田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

ベラは猫の餌?

2018-03-04 15:21:51 | よもやま話・料理編
熊日新聞連載の、猫の写真が人気です。
熊本・上天草の湯島、通称『猫島!』に暮らすノラ猫と島民の
ふれあいを撮ったモノです。
ヒゲがお気に入りの一枚があります。
柄の悪そうなネコが、ベラをくわえてのっそり歩く姿!
  
             ≪拡大版≫  
 
ヒゲの目にとまったのは、そのベラ。 大きな赤ベラの活けモノ。
ネコの餌には、あまりにも勿体無いような魚です。
天草では、クサビとも呼び名を付けられています。
実際、天草では、クサビやコノシロを食用にはしません。
「 ベラやコノシロを食べる程、魚に不自由しとらんバイ! 」 
天草者のプライドが見え隠れします。
昔聞いた話しでは、豚のエサにしていたとか。

そう言えば、親父に連れられて釣りに行った時。
小学生ヒゲの仕事は、釣れたベラや豆フグを磯に叩きつけて殺し、
ほかす(棄てる)役目でした。
釣り師としての矜恃でしょうか、ベラや豆フグは釣果のメンバーには
入っていない様でした。
食用にしない理由は、クサビの身の軟らかさです。
今は分かりませんが、当時の天草では、身の軟らかい魚は価値観が低いと
みなされていました。

その一方で、瀬戸内海のある地域では、ベラはとても『珍重』されているとか。
廃棄の対象が、別の場所では高級品とは、世の中むつかしいモノですネ。

熊本では、主にベラは煮付けか南蛮漬けが専らの料理法でしょう。
          
今日は、熊本郷土料理店風なベラ料理を御紹介します。
ベラを素焼きしての、焼き浸し。
但し、美味く食わせるのは案外むつかしい。
面白いのは、コレとまるで逆の方法があるのです。
はぶて焼きとも言われる料理法。
先ず、ベラを煮付けにして一晩寝かせます。
注文に応じて、煮付けにしたベラを焼くのです。炙りではありません。
見た目に難があるのが欠点ですが、味は悪くない。
両方とも、ベラの身の軟らかさと云うマイナス要因を減らしているのが面白い。

活けの小ぶりなベラが手に入った時。
中骨ごとスライスする、ベラの背切り(背越し)。
鮎みたいに薄く切るのはむつかしい。
この料理は、食べる側も其れなりに大変です。
中骨の硬さに伍して、咀嚼する歯の強さが求められる。
味わうには、ある程度の習熟度が必要だから、この料理法はハードルが高い。
             

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