”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

ミステリなす?

2012-08-30 12:17:44 | 野菜

カリオッペという

とても美しいなすを見つけました。

Img_4448

 

でも、このなすにはこんなおもしろいシールが

貼られています。

Img_4449

「イタリアンなす」

「インディアンスタイルのなす」

イタリア?それともインドなの?

・・・という感じですが・・・。

 

 

その謎を解くために

なすの来た道を振り返ってみましょう。 (^^)

 

なすの原産地は、インドと推定されています。

それは、現在栽培されているなすに近い種が、

インド東部カルカッタからマドラスに向かってそびえる

東ガード山脈に自生しているからです。

 

今回はイタリアとインドの関係について考えますので、

なすがインドから西へどう伝わったかを

見ていきましょう。

 

インドから西へは古代ペルシャに伝わり、

ペルシャ人の交易によって

5世紀にはアラビア地方に伝わっていました。

北アフリカ、アルジェリア地方でも

栽培されていたという記録があります。

しかし、ここからヨーロッパに伝わったのはかなり遅く、

13世紀頃になってようやく

地中海沿岸で栽培されるようになりました。

 

 

さて、ここでインドの市場の様子を見てみましょう。

20091014_1285970_t1

カリオッペによく似たなすが売られています。

 

ということは、なすロードを通って

この白と紫の縦縞なすもインドからイタリアに伝わり、

イタリア料理で使われるようになったのでは?

 

 

しかし、なすにはもうひとつ不思議なことが・・・。

ナス科の野菜、トマト、じゃがいも、ピーマン、唐辛子などは

すべて中南米が原産地なのに、

どうしてなすだけ、原産地がインドなんでしょう?

 

秋なすがおいしくなるこれからの季節、

大陸移動説などに思いをはせながら、

ミステリなす・・・いえ、^^; ミステリアスななす

いただいてみてはいかがでしょうか?

 

コメント
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