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民主「衆院比例定数80削減」案は「憲法を変えるため」?

2009年06月18日 | 国際・政治

このほど、民主党が総選挙の政権公約に盛り込もうとしている「衆院比例定数80削減案」を実施した場合、2007年参院選挙の得票結果で試算すると、民主党は約4割の得票で8割近くの議席を占有し、自民・民主両党だけで小選挙区・比例ブロックあわせて95%の議席を独占することがわかりました。
また、2005年衆院選挙の得票結果に適用すると、自民党は同じく約4割の得票で7割近くの議席を占有することになります。
この議員定数削減は、国会から少数政党を締め出し、「二大政党」が国会を独占する「二大政党づくり」が目的です。

今回、議員定数削減案を選挙公約に盛り込もうとしている民主党の鳩山由紀夫代表は、根っからの小選挙区制論者です。
第一に細川内閣のとき、官房副長官に就任した際、最重要課題として小選挙区制導入を強行したこと。
第二に1996年、旧民主党を結成したときも「定数は500から300の単純小選挙区にもっていくべきだ」と単純小選挙区制導入を主張しつづけた経歴があること。
第三に同氏の著書『新憲法試案』の中で、「国会議員選挙が実質的な首相公選の場になるような制度設計が必要」とし、フランス型の小選挙区制を主張。「代替機能を持った二大政党ないし二大政党ブロックの形成が前提条件となる」と語るなど小選挙区制導入を主張していること-などからです。
重大なのは、『新憲法試案』において、祖父・鳩山一郎元首相が「選挙制度を小選挙区制に変えようと試みた」ことを紹介する中で、その理由が「憲法を変えるためには、衆参両院の総議員の3分の2以上の賛成が必要であり、そのためには極めて安定した与党を作らねばならなかったからである」と解説し、小選挙区制導入の目的が「憲法を変えるため」であることを自ら告白していることです。

<民主の「改憲手続き法案制定」・「憲法審査会規程制定」への態度>
改憲手続き法の制定も、憲法審査会規程の決定についても、民主党は表向き反対した格好ですが、実際には手を貸してきたことは誰の目にも明らかで、極めて重大です。改憲手続き法では採決直前まで自・公と民主の合作でことは進められましたし、憲法審査会の規程についても民主党議員は「制定に反対だと申し上げたことはない」などと主張しています。

憲法審査会規程問題の賛成討論で、自民党の今井宏議員は「民主党は規程の制定は必要だとしており、鳩山(由紀夫)代表も『議論は始めて結構だ』と発言している」とし、「立法府の不作為と無責任を解消するため」に同規程制定は必要だなどと述べました。
また、民主党の園田康博議員は、自・公の憲法審査会規程の強行について、広範な合意なくして規程づくりを強行することは「選挙目当てのパフォーマンス」だと批判しながらも、改憲手続き法を強行した自民党の中山太郎前憲法調査特別委員長を「高い見識で円満な議論をした」と持ち上げている始末です。

民主党の鳩山由紀夫代表自身、『新憲法試案』の中で、「自衛軍の保持」や「集団的自衛権の行使」を認めている根っからの改憲派であることに注意が必要です。
改憲手続き法施行にしろ、憲法審査会の規程制定にしろ、これ以上、国民の願いに反した自民・民主の悪政の競い合いを許さないことが求められています。

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