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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
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フリースタイル・フロム・バルセロナ/various artists

2005年06月15日 23時40分03秒 | ROCK-POP
 これ、グリーンエナジーという日本のレーベルが出しているんだけど、スペインはバルセロナのテクノ・アーティストの楽曲を集めたコンピレーションらしい。全部で4枚あって、どれもフェロモン全開、俗っぽさ満開の日本のコギャルのイラストがジャケットを彩っていて、このジャケからして、そもそもオッサンである私にはほとんど縁のないアルバムとも思ったが、このアルバムはシリーズ中でも、もっとラウンジ風なアイテムを集めているアルバムらしく、ショップで視聴して、その正統派アンビエントテクノぶりが気に入り一発で購入を決めた。

 テクノという音楽も既に生まれて20年以上たってしまった訳だけれど、クラフトワークやYMO以降のターニング・ポイントは、80年代中盤のアート・オブ・ノイズ、後半のアンビエント・テクノ、そして90年代に入ってからのデトロイト・テクノだったと思う。比較的近年だとスクウェア・プッシャーだとかプロペラヘッズ、あとケミカルブラザーズなんかけっこう斬新だったけれどムーブメントになるほどのもんじゃなかった。私の聴いた感じでは、最近のテクノはそれこそ停滞したといわれた昔以上に、-スタイルを確立したといえば聴こえはいいけれど-、実質的にほとんど完璧に停滞しきっていて、その音楽的匿名性と機能性だけが存在価値になってしまっていると思う。

 この"Free Style From Barcelona"も、バルセロナで進行中のテクノの新しいムーブメントだとか、ユーロ・テクノの新モードだもみたいなところは薬にしたくてなくて、まさに前述の「匿名性と機能性」だけが売りのアルバムになっている。このアルバムの場合はラウンジ的なリラゼーションみたいな機能性が私の好みにあったという感じで、収録されたアーティストだとacuesの、まるで90年代初頭にタイムスリップしたような、典型的なアンビエント・テクノ(オレ的には「テクノ夜の音楽」といいたい)振りが、まずは私好みだし、よくわからないんだけど、YMOの小技をメインに出して一曲でっちあげるみたいなアーティストが多いのも、まぁ、自分で似たようなことをやっていたせいもあって、まるで他人とは思えないようなおもしろさを感じた(っていうか、オレならこうやるよなみたいな感じでニタニタするってーか)。

 しかし、昨今のテクノ・アーティストを、誰か大ナタ振るって音楽的指向別の分類してすっきりさせてくれないだろうか、だって、ほんとうにわからないんだもん。まっ、そういうことを気にして聴くもんじゃないんだろうけど。(2002年11月4日)
コメント (2)
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