透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

民家、遠い昔の記録 

2008-04-30 | A あれこれ



■ 久しぶりに民家 遠い昔の記録、今回は西伊豆の松崎町のなまこ壁の民家です。この町には伊豆長八美術館(設計:石山修武)があり、3回訪れたことがあります。なまこ壁の民家が連なる街並みは日本のような、そうでもないような独特の雰囲気が漂っています。

西伊豆は台風の通り道、屋根も壁も雨仕舞を完璧にする必要があり、この写真のように屋根瓦も壁の平瓦のジョイント部分も漆喰で塞いでいます。この幾何学的なパターンが美しいのだとテレビ番組「美の壺」で指摘していました。「幾何学模様に機能美あり」というわけです。

なまこ壁はこの写真のパターンが一般的だと思いますが、他にも漆喰の目地が芋目地のものや馬目地のものなどがあります。目地の部分の雨水を早く下方に流すことを考えると、水平な目地のある芋目地や馬目地よりこの写真のパターンが排水機能上たぶん有利。

機能的なデザインは美しい美しいデザインは機能的という捉え方もありますが、両者の違い(そもそも違うのかどうか)を論理的に説明するのは難しく、今回はそのことには触れないでおきます。