていて、また、これは良い意味で書くんですが、このアルバムの60年代的な通俗性というか刹那っぽい感覚が横溢しているので、そのあたりが今時の夏に妙に合うような気もします。このアルバムがいわゆるシブカジ系なオシャレなショップに、まずは輸入盤として並んだのもわかろうというものですね。
ただ、このアルバムの賑々しさやカラフルさは聴いていて楽しいは楽しいし、多彩なソロを絶妙に配置した巧緻なアレンジに感心したりもしますが、少なくともボサ・ノヴァには聴こえませんね。どちらかというサンバとかああいったもう少し古いブラジルの音楽をベースにしているようで、ジョビンの曲なども数多くとりあげてはいるものの、せいぜい「ビッグ・バンド・サンバ」止まりという感じがします。まぁ、こういう感触はスタン・ゲッツの「ジャズ・サンバ」にもありましたし、実際「ディサフィナード」ではどっちも全く同じリズム・パターン使ってたりしますが、こういうのってボサ・ノヴァ初期特有の現象なのかもしれませんが....。
さて、この時期のジョーンズは若手のアレンジャーとして、非常にカラフルでモダンなオーケストレーションのピック・バンド・アレンジで売り出し中の頃だったと思いますが、このアルバムでもそうした色彩的でビッグ・バンド・サウンドで全編が覆われていて、また、これは良い意味で書くんですが、このアルバムの60年代的な通俗性というか刹那っぽい感覚が横溢しているので、そのあたりが今時の夏に妙に合うような気もします。このアルバムがいわゆるシブカジ系なオシャレなショップに、まずは輸入盤として並んだのもわかろうというものですね。
ただ、このアルバムの賑々しさやカラフルさは聴いていて楽しいは楽しいし、多彩なソロを絶妙に配置した巧緻なアレンジに感心したりもしますが、少なくともボサ・ノヴァには聴こえませんね。どちらかというサンバとかああいったもう少し古いブラジルの音楽をベースにしているようで、ジョビンの曲なども数多くとりあげてはいるものの、せいぜい「ビッグ・バンド・サンバ」止まりという感じがします。まぁ、こういう感触はスタン・ゲッツの「ジャズ・サンバ」にもありましたし、実際「ディサフィナード」ではどっちも全く同じリズム・パターン使ってたりしますが、こういうのってボサ・ノヴァ初期特有の現象なのかもしれませんが....。