■ 松川村には人気の観光スポットの安曇野ちひろ美術館があるが、この火の見櫓はちひろ美術館の比較的近くに立っている。8日の日曜日、白馬村経由で長野市鬼無里へダムカレーを食べに出かけた。このことを同僚のMさんに話すと、「それだけのためにわざわざ出かけたんですか」と言われた。趣味とはそういうものですと、開き直るしかない。
(再)北安曇郡松川村 3脚〇〇型 撮影日190908
途中で、この火の見櫓が遠くに見えたので立ち寄った。ダムカレー目的で出かけてもヤグラセンサーは常にONになっているから気がつく。
火の見櫓の多くはこのように道路沿いに立っている。一刻も早く火災の発生を地域住民に知らせるために、交通の便の良いところが選ばれたのだ。
消火訓練の後、消火ホースを干しているのだろう。この様子から、火の見櫓の高さを推測することができる。消火ホースの長さは20メートルだから見張り台の手すり辺りまでの高さがその半分、約10メートル。そこから屋根のてっぺんまで、約2メートルとして、総高は約12メートルとなる。
この辺りは安曇平と呼ばれる平らな地の北のはずれあたり、半鐘の音は遠くまで伝わっただろう(過去形で書かなくてはならないことが少し残念)。
アサガオを思わせる反りつきの円錐形の屋根。てっぺんには避雷針が付いている。
一般にはアングル材と呼ばれている等辺山形鋼の脚。強度的には問題ないのだろうが、単材は見た目には少し心もとない。
櫓を構成する部材の接合部の様子 リベットとボルトを併用した接合。ブレースは端部をガセットプレートの孔に通して曲げただけ(あるいは溶接をしているかもしれない)。私はこれを「引掛け接合」と呼んでいる。
『あ、火の見櫓!』今月末刊行