透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

785 長野市豊野町大倉の火の見櫓

2017-04-30 | A 火の見櫓っておもしろい


785 長野市豊野町大倉 撮影日170427

 この日(27日)、予定していたのは信濃町、飯綱町、中野市だった。飯綱町から中野市へ移動する際、長野市豊野町を通ったが川谷とここ大倉で火の見櫓と出合った。

果樹園に咲く白い花はナシの花だろう。黄色い菜の花と共に桜の後の野を彩っている。花の季節限定、火の見櫓のある美しい風景だ。

櫓が4角形で屋根は8角形、見張り台は円形というごく一般的な組合せ。ブレースには山形鋼や平鋼を使ったものもあるが、この火の見櫓はすべてリング式ターンバックル付きの丸鋼だ。やはり丸鋼のブレースの方が櫓が透けているという印象を強く受ける。



見張り台の手すりを見ると縦しげの手すり子に帯(名称があると思うが浮かばない)を2重巻いているだけだが、北信ではこのように手すりに飾りが無いものが多いようだ。中南信では飾りの付いているものが多いという印象だ。地域性が出ていると捉えてよいだろう。



櫓の途中に設けられている踊り場は、必要最小限の大きさで櫓の1面に持ち出して設けている。このタイプを東信で何基も見た。この姿からカンガルーを連想してカンガルーポケットをいう名前を付けた。



今回は2日間で60基ほど火の見櫓を見たが、脚部にもブレースを設置しているものが大半で、道路側正面のみ設置していないタイプが多かった。これは櫓内に入れるようにするためだが、この火の見櫓では器具置場が設置されていて正面からは出入りできない。正面に付けられている銘板を見ることもできなかった。

器具置場が設置されることが予め分かっていればこのような形にはしなかったのではないかと思うが、鉄工所では案外個々の事情を考慮することなく、プロトタイプそのままに造っていたのかも知れない。




 


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