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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
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レッド・ホット・アンド・リオ / various artists

2005年08月03日 22時23分20秒 | ROCK-POP
 2枚ほど古い音源のオムニバスが続きましたが、同じオムニバスでもこちらはちょい新しめ。とはいってもこれすらも10年近く前とはなりますが、確かエイズだかなんだかチャリティ・アルバムとして、当時けっこう話題になっていたような記憶があります。基本的にはボサ・ノヴァ以降のブラジル音楽の名曲のカバーで構成されていて、既成曲のコンピレーションではなく新録主体だったはずです。ミルトン・ナシメント、ジルベルト・ジルといった本国の大物のソロ作品の他、ジョビンとスティングとか、アストラッド・ジルベルトとジョージ・マイケル、ハービー・マンとステレオラブといった新旧スターの共演もおもしろいところです。

 収録曲はドラムンベースやアンビエントハウス風リズムをアレンジに取り入れた作品が多いです。当時としてはけっこうとんがったこの手のリズムとボサ・ノヴァ名曲の組み合わせに、私はいささか抵抗を感じたものですが、この10年間でこうしたアレンジはいささか水増しされたにせよ、すっかり一般化してしまったので、当時より現在聴く方がごくごく普通に楽しめる感じですね。ついでに何もかわっていないようでいて10年間という時の流れを物語ってい妙な感慨を感じたりもしますが....。

 曲はどれもかなりおもしろいですが、EBTGがかなり濃いめのドラムン・ベース・リズムを使ってジョビンの名曲「コルコバド」を氷点下の温度で演奏していたり、キャロン・ホイーラーとジョシュア・レッドマンの組み合わせで当然ソウル2ソウル風に演奏された「イパネマの娘」、アナ・カランのヴォーカル・パートをほとんど素材、インコグとオマーが好き放題にいじくった「おいしい水」、セゼリア・エヴォラとカタエーノ・ヴェローゾのデュエットを坂本龍一が無国籍東洋サウンドでまとめた「E Precisco Perdoar」、 「黒いオルフェ」をダブ化したマッド・プロフェッサーあたりがおもしろいです。ナシメントとジルは例によって大地から風を吹いてくるようなあの調子。あっ、あと冒頭に収録されたワルター・ワンダレーのパロディみたいな曲も楽しかったですね。

 という訳で、このアルバム、購入時より今聴いた方が圧倒的に楽しめました。さっさくipodとカーステレオ用にMDに収録したいと思ってます。


01.Use Your Head / MONEY MARK
02.Corcovado / EVERYTHING BUT THE GIRL
03.Desafinado / ASTRUD GILBERTO & GEORGE MICHAEL
04.Non/Fiction Burning / PM DAWN WITH FLORA PURIM & AIRTO
05.Boy from Ipanema / CRYSTAL WATERS
06. - interlude -
07.Seguranca / MAXWELL
08.E Precisco Perdoar / ICESARIA EVORA, CAETANO VELOSO & RYUICHI SAKAMOTO
09. - interlude -
10.Water to Drink / INCOGNITO WITH OMAR & ANNA CARAM
11.Dancing / MILTON NASCIMENTO
12.Insensatez / ANTONIO CARLOS JOBIM & STING
13.Waters of March (Aguas de Marco) / DAVID BYRNE & MARISA MONTE
14. - interlude -
15.One Note Samba-Surfboard / STEREOLAB & HERBIE MANN
16. - interlude -
17.Black Orpheus Dub / MAD PROFESSOR
18.Maracatu Atomico / CHICO SCIENCE X DJ SOUL SLINGER
19.Sambadrome / FUNK 'N LATA
20.Refazenda / GILVERTO GIL
21.Preciso Dizer Que Te Amo / CAZUZA & BEBEL GILVERTO
コメント (3)
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