透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

ブックレビュー 1708

2017-09-03 | A ブックレビュー

 


 8月に読了した本は2冊。何かと多忙で・・・、と言い訳。

凡そ世の中のものすべてが趣味の対象になっている。で、山ガール、宙(そら)ガール、理系女子(リケジョ)、相撲女子(スー女)などという呼び名が女性に対してある。私の勝手なイメージだが、何々ガールの方がミーハーな感じ、何々女子の方がよりマニアな感じがする。

不動まゆうさんは灯台女子。海外にまで出かけて灯台を見てくる人だが、観光地にも立ち寄らず、食事も楽しまず、ひたすら灯台、灯台だという。そんな不動さんが著した『灯台はそそる』光文社新書を読んだ。

不動さんは灯台好きを五つのタイプに分けている。

「〇〇フェチ」は灯台の特定の部分に魅力を感じるタイプ
「はしっこラバー」は本州最南端の灯台というように端に立つ灯台を愛でるタイプ
「ランドスケーパー」は灯台の風景をこよなく愛するタイプ
「お遍路さん」は3000基を超える数があるといわれている灯台を全国津々浦々巡っていくタイプ
「フィールドワーカー」は建築当時の記録や設計図などを見つけ出し、歴史に隠された真実を探し出すなど、独自の視点で深堀りするタイプ

なるほど!なタイプ分けで、火の見櫓好きも同様なタイプ分けができそう。私はお遍路さんではない、ランドスケーパーかな。

この手のマニアな本は読んでいて楽しい。



8月6日に塩尻のえんぱーくで開催された長野まゆみさんの講演を聞いた。講演の後、『八月六日上々天氣』を買い求めて読んだ。平穏な日々の暮らしが次第に戦争色に染まっていく・・・。そして8月6日、原爆投下。淡々とした筆致が効果的で原爆の惨状が印象付けられた。


 


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