田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

下足はどこに行った?①

2019-03-16 14:53:14 | よもやま話・料理編
下・足と書いてゲソ。 下・心と書いてシタゴコロ
今日は、男ハンが好きな後者ではなく、下足の話しです。

かっての熊本の和食系の店では、ゲソはどこにでもあった話しをしました。
それが、或る時から激減します。
佐賀県呼子から、活けのヤリイカや剣先イカが、熊本に来るようになった時からです。
それまでは、熊本では甲イカ系の烏賊を使うのが当たり前。
その副産物が、下足でした。 
                  
ところが、呼子の活けイカが来ると、そのクリスタルな刺身がたちまち熊本市内を席巻しました。
これこそグルメだと マスコミからもてはやされて。
しかも、その耳も下足も、刻んで提供すればイイから、こんな楽な話しはない!
楽なのは、ソレだけではありません。
皮剥き作業が、笑えるほど簡単なんです。
甲イカ系みたいに、皮の二度剥きの手間は不要だからです。
 

こうして、熊本名物(?)甲イカは駆逐され、その副産物の下足はメニューから消えた。
「 しかし! 」 と昔人間ヒゲは思いましたネ。
せめて日本料理の板場さんなら、甲イカぐらい軽く捌けて当然じゃあないか?
あまり、楽な仕事ばかり演っていては、如何なものか!?

甲イカ系の下ごしらえは厄介です。
甲の部分に包丁を入れると、大きな骨みたいなものが見えます。
                 
それを外すと、内臓があらわれます。
頭部と一緒に抜き取り、更に、頭部と内臓部を切り離します。
内臓部は、季節やイカの種類・大きさで、千差万別です。
              
頭部の目と目の間に包丁を入れ、途中で慎重に左右に包丁を少し入れます。
その後、表から目を押して、取り出します。
力を入れ過ぎると、目が潰れて黒い汁がピューッと飛び出るから要注意。
目を抜いたら、次は下足を開いて、くちばし(トンビ)を取ります。
一個ぐらいだったら、普通棄てますが、量がまとまるなら、塩して干してもイイかも。
                      
後は、下足の部分の軟骨です。
京都だったら、軟骨の部分は全部除去でしょう。
しかし、軟骨が付いたままのコリコリ感も捨てたものではありません。
                   
その軟骨の残し具合いで、食感の変化を楽しむのも良いのです。
そこまで下処理が済んだら、塩揉みして、イカスミ等の汚れを洗い流して終了です。

                        ~~~ つづく ~~~

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2 コメント

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堅いのが・・・ (batten)
2019-03-17 07:52:54
呼子あたりの店に入ると女性の客を見ますね。
昔から烏賊・蛸・南瓜になんとかって言いますから。

活け造り見て『ピクピクしてるぅ~』だの「コリコリして美味しい~~」とか宣いてます。

まぁ、普段は100円回転寿司のソデイカなどで御満足の婦人方ですから。

ヤリの方が皮も簡単にむけますしね♪

朝っぱらから下足の話題に下衆なコメントでごめんなさいです。


近頃は全国の料理屋に人気なのがホタルイカでしょう。
ただ残念なのは掃除せずに酢味噌やパスタや天婦羅で出てくる事。
プロならこそと思います。

結婚したての頃に女房が作ったヒイカの煮物には、バッチリ軟骨が入ってましたが新婚なんで問題なしでした。

せっかく市場に入荷しても甲イカの類は職人さんに今一つの人気。
今は、輸入物で皮無&生食用にボイル済み下足などありますから。
イカ刺しがある店で下足唐揚げ注文したら、サイズの違いすぎに笑いますね。



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掃除は苦手? (ヒゲ)
2019-03-17 14:01:21
ホタルイカの掃除!
田園以外では、シャワー通りのビストロで遭遇した事が。驚きです。
洋食系でさえ、ちゃんと手を入れるのに、和食居酒屋系では出会えません。

まあ、“なーんちゃって”が、下手に目取り口取り、軟骨抜きをチンタラしたら、身が熱っぽくなり、韋駄天並みに“足がはやく”なって逆効果かも?笑。

もうすぐ◯照会から、掃除済みホタルイカ・パックが登場するかもしれませんネ。うるさい我々みたいなのは、退場するだけの日本で御座いますか。
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