わが庵の南側、隣の敷地に大きなクスノキがあります。高さは10メートル以上はあるでせうか、わがナンキンハゼ君を優に上回る大木です
夏はこのクスノキ君、八重葎庵の日除けとなりますから、わが庵は夏は寄らば大樹の陰であります
なかなかの大木であるのに、GGIは毎日目にはしているものの、この大木の近くを通り過ぎるだけで、あまり寄らば大樹を実行しておりませぬ。
そこで、昨日、たまには思いっきり接近して寄らば大樹を実行してみました。その成果が今日の写真です。クスノキの幹を撮ったものです。よろしければクリックしてご覧くださいませ
その木肌、なかなか頑丈と申しますか、密度が高いと申しますか、存在感に満ちた、自然の節ぢぎな温かみが伝わってくるすばらしい造形美を生み出しており、GGIは思わず見とれてしまいました
しばらく眺めておりました、じっと眺めていれば、幹の美しさに魅かれて何かポエチックなことやテツガク的なことが思い浮かんでくるのではないかと思ったのですが、何も心に浮かんできませぬ
でもじっと眺めておりますうちに、幹が描き出している文様、なんだか「あみだくじ」のように見えてきました。どこが出発点か定かでなく、どこへ行きつくかもわからない「無限あみだくじ」・・・
まあ、人生は無限あみだくじみたいなものでありませうか、どこから来たのかどこへ行きつくのか、定かならぬのが人の生、せ・ラ・ヴィやとアホの一つ覚えをGGIはつぶやいてみました。そうしましたら上空からヒヨ君が「キーキー、キキキーッ、何を気取ってるんや、オッサン!オシッコかけてやろか!」と叫び、無理やり抱いたテツガク的感想に冷や水を浴びせました・・・
でも、あなたも、ときには大木をゆっくり眺めてみてはいかがでせうか。何かいいことや新しい発見があるかもしれませぬ。
大木といえばGGIは最近、ガジュマルの大木が舞台になった小説を読みました。沖縄に見られる大木、ガジュマルの木、この大木に抱かれて激しい地上戦を経た敗戦直後の混乱期を元気いっぱい自由にたくましく生きぬく少年たちの姿を、沖縄戦での自らの体験は交えて描いた「キジムナーkids」という最近出版された小説です(現代書館、上原正三著)
「キジムナー」というのは少年たちが隠れ家を茂みのなかに造って楽しんでいた、ガジュマルの大木に棲む妖怪(妖精?)の意味だそうです。
この本を読んでいてGGIも、沖縄の少年たちのようには厳しい混乱に満ちた状況に置かれていたわけではないのですが、昭和23年(1948年)ごろ、小学校は教室不足でロクに授業はなく、そのため毎日が休日みたいなもの、ワルガキのおしりにくっついて毎日のようにまだ焼け野原があちこちに残る東京の街をほっつき歩いていた日々を思い出してしまいました。なかなかの快作、GGIおすすめの一冊でございます。
この本については、関心のある方は以下のサイトをご覧くださいませ
http://www.gendaishokan.co.jp/goods/ISBN978-4-7684-5804-4.htm
なもあみだぶ、なもあみだぶ、なもあみだぶ・・・
グッドナイト・グッドラック!