透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

1諏訪市中洲の火の見櫓

2023-03-13 | A 火の見櫓っておもしろい


1450 諏訪市中洲中金子 4柱44型貫通やぐら2023.03.12

 昨日(12日)は終日ヤグ活(茅野のやぐらくらぶの藤田さんの造語、火の見櫓めぐりをするという意味)をした。午前中は中諏訪方面のやぐら巡り、午後はひのみちゃんも参加して諏訪地域在住のひのみファミリーとひのみくらぶオフ会。火の見トークの後、みんなで岡谷市内の火の見巡りをした。楽しく有意義な一日だった。

朝9時過ぎに家を出てまず向かったのは諏訪市中洲中金子の火の見櫓。先日、藤田さんがSNSに載せていたこの火の見櫓をぜひ現地で見たいと思った。信号「中洲小学校」の交差点から西に向かって生活道路(写真①)を1,2分走行してこの場所に10時前に着いた。


緑が多い生活道路沿いに立つ火の見櫓(逆光写真)。


屯所と一体化した火の見櫓




2階建ての屯所(諏訪市消防団第七分団第三部屯所)の屋根上の踊り場まで外付け梯子で登るようになっている。それにしても気になる火の見櫓と屯所の構造的関係。一体どうなっているんだろう・・・。

下屋の屋根の瓦棒の数を数え、間隔を450mmとして計算して、屯所の間口は2間(約3.6m)とみた。このスパンであれば木造で造ることも可能だろうが、1階が鉄骨造、2階が木造の混構造ではないかと思う。木造の屋根上に荷重が2t以上になるであろう火の見櫓を載せることは構造的にまず無理。


道路側のシャッターの小さな開口(写真③)から倉庫内を覗くと、後ろの壁のところにリング式ターンバックルが付いた交叉ブレースが見えた。想像するに、火の見櫓の脚を屯所の屋根近くまで垂直に立ち上げ、2段の垂直構面を構成しているのではないか。それで中間の横架材(水平部材)の高さを屯所2階の床面に合わせているものと推測する。

予め両者を一体的に建設することを決めてきちんと計画されたのだろう。火の見櫓と屯所の地震時の挙動の違いについてはそれほど気にする必要はない、と判断されたのだろう。屯所の内部を見たい。写真⑥を見ると柱とブレースが屋根を貫通していることが分かる。


スピーカー櫓と化している。写真⑦では判然としないが半鐘も吊り下げられている。屋根のてっぺんに避雷針が付いていない。建設当初は付いていた、と思われる。屋根の4隅にはちゃんと蕨手が付いている。


踊り場にも半鐘を吊り下げてある。消火ホースを掛けるフックも取り付けてある。外付け梯子から踊り場内へ入る開口上部にアーチ形の部材を付けている。これがあると、出入口という感じ、出入口感がでる。平鋼をひねって、梯子と櫓の横架材とを繋いである。


梯子の振れ留めを設置してある。

興味深い火の見櫓がまだまだ何基もありそうだ。火の見櫓の世界に出口なし。


 



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2 コメント

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Unknown (ひのみ)
2023-03-13 12:45:27
昨日はありがとうございました
内部見てみたいですね。
全く知識がないので
勉強になります
1F鉄骨2F木造とかもできるんですか。
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ひのみちゃんへ (U1)
2023-03-13 14:56:55
こちらこそ、ありがとうございました。
1F鉄骨2F木造もできます。この屯所もそうではないかと思いますが調べてみないと分かりません。
火の見櫓と屯所の構造部材がどう絡んでいるのか、知りたいです。
火の見櫓の柱部材も屯所の壁の中に納めているのかもしれません。押入れの中に露出しているかも、ね。
2階に床の間があって、そこにリング付きのブレースが露出していたら、シュールだよね。
内部見たいです。
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