■ 久しぶりにMさんと飲む、と書けばふたりで飲んだと思われてしまうがいつもの通りY君も一緒。世界遺産巡りが趣味の彼女、前回会った時はエジプト土産をもらった。聞けば、来月モロッコに行くという。
この夜、最後の店が「想雲堂」という健全な飲み会。この店はコーヒーやお酒が飲める古書店。本に囲まれた空間で酒を飲みながら、本談義というのも悪くない。
書棚には読んでみたい本が並ぶ。『双体道祖神』伊藤堅吉/緑星社、『遙かなノートル・ダム』森 有正/筑摩書房 この2冊を買い求めた。
森 有正の本は『砂漠に向かって』 筑摩書房が書棚にあった。1981年3月に読んでいる。有名な『バビロンの流れのほとりにて』も探したがカオスな書棚に見つけることができなかった。
*****
『双体道祖神』の奥付を見ても発行年月日が載っていないが、かなり古い本だということは出てくる長野県内の町村名で分かる。
この本の著者の伊藤氏は1944年(昭和19年)に初めて道祖神とめぐり逢い、それ以来約30年に亘り、全国の道祖神を見て歩いたという。広く一般的に使われている「双体道祖神」という呼称は著者が1961年に民俗学会誌に提唱したものだそうだ。
双体道祖神の分布、碑形、碑量(大きさ)、像容、服装、持ち物など様々な観点から双体道祖神を論じている。実に興味深い内容で、これからの道祖神巡りに大いに参考になる。なかなか好い本と出合うことができた。